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2013年07月30日21:09

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国際SFシンポジウムとSFファン交流会(1)

平成25年7月27日(土)
 今日の丸美先生は、東京都千代田区で開催される、第2回国際SFシンポジウム・東京大会の聴講である。
 http://sfwj50.jp/news/2013/06/isfs2-manifesto.html
 ものものしい名称だけど、実は、誰でも聴講できる会である。
 後に聞いたけど、この日はSF(サイエンス・フィクション)関係の行事だけで、5つぐらいあったのだそうだ。
 http://short-short.blog.so-net.ne.jp/2013-07-28
 電車に乗り、東京に向かう。
 車内で、私服の女子高生と思われる3人が、お喋りしていた。
 中学時代の同窓生で、現在、座っている1人は共学の学校、立っている2人は女子校の学校のようだった。
 女子校側の2人が、女子校では女を捨てて、スカート姿で机の上で胡座をかく子がいるんだよと言うと、もう1人が、共学でもいるよ、などと言っていた。
 乗り換えて、東京地下鉄(メトロ)・半蔵門線、永田町駅で下車するつもりが、ぼんやりして半蔵門駅まで行ってしまう。
 といっても、充分徒歩圏なので、そのまま、ビル街の地上に出る。
 15時からの時間に余裕もある。
 交差点に、昔の銀行みたいな建物があった。
 良く見ると1階がコンビニエンス・ストアだったものの、特有のプラスチック看板がなく、銀行のような銀色の看板だった。
 また、普通は中身が素通しで、雑誌の立ち読み客の顔が丸見えなのだが、ここはブラインドが掛かっていた。
 変わり種の店と思われるので、写真を写しておく。
 不動産店があったので、物件を見る。
 大して広くない部屋で家賃が30万円って、誰が住むんだろう。
 平河天満宮のお参りをする。
 横の小さなお稲荷様もお参りする。
 石の牛の置物が目立つ神社だった。
 至る所に植木鉢があって、植木屋さんみたいだった。
 当たり前だけど、昔からの住人もいるわけで、自治会の掲示板には、
 夏期ラジオ体操 7月20日(土)〜
 納涼会      7月27日(土)
 盆踊り      8月2日(金)・3日(土)
 納涼会      8月18日(日)
 といったポスターがあった。
 桜木紫乃「ホテルローヤル」(集英社)
 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%AB-%E6%A1%9C%E6%9C%A8-%E7%B4%AB%E4%B9%83/dp/4087714926/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1375166285&sr=1-2
 国際SFシンポジウム会場の、城西国際大学の場所を確認しておく。
 つい先日、第149回(平成25年上)芥川賞・直木賞受賞作の発表があった、文藝春秋社の隣だった。
『第2回 国際SFシンポジウム 【東京大会】
 21世紀SFの夢――翻訳、日本、惑星的想像力
 主催 日本SF作家クラブ  協力 城西国際大学 メディア学科』
 と、看板がある。
 本田節子「朝鮮王朝最後の皇太子妃」(文春文庫)
 http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E7%8E%8B%E6%9C%9D%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E7%9A%87%E5%A4%AA%E5%AD%90%E5%A6%83-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9C%AC%E7%94%B0-%E7%AF%80%E5%AD%90/dp/4167538016
 近くの、朝鮮王室の住まいだったという、赤坂プリンスホテル旧館を見る。
 新館の方は短い命で解体され、周辺は工事現場になっている。
 その道路の向かいに、ビルに囲まれるように木造の民家があった。
 観光物件でもなさそうだし、良く分からない。
 https://plus.google.com/app/basic/stream/z122ebexsojkzrxps04ch3ihnkf2w52zmrw0k
 お堀の横に出て、かつて、広瀬正先生が亡くなったという歩道橋を見る。
 お堀を弁慶橋で渡る。
 お堀には釣り堀があり、外国人観光客が看板を見て、やってみようかと迷っている様子だった。
 広瀬正「マイナス・ゼロ」(集英社文庫)
 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%BC%E3%83%AD-%E5%BA%83%E7%80%AC%E6%AD%A3%E3%83%BB%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E5%85%A8%E9%9B%86%E3%83%BB1-%E5%BA%83%E7%80%AC%E6%AD%A3%E3%83%BB%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E5%85%A8%E9%9B%86-%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%BA%83%E7%80%AC/dp/4087463249
