これをジムでリカルベントバイク漕ぎながら読み終えました。
日本ポップス界の生き字引のような方なので、内容はとても興味深いものでした。
インタビュー形式での自伝のです。
ユーミンのCDによっては制作費2億円 コンサートに至っては制作費に40億円かけたそう。 普通のミュージシャンでは困難ですね。 求める音を得るためにアメリカ一流ミュージシャンを起用して、アメリカのスタジオで録音しないと求める音が得られないと。
アメリカミュージシャンを日本に連れてきて、日本のスタジオで録音。それをアメリカのスタジオにマルチトラックテープを持って行ってマスターしても駄目だったと。
だからCD制作経費は渡航費用 滞在費用らさらに増大したとされます。
アメリカ一流ミュージシャンが来日して急遽コンサートをしたいと言っても予算がない場合はその他は日本人ミュージシャンを起用せざるを得なかったとある。日本の演奏家は鉛筆でいえば4H アメリカミュージシャンは4Bとまるで違うそう。
その辺の違いがソフトから聞き取れるかどうか・・・オーディオ能力か、自身の経験 感性か・・・
自分が今でもJ-POP J-ROCKよりも洋楽中心になのは、音楽体験、特にROCKはもっぱら洋楽中心に成り立ってきたのが大きいからではと思い至りました。
その他、ピンクフロイドのジャケットを作っていたヒプノシスにユーミンのジャケットを長らくお願いしてたこと、
ピンクフロイド日本公演を見てライティングテクニックに驚いて、苗場コンサートの舞台スタッフを急遽呼び寄せて音に連動するライティングを勉強させた話。
日本のライティングスタッフはどうしても舞台照明上がりだから、音楽が理解できない。
そうして日本 いや世界で初めて、ホール天井を蛍光灯だらけにして、当時63万したパソコンに音と蛍光灯のオンオフを連動させるプログラムを組んで、ユーミンコンサートの演奏に合わせてライトが適宜オンオフする仕掛けを作った話。
どうしてそうなった原点も書いてありました。
松任谷由実さんと結婚した直後にリリースしたアルバムが酷評されて、荒井由実を殺した夫とまで書かれ、夫婦間も微妙なものになってしまった。
それならコンサートで挽回しようと、夫婦でコンサートを学芸会の延長のような派手なものにしていったらこうなった。
音と光の連動はピンクフロイドのライブ舞台監督に依頼してユーミンコンサートの舞台を作った話。
幕が下ろされた瞬間「ああ!ピンクフロイド!!」と。
その舞台監督にユーミン音楽とサーカス シンクロナイズドスイミング(プールだけで1千万円)、フィギュアスケートと連動させる世界初の試みをさせたこと。
その舞台監督が現在シルク・ドゥ・ソレイユの舞台監督となって、その時の経験を生かしている話。
現在自宅で使っているミュージックコンソールは世界最高峰のデジタルコンソールで1億円したこと。
このおかげで2億円もスタジオに払わなくて済むようになった話など興味深い。
起用した内外ミュージシャンの演奏特徴もプロ目線でしっかり語られています。
特に元ドラマーとしてウンウンしながら読んだのは、跳ねるドラム 跳ねるベース ギターの下り。
超一流とされるミュージシャンでも松任谷正隆さんの求める跳ねる音が出せない者がいる。
ミュージシャンもわかっていて、そういう演奏なら自分は出来ない!○○なら出来るだろうと。
一番参考にしたくなった下りは、今日より明日 明日より明後日がベストとすること。
しがたって、自分の音楽活動に終わりはなく、終わるときは死ぬときとされます。
常に新しい自分でいたいから流行に敏感 トラディショナルからは遠ざかる。
オーディオでも音楽でもウン十年機器もソフトも同じ系統となりがちな中高年傾向と真逆の生き方に映った。運勢学からも正しいです。
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