■山行概要
◆【丹沢】
岳ノ台(899m)⇒二ノ塔(1144m)⇒三ノ塔(1205m)
◆2017/11/25(土)快晴！、全備重量16.8kg
◆所要時間8:00(コースタイム4:55)、累積標高差892m、歩行距離約10.4km
◆8:20/ヤビツ峠バス停(標高761m)着⇒8:45/出発、岳ノ台登山口へ⇒9:25/岳ノ台
(標高899m)登頂(ここでウェアリング調整のため9:40まで小休止)⇒10:05/パラグ
ライダーの滑走台？(ここで10:15まで周辺の探索)⇒10:20/菩提峠⇒11:25/二ノ塔
(標高1144m)登頂(ここで10:45まで小休止)⇒12:00/三ノ塔(標高1205m)登頂(ここ
で13:55までお昼休憩)⇒三ノ塔尾根から下山開始⇒15:30/牛首⇒16:10/戸川公園
(ここで16:35まで休憩)⇒16:45/大倉バス停に下山
丹沢の表尾根に行ってきました。今年2回目です。前回は時間制限のせいで政次郎尾根から大倉にエスケープしてしまったので、今度こそは「表尾根縦走に行ってきた」と書きたかったのですが、またしても途中で下山してしまい塔ノ岳までは行けず・・・。しかも今回、三ノ塔がゴールだったので、「表尾根」とすら言ってよいものかどうか。でもまあ、最初から三ノ塔を目指したわけではなく、縦走する気は満々だったので、タイトルは「表尾根に行ってきた」とすることにしましたよ。ちなみに前回の様子は
コレ↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1960526975&owner_id=5956264
さて、恒例の前説です。
【前説】
今年はホント、雨にやられましたねえ。8月〜11月まで週末はほとんど雨。土日とも潰れるケースもどちらかが雨のケースもありますが、基本週末は全て雨だった、と認識しております。特にﾄﾞｲﾋｰだったのが10月。年間通じて一番の行楽シーズンなのに本当に週末は全て雨で全滅という無慈悲な結果に。今年は年初の南高尾山稜周回の時から雨でした。メインイベントの9月の北穂高岳は台風。大菩薩も雨。7月の八ヶ岳は雨で中止。11月にリトライしたら吹雪。前回の黒斑山も雪で中止、下界も雨。それ以外の山行は雨こそ降らなかったものの、曇りや霧などで眺望は全く望めなかった。今年は既に15回山に行ってますが、晴天で眺望があったのは2月の日の出山と6月の箱根外輪山縦走の2回だけ。たったの2回。7回に1回しか景色が見れないって、ひどくないっすか？マジで・・・。
という状況のまま、既に11月も終わりに近づいてきました。最終週、久しぶりの晴れ予報！これは！！このチャンスを逃してはならない。贅沢は言わん。近場の低山でいいのだ。晴天の山行がしたい！景色が見たいのだよ、景色が！何か最近の山行はさ、ご褒美が無い、っていうだけじゃなくて、苦行ばっかりなんだもん。時計とにらめっこして雨が降る前に何とか下山とか、ガスのせいで猛烈に蒸し暑いとか・・・。
まあそれも仕方ない。要求ハードルが低いのですよ。
「晴れろとは言わない。雨さえ降らなければ！」
これだもの。曇りでも善しとしてしまう。ガスでも霧でも何も見えなくても善しとしてしまう。どうせ見えないんだったら最初から眺望の無い山でいいじゃん。これなら間違って晴れても最初から何も見えないんだから悔しくないでしょ？だから降らないで曇りで止まってくれればもう大勝利！なんて思考になってしまう。西丹沢に行く理由が実はこれとか。ここまで行くともう、これは「学習性無力感」なんじゃないか、とすら思えてきてしまう。
