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2018年02月22日09:19

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ラクサンポ37

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。
 NPO事務所、スタッフがパソコンに向かっている。

スタッフ男1
「川さん、喜んでください。この調査事業に助成金がつきました」

川口
「ええ、本当。やったね。ところで、どのくらいもらえたの」

スタッフ女1
「それが、30万です」

川口
「一人当たり、10万にもならないの。ええ、喜べないな」

スタッフ男1
「仕方ないよ。それでももらえるだけラッキーなんだ。他の助成金に又応募しないと」

川口
「パートタイムの仕事は継続か。いつになったら、楽になれるのだろうか」

スタッフ女2
「それは一生、無理かもしれません。生きがいのある仕事は生活が苦しい」

川口
「うん、俺も自分で選んだ道だから、文句は言えない」

スタッフ男1
「川さんの一言、妙に納得しました」

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