メルケルの恩師コールは1989年にアウシュビッツを訪問したが、1時間しかいなかった。メルケルは4時間かけた。メルケルはこの時アウシュビッツで生き残ったユダヤ人とも話した。悲惨な体験談を聞いている時、一瞬メルケルの声が震えて、泣きそうになった。普段
2016年に書いた記事です。ーーーーーーーーー地ビールの宝庫・バンベルク ドイツ・バイエルン州の北部、ミュンヘンから250キロメートルの所にあるバンベルクは、10世紀以来の伝統を持つ城下町。幸い第二次世界大戦による空襲を免れたため、中世の雰囲気
私の特技は少ない。あえて言えば、どこでも熟睡できることだ。刑事の家へ夜討ちに行く際のタクシーの中や、ワシントンからロンドンのNATO首脳会議へ向かうプレス専用機の中でも熟睡できた。昨日23時ごろ、階下の下宿人が大音響で音楽を流してパーティーをやっ
今日メルケル首相は、初めてアウシュビッツ強制収容所跡を訪問。厳しい表情で「ドイツの犯罪を記憶にとどめなくてはならない」と語った。ドイツは収容所の建物の修復、維持などのために6000万ユーロ(72億円)を寄付。ドイツで極右テロがエスカレートし、反ユ
イタリアの隠れた「首都」トリノ アルプス山脈を望む、イタリア北西部の大都市トリノ。車が町に近づくと、「モレ・アントネリアナ」と呼ばれる高さ約170メートルの尖塔が目に飛び込んでくる。1863年に建てられたモレは、トリノのシンボルだ。町の中心
ドイツでは春闘ならぬ秋闘のシーズン。今年からドイツの製造業界では、最高2年間まで週の労働時間を35時間から28時間に減らして週休3日制にすることが可能になった。これは他の業界にも飛び火。近く銀行業界も、ボーナスを辞退し、有給休暇を5日間増や
疲れた1日の締めくくりは、ミュンヘン名物Sバーン(列車)のポイント故障!帰宅時に発生したため、列車は午前8時の上り中央線並みの混雑。おしくらまんじゅうである。ドイツ人は満員電車に慣れていないので「日本に来たみたいだ」と笑っていた。私は東京に
2007年に発表した記事です。この4年後に、西側世界で最悪の原子炉事故が日本で起きるとは、誰も想像していませんでした。ある因縁のために、忘れがたい原稿。これくらいの内容で!ーーーーーーー原発火災の「情報隠し」で、大手電力会社に批判集中(ドイツ)
2015年に書いた原稿です。・・・・・・・・・・・敗戦から70年・メルケルの言葉 2015年1月27日は、アウシュビッツ強制収容所をソ連軍が解放してから70年目にあたった。この前日、アンゲラ・メルケル首相はベルリンで虐殺の犠牲者を追悼する式典に
[ドイツ・エネルギー転換の矛盾]国民の大半がエネルギー転換に賛成している国で、風力発電装置の建設が暗礁に乗り上げている。同国の苦悩についてエナジーシフトの依頼で執筆いたしました。https://energy-shift.com/news/7e53279e-5937-4f2e-9949-2da26bc723
ドイツの保守系日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)紙のエネルギー専門記者アンドレアス・ミームはエネルギー転換、特にコストを度外視した再生可能エネルギーの拡大には批判的だ。その彼ですら、今日の社説で「1990年以来、世界の二酸化炭素の
2015年に発表した原稿です。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー講演とハプニング 私はドイツに25年間住んでいるが、この間にフリージャーナリストとして、日本や欧州でドイツの政治や経済、社会についての講演を68回行った。300人の聴衆を前
2015年に出した集英社新書「日本とドイツふたつの『戦後』の増刷が決まりました。驚きました。硬い本は売れないと思っていたので。昨今の日本の政治状況を憂いて、外国に目を向けようとする人が手に取って下さるとしたら筆者冥利に尽きます。どうも有り難うご
太平洋のキリバス共和国は、地球温暖化による海面上昇のために、2070年には水没すると見られている。温暖化のため消滅する最初の島国。現在でも地下水への海水の混入が大きな問題となっている。政府は住民たちをニュージーランドや中国などに移住させることを
