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2016年10月31日17:34

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【美術】「ヴェルサイユ宮殿監修 マリー・アントワネット展 −美術品が語るフランス王妃の真実−」

皆様、お今晩は。来年の2月26日迄森アーツセンターギャラリーにて開催されている「ヴェルサイユ宮殿監修 マリー・アントワネット展 −美術品が語るフランス王妃の真実−」に行って参りました。


オーストリアに生まれ、14歳でフランスに嫁ぎ、革命の波にのまれて37歳で断頭台の露と消えたフランス王妃、マリー・アントワネット(1755−1793)。
彼女が暮らしたヴェルサイユ宮殿の企画・監修のもと、その激動の生涯を辿ります。
出展されるのは肖像画はもちろん、王妃が愛用した食器や漆器、家具、身に着けた衣服、そして革命期の資料など美術的、歴史的に貴重な品々およそ200点です。

さらにヴェルサイユ宮殿内にある王妃のプライベート空間「プチ・アパルトマン」の浴室、図書室、居室を当時の装飾や実際に使われた家具、映像などとともに六本木ヒルズで原寸大再現。マリー・アントワネットが暮らした空間とその時代をも体感することが出来る、かつてない展覧会です。

恐らくフランス史のみならず世界史の中で最も日本人に馴染み深い人物ですが、何と申しても栄光から奈落の底に突き落とされて、近年ようやく再評価がされている悲劇のヒロインであります。


自分が思うに本当に運が悪い時期に王室入りしてしまったとしか申し上げようがないのでして、誰が王になろうが王妃になっていようが相次ぐ凶作とご先祖さまである太陽王ルイ14世がバカでかいヴェルサイユ宮殿を作ってしまった為に「賽は投げられざるを得なかった」のであります。
但し、危機管理が出来ていなかったのもまた事実でして「取り巻きが悪すぎた」と言うのもかなり大きなファクターであります。

一寸先は闇と申しますが、仮にヴェルサイユ宮殿を追い出された後に逃亡を図らずに大人しくしていたら?革命は避けられなかったけれども旦那さま共々処刑される迄には至らなかったでしょうし、その後吹き荒れる恐怖政治の嵐も起きなかっただろうと思うのであります。それから言ってしまえばナポレオンも世の中に出れたかどうかも疑問として残りますし、ヴェネツィア共和国もあと100年は延長できただろうし、ロシア国民も痛い思いをせずに済んだかも知れないという「もしも」の連鎖反応でありまして日本はどうなっていたんだろうか?と思ってしまったりもします。


今回の展覧会を観ていて思ったのは、プチ・トリアノンに引きこもって親しい人しか会おうとしなかった事が何かと非難の的にされていますが、心情的には良く分かるのでありましてこれだけの調度品に囲まれていたら確かに息苦しくなりますわ。
「プチ・引きこもりトリアノン」は精神衛生上止むを得なかったと思うのであります。

あと今回驚いたのは「日本趣味」の良さでありまして今回四点程の蒔絵細工が出展されているのですが、お母様のマリア・テレジアから譲り受けたものを合わせると75点ものコレクションがあったと言うから驚きでありますし、モノも当然の事ながら極上の品でありました。

良く取っておいたなぁ……と違った意味で感慨深いのは最後まで身に纏っていたシュミーズでして、供養するでも無し一体どうして現在まで残っていたのかが不思議な品であります。



http://www.ntv.co.jp/marie/
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