 かつて、小松左京先生が常宿にしていたという、ホテル・ニューオータニの中を歩き涼しむ。
 ホテル内には高級ショッピング街があったが、今はJR東日本が大きな駅の駅ナカで始めているから、大変だと思う。
 その後、清水谷公園と清水谷坂という所を見て、ぐるりと回るかたちで、城西国際大学に戻る。
 30分前に戻ったが、しばらく待ってから、受付開始。
 入場無料。
 国際シンポジウムという事で、同時通訳が受信できる無線機が手渡される。
 物々しい名称と、物々しい場所と、物々しい手続きなのだけど、先に書いたように、誰でも聴講できるようだ。
 時間が来て、地下にある、映画館のような階段教室に案内される。
 その時はあまり人がいなかったので、丸美先生は、前の方の通路脇の席に座る。
 この正面にも、
『第2回 国際SFシンポジウム 【東京大会】
 21世紀SFの夢――翻訳、日本、惑星的想像力
 主催 日本SF作家クラブ  協力 城西国際大学 メディア学科』
 と、看板があった。
 後ろを振り返っても、知っている人はいなかった。
 それでも、だんだん人が増えて来たみたいで、左の方に、いつの間にか、森下一仁先生がいた。
 頭を下げる。
 星新一「ボッコちゃん」(新潮文庫)
 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%B3%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%98%9F-%E6%96%B0%E4%B8%80/dp/4101098018
 向こうの方が騒がしくなったと思ったら、場の雰囲気から浮きまくりながら、真っ黒に日焼けして緑色の服を着た、星マリナさんがやって来た。
 後に小松左京事務所の乙部順子さんと知る人と、大阪漫才みたいなやりとりをしながら通路をやって来て、前から2番目だったかの席に座っていた。
 森下一仁先生が挨拶をしていた。
 星マリナさんの3人ぐらい左に座っているのは、清水義範先生だろうか。
 後ろの方では、SFファン交流会で見る顔が、ちらほら見えるようになった。
 宇宙塵月例会で見た顔は、見えない。
「ショートショートの広場」の人もいない。
 青いTシャツを着た、五輪候補選手で漫談家の猫ひろし師匠みたいな人が、星マリナさんと、英語で喋っていた。
 後に、中国のSF作家、呉岩(YAN Wu)先生と知った。
 来場者が増えて来て、通路脇の席に座っていた丸美先生は、奥の方に押し込まれ、森下一仁先生の隣になる。
 星マリナさんの、
「寝ちゃったら、どうしよう」
 という大きな声が聞こえて来た。
 今回が第2回らしいが、第1回の国際SFシンポジウムは、
 小松左京「SF魂」(新潮新書)
 http://www.amazon.co.jp/SF%E9%AD%82-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B0%8F%E6%9D%BE-%E5%B7%A6%E4%BA%AC/dp/4106101769
 によると、大阪万博の年、昭和45年8月31日(月)から9月3日(木)までの4日間、開催されたらしい。
 飛行機嫌いで来てくれなかった作家がいたものの、英、米、加、ソ(露)、冷戦下の東西のSF作家を招き、東京、名古屋、大津と会場を移しながら開催したらしい。
 8月31日(月)からと言いながら、小松左京先生と安部公房先生が写っている、8月29日(土)の写真が残されていたりもするのだが、その辺りの詳しい事情は、丸美先生には分からない。
 安部公房「壁」(新潮文庫)
 http://www.amazon.co.jp/%E5%A3%81-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%AE%89%E9%83%A8-%E5%85%AC%E6%88%BF/dp/4101121028
 今回は、日本SF作家クラブ50周年に合わせ、
 7月20日(土) 広島大会  21世紀SFの夢――自然・文化・未来
 7月22日(月) 大阪大会  21世紀SFの夢――ロボット、AI、創造力
 7月25日(木) 名古屋大会 21世紀SFの夢――ジェンダーとアジア
 7月27日(土) 東京大会  21世紀SFの夢――翻訳、日本、惑星的想像力
 と開催して来て来て、今日が東京大会となる。
 福島大会もあるらしいのだが、その辺りの詳しい事情も、丸美先生には分からない。
 東野司「京美ちゃんの家出―ミルキーピア物語」(早川文庫)
 http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%AC%E7%BE%8E%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%81%AE%E5%AE%B6%E5%87%BA%E2%80%95%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%94%E3%82%A2%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%ABJA-%E6%9D%B1%E9%87%8E-%E5%8F%B8/dp/4150302928/ref=sr_1_3?s=books&ie=UTF8&qid=1375182656&sr=1-3
