エジル

エジル選手の件がきっかけで、ドイツでは外国人の社会へのintegrationについて激しい議論が行われている。私は彼とは異なり、日本で生まれてドイツに28年住んでいる外国人だ。外国人はその国の言語を習得して、社会に溶け込む努力をするべきだと思う。しかし努力したからといって自分が社会に受け入れられると楽観的な考えを持つべきではない。バイエルン州の農村や旧東独の現実を見てしまった私は、もはや楽観的になれない。「時代の記録者」は誰からも距離を置くべきだと考えている。

エジル選手はドイツ生まれでこの国の国籍も持っているが、トルコ人の血を引いていることで差別された。これは大きな不幸である。今躍進中のＡｆＤは、外国人の血を引くドイツ人を純然たるドイツ人と見なさない傾向がある。その意味でＡｆＤは人種主義者の集まりだ。ＡｆＤの今後の動きには十分注意する必要がある。

このような党が得票率を伸ばしていること自体が、私を失望させる。地球のどの国にもパラダイスはない。