そんなモヤモヤを吹っ飛ばす晴天予報がやっと出た、週末に！しかも数日は快晴のようですぜ！ここ直近の二回は高い山行こうとしてダメだったので、もう近場の低山でいいです。すると丹沢か奥多摩なんですが、眺望と言えば丹沢の表尾根！もうこれしかないでしょ。晴天なら人出が見込まれるので当初、混まない大室山＆加入道山の周回も考えたんだけど、ここはやっぱり景色を見に行こう、と決めました。晩秋通り越して初冬の澄んだ冷たい空気、標高低くてもきっと遠くまで見渡せるはず！
【岳ノ台へGO！】
で、当日。朝は前回と同じタイムスケジュールで行動。秦野駅には前回と同じで、バスの40分前に到着。するとどうだ、この長蛇の列！前回の比ではない。急いで最後尾に並び、ざっと人数を数えるが、80人まで数えて止めた。どう考えても最初のバスには乗り切れない。まあこの晴天ですからね、ある種想定内ではありますが。問題は臨時便がいつ出るか、ですよ。前回は定刻の15分くらい前に増便が出てそれに乗れたため、予定よりも早く行動開始することができました。今回も増便は出ましたが、前回よりも5分遅い。当然それには乗れなくてその後の定時のバスにもギリギリ乗れなかった。このまま増便が出ないと、次のバスまで相当待つことになるが、流石にそれは無かった。バスが2本行った後でも登山客の列は自分が最初に並び始めた場所よりも更に後ろに伸びている。取り合えず予定していた定時のバスより5分遅れで3本目のバスが着て、終点のヤビツ峠までは座って移動することができました。
バスを降りると青い空！歩き始める前からこれはもう、テンション上がりますよ〜！ただかなり寒いです。登山届をポストに入れ、トイレを済ませたらソフトシェルの上にレインウェアを着込んで出発です。前回は普通に富士見山荘跡地の方から行ったので、今回は岳ノ台を周って菩提峠から上がるルートで行くことにします。通常のルートだと富士見山荘跡地まではかなりの距離、道路を歩くのですが岳ノ台方面はヤビツ峠から直ぐに登山道に入り、土の道を歩きます。
岳ノ台にはヤビツ峠からちょうど40分で登頂。到着でなく登頂というのは、普通に山だったからです。完全に誤算でした。日が昇って朝なのに気温はグングン上昇。そして無風なので暑い。アウターのレインウェアだけでなく、ソフトシェルも脱いでしまった。まさかこの季節に薄手の長袖シャツ一枚で行動できるとは驚きです。ウェアリング調整の小休止を終えて、菩提峠へ下山開始。途中、パラグライダーの滑走台があったので、見物しに行くとまあ、そこからの景色が素晴らしいの何の。そこから飛び立つわけですからね、足元に視界を遮る物が何もない。直下には街並みが見えます。目線を上げると富士山。その後ろには南アルプスの白い稜線が・・・！うひゃー、最高かよ？後ろを振り向けば大山がくっきりと見えるぞ！
【ニノ塔へGO！】
結局ここで景色を見たり写真撮ったりで10分滞在してしまった。急いで菩提峠の駐車場に降りる。地図をチェックすると、ニノ塔尾根に出るルートがあって、それだとコースタイムが10分短くなる。行ってみようと林道を下るが、登山口が見当たらない。地形的に林道を右に下ったら直ぐ右側に出てくるはずなのだが・・・。いい加減下ったところで、これはアカン、となり、林道を登り返す。途中それらしき岩の崩れた跡が2ヶ所ほどあったが、それが登山道の入り口だったのかは定かではない。いずれにしてもこの往復で15分の時間ロス。10分短縮するどころか、5分も遅くなってしまった。
ゲートを超えて急いで正規のルートに入る。前回とは180度逆方向、見覚えのある分岐が出てきた。予定よりかなり時間を押している。急がなくて！意識的にペースを上げる。しかし山頂直下に差し掛かり、視界が開けてくると思わず立ち止まってしまった。素晴らしい眺望じゃないですか！少し歩いては立ち止まって景色を眺め、写真を撮る。なんだかんだでニノ塔に登頂したのは11時半ちょっと前。なお、前回は今回、パラグライダーの滑走台に差し掛かった時刻にはもうニノ塔の山頂にいた。実に1時間半近くの時間押しである。でも仕方がない。景色が素晴らしいんだもの。
