マワリミチは小説です。新しくマイミクになった方が本当の日記と
勘違いされることがありますので、予めお断りしておきます。予備校講師という
アウトローな人間の不器用な生き方をほぼ実話に沿って描きました。主人公、
ディスレクシアの元予備校講師川口民雄が元同僚、ADHDの並木義江とともに、
大検予備校を解雇になりました。二部では苦しみながら、なんとか生きる手段を
見つけました。今度はそれをどう発展させるか、考えながら、第三部が始まります。
飛躍編:「本文」セミナー会場
講師(女性)
「資格を取ることはたいへんですけど、この教材を使うと楽になりますよ。私の知っているだけでも、昨年は10人、合格しました」
田中課長、田口女史、並木が後ろで聞いている。顔つきは真剣だ。
田中課長
「これで終わるな、アンケートを回収して」
田口女史、並木
「はい」
受講生(男1)
「このカタログに載っている教材は実際に見られるんですか」
田口女史
「はい。入口で、ご覧になれます。お手にとって、確かめて下さい。並木さん、ここはお願い」
並木
「はい」
慌てって、外に出る。
受講生(男1)
「これか。このぐらいの値段か。メールのサポートはあるの」
田口女史
「もちろん、二年間、担当がサポートいたします」
受講生(男1)
「ここで申込みできますか」
田口女史
「この用紙にご記入ください」
アンケートを回収した並木が向こうでは並木が対応している。ある男性が申込む。
並木
「え、字書くのが、苦手ですか。言ってください。私が書きましょう」
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