マワリミチは小説です。新しくマイミクになった方が本当の日記と
勘違いされることがありますので、予めお断りしておきます。予備校講師という
アウトローな人間の不器用な生き方をほぼ実話に沿って描きました。主人公、
ディスレクシアの元予備校講師川口民雄が元同僚、ADHDの並木義江とともに、
大検予備校を解雇になりました。二部では苦しみながら、なんとか生きる手段を
見つけました。今度はそれをどう発展させるか、考えながら、第三部が始まります。
飛躍編:「本文」川口が一人、駅前の商店街を歩いている。パチンコ屋の前。
ティシュを配っている若い女性。どこかで見覚えがある。
若い女性
「新装開店、明日からです。ぜひお立ち寄りください。どうぞ」
川口
「ありがとう。何、これ」
若い女性
「ひょっとして、サクラ学園に居た川口先生」
川口
「川口ですけど。何か」
若い女性
「先生、覚えていない。私、中田です。3年前、先生に教わり、大検を取ったの」
川口
「ああ、思い出した。ちゃんと出席して、がんばっていたね。受かって良かったね。これからどうするの」
若い女性
「今、金溜めて看護師になりたいと思っているの。それでバイト」
川口
「受験勉強もやっているの」
若い女性
「もちろん。通信教育で勉強しているの」
川口
「頼もしいな。将来、楽しみだ」
若い女性
「先生、ありがとうございました。大検を取ったから、次の夢に向かって行けるんです」
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