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2016年04月07日10:44

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【美術】「古典再生 −作家たちの挑戦」展(前期)

皆様、おはようございます。宮内庁三の丸尚蔵館にて6月19日迄開催されている「古典再生−作家たちの挑戦」の4月24日迄の(前期)に行って参りました。その感想です。


明治維新後,近代国家としての自立を目指した日本は,急速に西欧化を推し進めていきました。しかし,その影響下で廃仏毀釈による古器旧物の破壊や,美術工芸品の国外流出が相次いだこともあり,明治十年代半ば頃から日本古来の伝統を保護しようとする機運が高まりを見せます。江戸時代後期に興った復古思想とも重なりながら,絵画や工芸の分野では,モチーフや形状,表現技法などの面で近世以前の古美術を古典として意識した作品が数多く作られるようになりました。それらは古典の単なる焼き直しに終わる作品も少なくありませんでしたが,徐々にその中から古典を表面的に模倣するのではなく,その本質を捉えた上で作家の個性や近代的な進取の精神とを融合した,新味あふれる作品が登場しました。大正時代以降も作家たちは真摯に古典と向き合い,その中にそれぞれが自分なりの美を発見し,新機軸となる作品を生み出していきました。このように古典を昇華して生み出された作品は,伝統保護の重要性を認識していた皇室,宮内省からも高く評価されて展覧会などで買い上げられ,また,皇室への献上を目的に制作された作品にも注目すべきものが多くあります。

本展では,古典に範を取りながらも,明らかな近代的感覚を抱かせる,不思議な魅力をもった近代美術の作品を紹介します。それらを通して明治,大正,昭和,それぞれの時代の作家にとって常に創作の源泉となり得た,日本美術という土壌の豊かさを再認識していただく機会となれば幸いです。


最近は北欧の家具をやったり、アールデコの特集をしたりと斬新な三の丸尚蔵館ですが、今回は割と正攻法で明治から昭和に掛けての作品を展示しております。

濤川惣助や宮川香山先生の作品もあるのですが、今回ぶっちぎりで印象に残るのは横山大観先生の『龍蛟躍四溟』でして大作なだけに眼を惹きますし、意外にも右隻で岩の上に座っている龍神さまが可愛かったりするのでありました。今回画像を入手出来たのは山田鬼斎先生の『鬼神置物』、諏訪蘇山先生の『青磁鳳雲文花瓶』、そして三代清風與平作『旭彩山桜図花瓶』と昔買っておいた「皇室の名宝」展の図録が役に立つ結果となりました。



http://www.kunaicho.go.jp/event/sannomaru/tenrankai72.html
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