mixiユーザー(id:5463065)

2016年06月05日22:49

178 view

『抱っこ』しよう。 安心をつかむのは子ども自身

不安を感じて泣きます。もしくははっきり不安と思わなくても何となく不安を感じて泣きます。
気持ちを落ち着けて、安心できるようにといろいろ手を尽くします。
先ずはその子に向かって『抱っこ(しよう)』といって両腕を広げて迎え入れます。

両腕を広げた時に飛び込んでくる子、躊躇して戸惑っている子、抱っこなんかされたくないと気持ちを閉ざしている子…と実にじつに様々です。
ハグ…抱きしめ、抱きしめの強弱はアナログです。抱いた時のその子の手ごたえがコミュニケーションの土台です。子ども自身が自分から少しでも安心をつかんで気持ちを落ち着けられれば泣き止められるのも間近です。隣近所で泣かずに何かしてあそんでいるお友達を見たり笑い声などが聞こえたりすればなおさらに泣き止められるきっかけの幅は広くなります。

新年度も2か月経過していますから、たまたまその朝、気持ちを閉ざしている子にたいしても抱っこを試みて、強烈に体をのけぞらされない限りは、「そうなの、今朝は抱っこされるのは嫌ですか、そうか、抱っこは嫌なんだ」と囁きつつひととき抱きつづけます。
そしてその子が普段抱っこされたときに経験していないようななるべく高い位置に高さを移動しつつ抱っこします。幼い子、小さな子たちにとっては目線を見上げて自分の周囲の世界と向き合っていますから、高い位置から見下ろせるような抱っこはそれだけでも気持ちを切り替えるような新鮮なきっかけの一つになりはしないだろうかという仮説のもとにと試みています。この時の抱っこの高さもアナログです。
複数担任ですからその子がほかの大人の抱っこを望むようであれば受け渡して交代します。
要はその子が感じ取っている『快・不快』をフォーカスするためのレンジです。ある程度の幅を持たせて泣いているその子自身が「快」を選び取れるような抱っこを探っています。

職場で仕事が控えている親御さんの都合にとっては仕方のないことですが、子供さんをお預かりする保育室の側の立場であれば、抱っこしながら大人の都合で「10数えたら抱っこはおしまいね」などという方法は極力しないようにしています。
抱っこというのはその子自身が感じ取る『満足量』でもあるようです。抱っこしているその子への気持ちをうやむやにせず気持ちを寄せて抱っこし続けますとやがて満足し自分から降りたがります。抱っこされ続けているよりも、好きなあそび、楽しいあそび、面白そうなことを見つけて探索するほうがはるかにワクワクしますものね。


10 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する