ニノ塔から三ノ塔までは15分くらいの道程なので、小休止無しで行くことも考えたのですが、やっぱりここで眺望を楽しむことにした。テーブルにザックを降ろして20分ほど滞在。行動食を摂ったり水分補給したり、山頂をグルグル歩いて写真を撮ったり。相変わらず富士山が綺麗に見える。そしてその後ろの真っ白な南アルプスの稜線。北岳と間ノ岳が見える。大山越しには江ノ島まで見えるじゃないか！何て気持ちがいいんだろう。ホント久々ですよ、実に半年ぶりです、こんなん。そして意外だったのは民家の煌き。平塚方面だろうか、時間的に相模湾の海面が太陽でキラキラ輝いているんですが、同時に市街地の民家の屋根がキラキラと反射して何とも綺麗なのです。何ていうの、スパンコールを散りばめた様に！
【三ノ塔へGO！】
標準コースタイム通り、ニノ塔から三ノ塔には約15分で登頂。ここでシンキングターイム！前回は10:35に到着しているので、約1時間半の遅れだ。時間は12時ちょうど。バスや岳ノ台の寄り道、菩提峠からのルートロスなど、細かい5分や10分の積み重ねが1時間半にもなってしまった。勿論眺望が素晴らしいので、小刻みに立ち止まって写真撮影をしていた、という積み重ねも加味される。前回はガスで何も見えなかった表尾根が全て見渡せる。眼下には次のポイントである烏尾山が(三角屋根の小屋がくっきりと視認)。そして目線上げると遥か先に本日のゴール、塔ノ岳が(尊仏山荘を視認)！ここからどんなに急いでも2時間はかかるだろう。ゴールしてお昼ご飯食べて15時に下山を開始したとしても、大倉に降りるのは18時〜19時の間か。堀山の家辺りからは完全に日没後になりヘッドランプで下山になるだろうなあ。そして気温もかなり低くなるだろう。せっかく今、いい気分なのにまた時間気にしながら歩くのか？そこまでして塔ノ岳行きたいか？もう2回行ってるやん。そもそもそういう苦行的なのが嫌だからこその今回の山行なわけであって、本末転倒は避けねばならない。もういいじゃん、三ノ塔がゴールで。こんなに快晴で11月最終週なのに風も無く暖かくて、最高じゃないですか！もうさ、時間忘れてのんびりしようぜ！
ということで三ノ塔が本日のゴールにｹﾃｰｲ！どう考えてもこの時間から塔ノ岳回って日没前に大倉に下山するのは無理。尊仏山荘に泊まりなら、塔ノ岳を今日のゴールにしても問題はないのですが、何せ日帰りですから。ベンチが空くのを狙ってザックを降ろし、お昼ご飯にする。今回の山飯はラーメンです。鳥のササミ肉入り醤油ラーメン、バターコーン載せ。フライドガーリックを忘れてきてしまったのが少々残念。でも眺望に恵まれた山頂で食べるご飯は何だっておいしいのだよ。食後はお湯を沸かしてコーヒータイム。ゆっくりとした時間が流れる。空を舞うパラグライダーをボーっと見つめながら、コーヒーを啜る。何て贅沢な時間なんでしょう。
そんなこんなで山頂に滞在すること2時間。だんだんガスが出てきた。まあ海から近い丹沢山塊ではお約束ですね、概ね14時くらいからいつもガスが出てくる。と同時に気温が下がり始めた。
更にう〇こがしたくなってきた！！
【便意との戦い】
さて、そろそろ下山するか。ただ、ルートどうしようねえ。今ここからの最寄りのトイレは烏尾山荘。30分くらいで到着可能。しかしそこから烏尾尾根で下山すると前回と同じ戸沢林道に合流する。正直あそこはもう歩きたくないのよ、長いんだもの。戸沢林道は車で行く所っすよ。行者岳まで行って政次郎尾根のルートは前回やったし、そもそも時間が足りない。すると三ノ塔尾根で大倉に戻るのがベストか。良く考えたら三ノ塔尾根は三ノ塔をゴールにしない限り通らないルートだものね。丹沢表尾根でも未踏の支尾根なので、ちょうどいいか。それよりも気になるのは便意である。このまま三ノ塔尾根に入ると、大倉バス停までトイレは無い。途中通る戸川公園にはトイレは無いことを前回確認済み。登りより下りの方が標高差があるが、下山まで持ちこたえられるだろうか？荷物をまとめて下山開始。
