きっと最近のひとたちには
聞き慣れないことば
チョークレバー
昔のキャブレター式エンジンの車で
ガソリンの濃度を濃くするために
空気の量を減らす装置のレバー
寒い季節が近づいてくると
思い出す
昔の記憶...
ぼくは
雪の中で生まれ
雪の中で育った
だから
雪や氷が大好き
でも
スキーやスケートは
あまり得意ではない...
雪や氷を
静かに見ているのが
好きだった
そんな子供の頃
冬の季節に
父が車のエンジンをかけるのに
苦労していたことを
とてもよく覚えている
車は好きだったから
父の車の運転操作を
見ているのも大好きだった
でも
冬の季節は
寒くて 寒くて
なかなかエンジンがかからない
そもそも
車のドアが凍り付いて
お湯で溶かさないと開かない!
なんてことも
たくさんあった...
そんな極寒の日に
車にエンジンをかける時
チョークレバーを引いて
ガソリン濃度を高くすると
エンジンがかかりやすくなったのだ
今の車は
そんなのはほとんど自動化されている
だから苦労は無いけれど
運転してるぞ!
って 実感も
なんだか薄らいできている気がする...
時が経つと
昔 苦労した思い出だけが
なぜだか思い出される
それだけ
そのときの気持ちが
深く刻まれてたって
ことなのかもしれない
今ではもう
ほとんど無いのかもしれないけれど
こんな寒い朝に
エンジンをかけるのに苦労して
慎重にチョークレバーを調整している
そんな人がまだいたら
遠くから
がんばれぇ〜って
声をかけてあげたいな
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