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2017年04月09日20:38

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映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」

今日の朝、109シネマズ大阪エキスポシティのIMAX-3D字幕で鑑賞。
原作が日本発のハリウッド映画化作品。

スカーレット・ヨハンソン
「ゴースト・イン・ザ・シェル」Ghost in the Shell  

脳と僅かな記憶を残して全身が機械のサイボーグとして生まれ変わった公安9課捜査官の少佐。
クゼと名乗る男のテロ活動を追う内に、少佐は自身の出生の秘密と恐るべき巨大な陰謀を知る事になる。


原作が士郎正宗のコミックで、押井守監督によるアニメがある「攻殻機動隊」
コミックの方は未見ですが、押井監督による劇場版アニメとテレビシリーズは拝見した事あります。
ARISEとか新劇場版とかは未見でありまして、
攻殻機動隊を全て知り尽くしたわけでもないのですが…
個人的にはテレビアニメ版は好きです。
そのイメージが強いかな。
ある程度の世界観とキャラ設定は知った上での今回の実写化。
素直に感想を述べると…


予想以上に良かった!


いやー面白かったよ。
日本映画でもアニメの実写化が多いが、さすがはハリウッドなのか、
実写映画にしては成功例と断言してもいい。
多分、私より原作を全て知り尽くし思い入れのある熱いファン層の批判もあると思う。
でも、今回の実写化、


上手く1本の映画に収めた


と、纏まり良く出来ている。
何よりも、攻殻機動隊の初心者には凄く入り易い。
「原作知らないですけど…」な人にもおススメしてもいい。
逆にこの映画を観て、原作も拝見したくなるのではと思う。
そんな私も、逆に刺激されたのか未見のアニメ作品やコミックも見たくなった。

ストーリー的にはオリジナル?
少佐こと主人公・草薙素子の誕生話に絞ったのが良かった。
それもそのはず、アニメ版は最初観出した時は戸惑った事があった。
初回から既に世界観やキャラは始まった途中であった。
もしかしたら、未見のARISEで描かれていたかもしれないが?

公安9課としての活躍は描かれてるが、
やはり少佐の誕生秘話から義体化した苦悩が中心となっている。
ゴースト(魂)は人間でも、体は殆ど人間でなくなってしまった者の内面。
そういう点でも結構私好みだったかもしれない。
そして…


映像が最高!


未来都市の描写が良かったね。
「ブレードランナー」以降、何度も未来都市は描かれたけど、
今回はそのブレードランナーを推し進めた感もあり、この手の未来描写では特筆すべき出来だと思う。
何かこうどこの国かも分からないような無国籍感あるのが良い。
日本のアニメ自体、日本が舞台だとしても無国籍感があるのも魅力だったし。

アクションも勿論見応えある。
ストーリーはハリウッド版ならではのオリジナル?と思うが、
所々にオリジナルを再現させたシーンが多いのも良い。

監督はルパート・サンダース
過去作がたった1作だけである「スノーホワイト」(1作目の方です)
その前作は当時感想日記を書きましたが、あまり良い印象がなくて監督の時点でも不安はあったが…
いやいや、よく原作を研究してテンポ良いまとまりのある作品に仕上げたと評価したい。
元々、CM出身なのか映像に対する拘りが凄く伝わる。

また音楽のクリント・マンセルが良かった。
ダーレン・アロノフスキー監督作品では常連の人である。
シンセをメインにした劇伴は雰囲気たっぷり。
エンドクレジットの曲は、最初の劇場版アニメにかなり近い(そのものか?)


キャストでは、

草薙素子役のスカーレット・ヨハンソン
元々、アジア系であるキャラを白人という事に批判があったようだが(これはスカヨハの知名度もある)
私的には大いにあり。
最初、役名がキリアン?だったので何故だろうと思えば…観れば分かりますがそういう事なんです。
一瞬だが回想シーンで本当の素子の姿が登場する。
義体化された体という設定を生かした事もある。
意外と好きだったシーンは、ある風俗店に入り、生身の女性の体を触れる所。
あそこは生身である事への想いなのか、さりげないが深いものを感じた。
さすがはスカヨハさん、マーベルヒーローシリーズのブラック・ウィドウでもお馴染みなんで、
アクションに関したらもう文句なしに良い。
義体化された設定にキャラと演技的に表現が難しいが、見事に演じきったのは流石である。

荒巻役のビートたけし
クレジットではBEAT TAKESHI KITANOだった。
このキャラに関したら、良くも悪くも荒巻というより、たけしさんそのもののような感が(笑)
個人的には別に悪くは無かったです。
会話シーンで、たけしさんは日本語をずっと話すが相手は英語。、
それもそのはず、脳で会話してるので機械的に翻訳されて伝わってるのでしょう。
イメージなんかな?この方が演じるとどうしてもヤクザな荒巻に見えてしまいますが、公安9課もアウトロー的な部分もあるから有りだと思うけど。
最後の最後はたけしさんが美味しい所を持って行ってます。

バトー役のピルウ・アスベック
これはキャラそのものでピッタシだった。
過去作は多分観た事がない役者さんですが良かったです。
ちなみにスカヨハとは前に「LUCY ルーシー」で共演してるようですが未見です。

オウレイ博士役のジュリエット・ビノシュ
少佐の義体を作った女性科学者で、多分新たなオリジナルキャラではないかと。
フランスの名女優で、最近では2014年版ゴジラで拝見しました。

クゼ・ヒデオ役のマイケル・ピット
つい最近では、「クリミナル 2人の記憶を持つ男」のダッチマン役で拝見したばかり。
クゼといえばテレビシリーズの第2シーズンに出たキャラだ。
今回は違ったアレンジをしており、重要なキャラ。
最初は敵役かと思ったが、後半では少佐との密接な関係が。
何となく位置的にハカイダー的なキャラも感じて良かった。

トグサ役のチン・ハン
シンガポール出身のアジア系。
この役者は時折拝見したことがある。「ダークナイト」などに出てる。
でも、演じてる彼には悪いがトグサはもっと二枚目でカッコイイイメージがあったから、
これは違和感があったな。

素子の母親役に桃井かおり
ご存知、日本の名女優。
助演陣ではこの桃井さんが一番良かった。
昔から思うんだけど、この人、良い意味でどんな映画に出ても「桃井かおり」である。
その個性の強さは若い時から今でも健在でそこが良い。
見た目の人種の違いがあるけど、桃井さんとスカヨハが親子というのも不思議と違和感が無い。
この説得力は桃井さんならではの成せる業か。
このキャスティングは凄く良かったし大きかった。


正直、観る前は期待と不安はあったけど、
これは本当に良かったと思う。
コアな原作ファンの批判もあると思うが、
アニメの実写映画化では良い成功例だと言いたい。
原作知らない人でも入り易い内容です。

IMAX-3Dで鑑賞したが、久々に3D効果のある良い映像だった。
もし観るならIMAXでおススメしたいが、
もう一つ、今回は字幕版でしたが、この作品に関したら吹替版も是非観たいです!
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