今年も残りわずかとなったこの時期は、街中のイルミネーションが寒さを忘れるぬくもりを感じさせてくれる。私の器たちも、誰かのこゝろにぬくもりを届けられる器であったら良いなあ。
すべてのものには原因が在り、必然的に結果が生じると言われるが、時として、思いもかけない結果に驚くことがある。そんな時、私たちは何かを手に入れ、何かを捨てているのかも知れない。
ぐるぐる回ってお皿になった。とんぼ(寸法を測る道具)を使わずにひいてみた。やはり同じ大きさにならない。身体の記憶力を信じて、もう少し造ってみよう。
終わりがそのまま始まりであることに始まりもまた過程であることに終わりもまた未来を持つことに私は笑った泣き出したくなるような青空の下で
寄り添うように語りかけるようにぬくもりの感じられるそんな器を造れたらと思う。風景のように、物語のように。※磁器土/径18cm×高5cm
雫の形をして白く染まり、ほんのりとひかりを纏う。新しい空に出逢い、明日を抱きしめるために。※磁器土/径7cm×高8.5cm
想像してみる。冷たい酒の一滴が、体の中にしみわたっていくのを。ほんのりとした温もりがまだ私の中に残っていることを。※磁器土/径5cm×高6cm
未熟であることを楽しみながら、時の堆積のむこうに見えてくるであろう自分らしさとの出逢いを心待ちするのも良い。新しさばかりが優れている訳ではないのだから。※磁器土/径14cm×高7cm
使いたいモノと使えるモノの差は何だろう。轆轤を引きながら、ふと私はどちらに重きを置いて造っているのかなと自問自答する事がある。まだまだ、私なりの器が出来ていない証拠かも。※混合土/径14cm×高7cm
茶碗を造ろうと思っていたのだが、サイズを確認しないで感覚頼りに成型した結果がこれ。茶碗でもなく、皿でもなく、鉢でもなく。中途半端な形になってしまいました。まあ、色は気に入ったように焼けたし、逆にいろいろな用途に使えない事はないから良しとする
2016年、初焼成はやはり珈琲カップから。掌にすっぽりと収まる小さなカップ。今年はやさしい器をテーマにシルエットが奇麗な器を目指します。※磁器土/径6cm×高7cm