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2017年08月19日10:24

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ごゆっくり(江戸小話)

フォト

ある時、山の奥の田舎からお客が来て、泊まる事になりました。

あるじは家の者に風呂バスタブを用意させ、お客に風呂を進めました。

お客は、よその家で風呂に入るのは初めてです。

スマイル「では、お先にいただきます」

顔(笑)「どうぞ、ごゆっくり」

ところがお客は風呂場に入ってから、小一時間たっても出てきません。

あるじは心配になって、風呂場の入口まで足を運びました。

中からお湯を使っている音がします。よほど、風呂わーい(嬉しい顔)いい気分(温泉)ムードの好きなお客とみえます。その客に、

(はやく、あがりなさい)と、言うのも悪いので、あるじは声をかけました。

スマイル「どうぞ、ごゆっくり」

するとお客はお客で、風呂わーい(嬉しい顔)いい気分(温泉)ムードというものは『ゆっくり入っていないと、悪いのではないか』と勘違いして、

わーい(嬉しい顔)「へい、ゆっくりと、いただきますだ」と、答えました。

あるじはお客の返事にひとまず安心して、座敷にもどりました。

けれどまたしばらくたっても、お客は風呂からあがりません。あるじはふたたび風呂場に足を運んで、

ウッシッシ「どうぞ、ごゆっくり」と、声をかけました。お客はそれを真に受けて、

目がハート「へい、ゆっくりいただいておりますだ」と、答え、なおもしんぼうをかさねました。


あるじがまた安心して座敷にもどると、しばらくしてお客がエビフライexclamationエビのように赤くなって風呂から出てきました。足元がふらついています。

ふらふら台風「風呂はごちそうというが、ごゆっくり、ごゆっくりとむりじいさせられるのは、なんともつらいもんじゃ。ふ―――っ、もうだめだexclamation

ぱったり、倒れてしまいました。





ちよんちゃん




( ̄ー ̄)教訓複数本ええカッコシ―のヤツは、たいていこのパタ―ンにオチイルモンミるんるん








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