三ノ塔尾根、普通の登山道です。地図ではどちらも実線だけど、政次郎尾根とは雲泥の差。整備云々じゃなくて、人が多く通るせいで道が良く踏まれておりとても歩きやすい。気持ち早めのペースで下って行くが、上から下への振動のせいか、途中何度も催してきてしまい、その度に立ち止まって落ち着くのを待つ。これはイカン！
「魚雷発射管1番、装填！注水良し！扉開きます！」
「待て！発射命令は出していない！」
お腹の魚雷発射管室と脳内発令所の間で何度もこのやり取りが行われる。
「魚雷発射管、注水音確認！スイムアウトします！発射管扉開放！」
「だから待て、ダメ！発射キャンセル！」
大変だ、魚雷が発射管扉を内側からこじ開けてスイムアウトしようとしている！これはもう雉打ちしかないのか？まあ備えよ常にでロールペーパーや穴掘り用のスコップはいつでも持ち歩いているのだが、今回はロケーションがダメだ。人が多いのもあるが、尾根自体幅が狭く切り立っており、斜面に降りての雉打ちは難しい。そして傾斜のキツイ尾根の側面なので、上を歩いている人からは丸見えになっちまう！ここは耐えるしかない。ベンチがあったのでザックを降ろして座り込む。10分くらいしてようやく便意が落ち着いたので下山を再開。こんな状況なのでろくすっぽ地図を確認しなかったのがいけなかった。牛首から先は稜線歩きの登山道とトラバースする林道に分かれているのだが、牛首の遥か手前で下に見えた作業道をその林道と思い込み、下ってしまったのだ。
ふとスマホのGPSをチェックすると、登山ルートから直角に離れて進んでいるではないか！とにかく早めに気づいてよかった。せっかく降りた坂道を再度登り返す。本日二回目。ただでさえ時間がないのに何てことだ。
「時間・・・。結局また時間との闘いなのか。。しかし今回の敵は便意、強敵だ。気を引き締めて、かつ、お尻も引き締めて行かねば！」
無事ルートに復帰してしばらく下ると牛首に出た。尾根を下る時はこまめに地図をチェックしないといけないね。特にこの山域は林道とか作業道が沢山走っていて、地図に載っていない作業道も複数ありますからな。牛首からは体への負担を考慮してトラバースの林道を行くことにした。戸沢公園で再び魚雷発射管に注水音。ベンチに座って落ち着くのを待つ。目の前には風の吊橋。ここを渡れば大倉だが、この状態で歩くのは危険だ。便意が落ち着くのを待つこと20分。驚く速さで気温が下がっていく。今日みたいな雲一つない晴天だと、日没後は放射冷却で気温が一気に下がるのだ。
17時少し前、何とか大倉に下山。急いでトイレに駆け込み事なきを得る。17時だというのに辺りはもう真っ暗だ。そして猛烈に寒い。三ノ塔山頂の昼間の気温が嘘の様。もしあのまま塔ノ岳まで行っていたら、多分今頃まだ堀山の家あたりだろうか？真っ暗で寒い中を下山しなければならなかっただろう。やはり今回は行かなくて正解だったかも知れない。今日は土曜日だし、急いで帰る必要も無かったので、いっぺんやってみたかった、どんぐりハウスで下山後のビール！外は寒いけど、やはり下山して飲むビールは最高に旨い。ついでに夜ご飯も食べていってしまおう。
いつもとは別の理由で結局、下山が苦行タイムになってしまったが、久々の晴天に恵まれ最高に気持ちの良い山歩きでした。表尾根の未踏区間である新大日・木ノ又大日はまた次回、トライしよう。
■写真解説
�〇哀療禹劃困茲螢侫奪献機璽鵝�！パラグライダーが気持ち良さそうです！
�∋哀療禹劃困茲衄∈�方面を見やる。相模湾がキラキラ輝いてます！
��正面がニノ塔、左が大山。遠くに江ノ島が見えます。気持ちE〜！
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