世界最大の石油企業サウジ・アラムコが株式の一部を市場に公開したことが経済界の話題となっている。同社は世界で最高の収益を持つ企業。この上場の背景を理解するために、アラムコの歴史を詳述したドイツの新聞記事を読んだ。ほぼ1頁を埋める解説記事。日刊
ドイツで大連立政権の崩壊、前倒し選挙の可能性が浮上。その理由は、支持率急落に悩む社会民主党が、長い紆余曲折の末に、昨日の党大会でCDU・CSUとの大連立を拒否する政治家を、共同党首に選んだからだ。年末に向けて、ドイツの政局は大きく揺れそう。
マクロンがロシアに接近し始めた。NATO解体への第一歩か?マクロンはNATOの他の加盟国と一線を画し、プーチンのINF凍結案を「検討に値する」と評価。欧州中銀の総裁はフランス人、EU委員長もマクロンが推薦したフォン・デア・ライエンに。マクロ
欧州議会は昨日、「気候非常事態」を宣言し、EUに対して地球温暖化対策の強化を要求した。EUは2030年までに3兆ユーロ(360兆円)を温暖化対策に投じる方針。欧州からのCO2排出量は、世界中のCO2の約10%。ドイツは2%にすぎない。しかし世界に先駆
壁崩壊から30年経っても癒えない分断の象徴=旧東独を中心とする極右の暴力の高まり。この国の一部で反ユダヤ主義者が大量殺害未遂まで暴走するとは30年前には夢にも思わなかった。日経ビジネス電子版に記事を書きました。https://business.nikkei.com/atcl/s
欧州委員会のフォン・デア・ライエン新委員長は、2030年までに3兆ユーロ(360兆円)をCO2削減計画に投じる方針。EUは2050年までにCO2排出量を正味ゼロにすることを目指している。さて日本は?世界各国でカーボンレスの動きが強まる中、気
ドイツの大手自動車メーカー、アウディは経費削減のため国内の従業員数を9500人減らすことを決定した。排ガス不正と自動車業界の景気の冷え込みによるダブルパンチ。ただし解雇ではなく、定年退職の繰り上げによって社員数を減らす。さらに電気自動車とデ
さらに短くなるドイツの労働時間 ドイツは世界で労働時間が最も短い国だ。企業の社員は1日10時間を超える労働を禁止され、毎年30日の有給休暇を完全に消化している。日本のように働き過ぎによる過労死や過労自殺が大きな社会問題にはなっていない。しか
先日ミュンヘン郊外の骨董品のオークションハウスで、ヒトラーのシルクハットが5万ユーロ(600万円)で落札された。買い手は不明だがアラブ人だという噂あり。その他ヒトラーの妻エヴァ・ブラウンの服や豪華版「我が闘争」も競売にかけられた。ナチ系骨董品
2038年までに脱石炭をめざすドイツ納税者に多額のコスト 1月26日にドイツは経済史に残る決定を行った。連邦政府の諮問委員会が、最終報告書の中で2038年末までに褐炭・石炭による火力発電所を全廃することを提言したのだ。*脱原発の次は脱石炭
スイスの隠れ里「森の家」 スイス南東部のサン・モーリッツ駅から、車を西に走らせる。鏡のような湖面を横目に15分も走ると、針葉樹で覆われた丘の上に、尖塔を持つ城のような建物が見えてくる。屋根には赤地に白十字のスイス国旗が誇らしげに翻っている。
香港危機の最大の問題点は、市民側の抗議運動に指導者がいないことだ。したがって政府と市民の「停戦」のための調停ができない。しかも香港政府は事態解決のために全く介入せず、野蛮な警察に任せきり。重武装の機動隊員が路上に倒れた市民に殴る蹴るの暴行を
多くの優秀な新聞記者やテレビ記者が、定年退職すると書かなくなるのは何故だろうか。欧州に住んでいるある元敏腕記者も、書く気がしないという。30年以上蓄積した経験があれば、良いルポを書けるはずなのだが。勿体ない話である。私はNHKを辞めてからも
今年3月に発表した記事です。ーーーーーーー中国への対応に苦慮するドイツとEU諸国 3月25日に、あるニュースが欧州の政界、経済界を驚かせた。フランスを訪れていた中国の習近平最高指導者とマクロン大統領は15件の通商条約に調印したが、これに先立っ
香港には2種類の書店がある。中国政府の息のかかった書籍販売業協会に加盟する書店と、独立系書店だ。ある独立系書店の店長が、ドイツのFAZ紙のインタビューに答えている。この記事を読むと、なぜ香港市民が警察と香港当局への信頼を完全に失い、暴力以外に