NHKの連ドラ、『あまちゃん』は開始から2か月を過ぎて、ほぼ三分の一が終わったところですけど、おもしろすぎて辛抱たまらん毎日が続いています。
今週はいよいよ古田新太が出てきます。この人、たしかにおもしろいのですが、けっこう使いどころの難しい人だとも思います。スポットで起用してかなりgdgdになるケースをよく見かけます。
とはいえ、そこはさすが同じ演劇人というべきか、宮藤官九郎はその扱い方を心得ているようで、週末の予告編の古田新太はなかなか見ものでした。
今回、彼は作詞家にしてプロデューサーという役回りで、主人公をスカウトするためにやってきます。作詞家にしてプロデューサーというあたりで、やはり、秋元康がモデルかなと思ってしまうわけです。つんくかもしれねえじゃねえかという意見もありましょうが、あの濃い色のスーツと、太縁メガネはさすがに。
でもって、秋元康はテレビでインタビューを受ける際など、かすかにほんのちょっとだけ笑う癖があります。あれはおそらく、自意識が肥大しきった80年代文化をかつて担った当事者として、「テレビでこんなことを語っている自分」に対するツッコミの類だと思うのですけど、古田新太の演じるプロデューサーがそれをグロテスクなぐらい大げさにデフォルメしてやるんですな。秋元康をどちらかというと好きではない自分でも、やや引いてしまうぐらいに。
あれには洗練された悪意とでもいうべきものがこめられていて、民放の深夜でもためらうレベルかと思うのですけど、それをNHKで朝から見れるということに、いささか驚きを禁じえません。というより、連ドラだからできちゃう部分があるのかもしれませんけど。
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