建物の中で声を響かせ

　昨日の吐き出したいものの怒りが、まだおさまらず、朝を迎えた。
　正直、なんとかしたい。
　そのためだったら、人として最低な奴と呼ばれてもいい、ようなことをしたい。

　今日はチラシ配布の仕事であった。
　そして、今日の現場は、なぜか住んでいる所から電車で一時間近くもかかってしまう所で、しかも東京都ではない場所であった。
　なぜ、オイラがこんな遠くの現場に、と不満たらたらであった。

　現場は二人現場であった。もう一人はいつもこの現場をやっている人で、この現場の反応の感じを聞いてみたら、それほど良くないと言った。
　これを聞いたオイラはますますテンションを落とすのであった。

　で、オイラが配布した場所は店があるショッピングセンターAの線路を挟んだ、別のショッピングセンターBの前であった。
　配布をしチラシを取ってもらうのだが、当然のことながら目の前の店のないショッピングセンターBの中に入っていくのであった。
　それを見ていてオイラは、チラシを取って声かけした人はいいが、そうでなくとりあえずチラシを取って行った人は店が目の前のショッピングセンターの中にあると思ったり、Bの方向に店があると思ったり、するのではないかと考えるのであった。

　チラシを配布していたオイラは昨日の溜まっていたものがあるせいか、久しぶりに大きな声を出しておこなうのであった。
　すると、声が響いているような感じがしてきたのであった。
　それを感じるととても爽快感を得ることができ、少し気分よくなるのであった。
　その上、声が更に大きくなり、気分も相乗効果でさらに良くなるのであった。

　配布作業の時間を終え店に戻り、今日の成果を聞いてみる。
　今日は新規、再来がそれぞれお一名ずつと教えてもらった。
　お客様が行きづらい場所だから、チラシ配布の効果はないかなと思ったが、そうでなかった。
　でも、とりあえず悪くなはい結果であった。