 総合司会を、日本SF作家クラブ現事務局長、増田まもる先生として、15時に開始。
 第17代日本SF作家クラブ会長という、東野司先生からの挨拶があった。
「1963年(昭和38年)の創設から、日本SF作家クラブは50周年となる。1970年(昭和50年)の、第1回国際SFシンポジウムは、冷戦下の東西のSF作家が初めて会した会となった。今日は漫画やアニメーションなど、SFが欠かせない物となっている。大震災の復興の中、SFには何ができるか。今回の国際SFシンポジウムは、SNSなどで、瞬く間に情報が広がる会となっている」
 このような事を語っていた。
 でも、丸美先生思うに、現実には、皆、短文のツイッターで呟くばかりで、まるで情報が広がって来ないもどかしさを感じながら、参加をしている。
 かつてのガリ版同人誌時代の方が、むしろ充実していたのではないかと思うぐらいだ。
 15時15分からの大会第一部は、デイナ・ルイス先生、沼野充義先生、新島進先生、増田まもる先生、高野史緒先生をパネラーとして、「世界の中のSF翻訳」について語って頂いた。
 デイナ・ルイス(Dana Lewis)先生(翻訳家)は、
「1963年(昭和38年)に星新一の「ボッコちゃん」が初の英訳になり、現在の円城塔に続いている」
 というような事を語る。
 沼野充義先生(露・ポーランド文学翻訳家)は、
「SFに限らず、文学は翻訳を通じて世界に広がる。三島由紀夫、安部公房、大江健三郎、川端康成の作品が紹介されてきた。小松左京、星新一の作品も紹介されてきた。ペレストロイカ前には、売れなくても本が出せたが、以降は、売れなくては出せなくなり、出版環境が厳しくなった」
 というような事を語る。
 新島進先生(仏文学者)は、
「仏国で日本の作品は、マンガ、アニメーションを通じて親しまれている。日本での仏作品の紹介は、ジュール・ヴェルヌ以来、乏しい」
 というような事を語る。
 仏作品と意識していないだけで、輸入超過だとばかり思っていたので、意外だった。
 増田まもる先生(日本SF作家クラブ事務局長)は、
「SF小説と普通の小説違いは、SF小説は主人公が人間でない場合がある。理不尽な訳をそのままにすると、怒られる。シュール・リアリズムを訳す場合と同じ。昔の日本語は翻訳に適さなかった。翻訳に適すよう、現代文を作ったのは夏目漱石である」
 というような事を語る。
 増田まもる先生は、いしいひさいち先生の漫画、バイト君みたいな風貌であった。
 漫談家の、早野凡平師匠にも似ている。
 高野史緒先生(乱歩賞作家)は、
「伊国では翻訳作品は、200部、300部しか出ないらしい。200万部、300万部の聞き間違いと思ったが、200部、300部で正しいらしい。文学を読む人が少ない。東欧は人が少ないので、翻訳に携わる人も少ない」
 というような事を語った。
 アーサー C.クラーク(著)・伊藤典夫(訳)「2001年宇宙の旅」(早川文庫)
 http://www.amazon.co.jp/2001%E5%B9%B4%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E6%97%85-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB-243-%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC-C-%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%AF/dp/4150102430
 16時20分から休憩となった。
 第一部のパネラーの集合写真撮影の後、正面のスクリーンでは、第1回国際SFシンポジウムの模様のスライド映写があった。
 小松左京先生が、米のSF作家、アーサー C.クラーク先生と対談している写真があった。
 当時は白黒写真の時代だった。
 ビデオもなかったので、テレビジョンのニュースで取り上げられた時には受像機そのものを写真で写し、苦労して映像を残していた。
 第2回国際SFシンポジウムの今は、放送局を経なくとも、小型携帯端末で手軽に、自分だけの、色付きの動く映像が残せるようになっている。
 勝山海百合「竜岩石(りゅうがんせき)とただならぬ娘」(ダ・ヴィンチ文庫)
 http://www.amazon.co.jp/%E7%AB%9C%E5%B2%A9%E7%9F%B3-%E3%82%8A%E3%82%85%E3%81%86%E3%81%8C%E3%82%93%E3%81%9B%E3%81%8D-%E3%81%A8%E3%81%9F%E3%81%A0%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AC%E5%A8%98-MF%E6%96%87%E5%BA%AB%E3%83%80%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%81-%E6%B5%B7%E7%99%BE%E5%90%88/dp/4840124140/ref=tag_stp_s2_edpp_url
 宇宙塵月例会やSFファン交流会で見る、勝山海百合先生が、ようやく、やって来た。
 和服を着ていた。
 座る席がなくなったのか、一番先頭に座っていたようである。
 正面、舞台袖から、第二部パネラーの1人、夢枕獏先生が、ひょっこり現れた。
