フランスの情報はなかなか日本には入って来ないので、実態は分かり難い。ドイツもだが。
仏独は民主主義の優等生のように日本では報じられることが多いが、実際にはけっこう民族主義が強く、レイシストも多い。
建前では人種差別や、右翼政治(ネオナチ)の禁止などをやっているが、本音では日本よりもずっと民族や宗教での色分けは多い。
そういう民族要素が強い仏独に、中東や東欧からの難民が大量に入ってきたら、問題が起こらないわけがない。
ドイツはフランス以上にムスリム難民を入れているので、ドイツでも同様のテロが起こりそうな気はするが、なぜかドイツでは武力によるテロの話はあまり聞かない。敗戦国で植民地を全て放棄したからだろうか?
ISISだかISILだかは、たぶん欧州諸国の仕込みだと思える。アルカイダがCIAが育てた組織であるように。
中東を暴力でコントロールしたいから、欧米はそういう組織を作る。
また、中東に火種を撒いて、そこで欧米が望むタイミングで戦争を起こすためでもある。
フランスやドイツ、つまりEUの軸となる金持ち国は、アテネ五輪にも北京五輪にも大量に資金を突っ込んでいた。
中国はまだ経済規模が大きい大国だから、貸した金が焦げ付いても色々やりようがあるが、元々の経済規模が小さいギリシャは、五輪景気目当てで突っ込んだ(貸した)金が焦げ付いたらグダグダになった。
ギリシャ債権の最大ホルダーがドイツで、次いでフランスなので、ギリシャ国債問題ではドイツが一番ゴネて抵抗した。
金を貸した大国が、ギリシャに全ての責任を擦り付けてトカゲの尻尾切りしようとする様は実にみっともないものであったが、フランスは割と妥協姿勢だった。
フランスは、ギリシャに貸した分が飛んでも、一発戦争をやれば全部チャラになると踏んでいたのかも知れない。
ドイツがギリシャ債権問題で非常に強硬だったのに、フランスが妙に余裕な感じだったので、なんとなくフランスは戦争景気でガラガラポンを狙っているんじゃないかという気がしていたので、大規模テロが起きたことは大変に遺憾に思うが、意外だとはまったく思わなかった。
ユーロ圏を揺るがすギリシャと中国の貸し倒れがこのテロの遠因で、最終目標が対IS戦争で戦争景気を起こすことならば、ギリシャと中国の不良債権を処理し切れていない国は、フランスと一緒の舟に乗るだろう。
だからEU諸国はけっこうフランスに乗ると思う。
ウクライナの支配権を巡ってEUと対立していたロシアは、EU中心の多国籍軍が中東に侵攻することに反対しそうな気はする。
イギリスがどう動くのかが気になるところ。イギリスは落ち目のEUを見限って、EU脱退を計る国民投票をやるかどうかという局面だったが、戦争やったら儲かりそうだったら掌を返すかも知れない。
アメリカや日本は、皮肉にも日本が北京五輪景気からハブられていた故に日本の金融基盤が痛んでいないので、リスクを取って戦争する必要があるのかというと、あまりない。
日米は中東で戦争するよりは、TPPの枠組みを早急に整備する方が国益に叶っている。
それ故に、いつもだったらテロは断固許さないと言って真っ先に空爆したがるアメリカが、今一つテンションが低い。
中国がどう動くのかも気になる。
今まで、中国が対テロ戦争に参戦したことはないが、独仏は中国債権ホルダーなので、中国も参戦させることで一気に中国不良債権の始末を図るかも知れない。
中国がIS戦争に参戦するのであれば、中国は南シナ海や東シナ海で日米と争っている場合ではなくなる。
と思って調べたら、いつもは対テロ戦争に消極的な中国が、習主席自らオランド大統領に見舞いのメッセージを送り、最も強い非難を表明した。
やはりこれはかなりの部分、シナリオ通りなのだと思える。
これでもし中国が対IS戦争に参戦すれば、仏独が国際世論に手回しして、中国人民解放軍は正義の軍隊になりそうな気がする。
ペルシャ湾に空母遼寧を派遣して戦果を上げれば、中国の正規空母保有に正当性が生まれる。
■首相「テロ対策に緊張感を」 仏テロ受け官房長官に指示
(朝日新聞デジタル - 11月14日 14:05)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3712477
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