 夢枕獏先生は神奈川県小田原市の作家さんで、実力があり過ぎて、直木賞を飛ばして柴田賞(集英社版・直木賞)を受賞してしまった。
 先頃、吉川賞(講談社版・スーパー直木賞)まで受賞してしまったので、あとは菊池寛賞(スーパー直木賞)を受賞すれば、作家双六の上がりである。
 夢枕獏先生は舞台を降り、満面の笑顔で、こちらの方に来たが、丸美先生に用事があるわけでなく、森下一仁先生に挨拶に来ようとしているのである。
 ところが、途中で次々と話し掛ける人が現れ、なかなか、こちらに来れない。
 何人もの相手をして、人をかき分け、ようやく、森下一仁先生に挨拶をしていた。
 夢枕獏「猫弾きのオルオラネ」(早川文庫)
 http://www.amazon.co.jp/%E7%8C%AB%E5%BC%BE%E3%81%8D%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%83%8D-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%ABJA-%E5%A4%A2%E6%9E%95-%E7%8D%8F/dp/415030548X
 ねこひきのオルオラネ - YouTube
 http://www.youtube.com/watch?v=Q364QU-usvY
 16時45分からの大会第二部は、巽孝之先生、谷甲州先生、夢枕獏先生、呉岩先生、ドゥニ・タヤンディエー先生、パオロ・バチガルピ先生をパネラーとして、「歴史、日本、この不思議な地球」について語って頂いた。
 谷甲州先生は、小松左京先生の「日本沈没 第二部」共同執筆者として、苦労話、裏話を語っていた。
 小松左京先生の作品ではあるけれども、共同執筆を任された限りは谷甲州先生自身の作品でもあるわけで、意見の対立もあり、考え方の違いは、登場人物の、総理大臣と外務大臣の対立の場面に反映したのだそうだ。
 SFファンが小松左京先生に、
「第二部を早く読ませて下さい」
 と、ねだると、
「君が続きを書けばいいじゃないか」
 と言われるという挿話を聞いた事があるけど、第二部は、谷甲州先生が引き受ける事によって、実現したのだ。
 小松左京・谷甲州「日本沈没 第二部」(小学館文庫)
 http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%B2%88%E6%B2%A1-%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E9%83%A8%E3%80%88%E4%B8%8A%E3%80%89-%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E9%A4%A8%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B0%8F%E6%9D%BE-%E5%B7%A6%E4%BA%AC/dp/4094082743/ref=pd_sim_sbs_b_1
 夢枕獏先生は、尊敬する人物として、空海、宮沢賢治、アントニオ猪木を挙げ、三者は宇宙を視点として地球を眺めており、SFの見方に通じているというような事を語っていた。
 五輪候補選手で漫談家の猫ひろし師匠みたいな風貌の、中国のSF作家、呉岩(YAN Wu)先生は、日本のSFを中国でどう売るかについて語っていた。
 売るためには、版権問題の解決、作家どうしの交流、作家の中国訪問が大切だと語っていた。
 呉岩(YAN Wu)先生は英語で話すのだが、後方のブースで同時通訳する人がいて、入場する時に手渡された無線機で受信できるようになっている。
 そして、呉岩(YAN Wu)先生は、しばしば、冗談を挟むのだけれども、会場は、英語を直接聞く人と、翻訳された日本語を聞く人と、二段階で笑い声が起きていた。
 呉岩(YAN Wu)先生は冗談を言った所で、それらしい顔をするので、英語の部分で笑いたいならば、笑うのも可能である。
 ほか、フランスの日本文学研究者、ドゥニ・タヤンディエー(Denis Taillandier)先生、米のSF作家、パット・マーフィー(Pat Murphy)先生、米のSF作家、パオロ・バチガルピ(Paolo Bacigalupi)先生にも、それぞれ語って頂いた。
 ドゥニ・タヤンディエー(Denis Taillandier)先生は、日本語で話していた。
 それぞれの国で売られている馴染みの本がスライドに映し出されるたび、会場で笑い声が起きていた。
 外国の作家さんの場合、御三家と言う時、
「星新一、小松左京、筒井康隆」
 ではなく、
「安部公房、笙野頼子、円城塔」
 のつもりで言っている事が多いので、司会者がいちいち確認していた。
 夢枕獏先生から呉岩(YAN Wu)先生に、海賊版の対応についての質問があった。
 呉岩(YAN Wu)先生は、中国は版権についての法整備が進みつつあるので、契約をする時には短い期間として、法整備が進んだ所で新たな契約をした方がいいとの助言があった。
 最後に、夢枕獏先生は、物を書く仕事は農業と同じ第一次産業なので、なくなる事はないと、締めくくっていた。
 18時30分で閉会となった。
 第二部のパネラーの集合写真撮影がある。
 廊下にいた星マリナさんに、遠くから挨拶をする。
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