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日記一覧

しばらく走って、車はリゾートホテルの駐車場に入る。蔦の這う白壁と青いスペイン瓦の洒落た本館と点在する木造のバンガロー。ジャマイカの典型的リゾートホテルだ。淡いブルーの制服を着た、痩せて背が高いボーイの姿も見えた。「ここも彼が所有している」と

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翌朝も快晴。カリブの太陽が燦然と輝き、ネグリルの海は珊瑚の白砂と透明な海水で、不思議な青白さだ。海岸の売店でパンとチーズを買って、簡単に朝食を済ませる。気分最高の海辺の朝だった。ヤシ林のなかのハイビスカスの花の周りをハミング・バード(蜂鳥)

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 夕方ネグリルに到着。バンガローやロッヂが海沿いに点在する静かなリゾートだった。日本で友人に勧められたミス&パレスに泊まる。一日十二ドルの安い部屋に案内された。太い竹の壁とバナナの葉の屋根、室内には裸電球が一つという素朴な空間だった。広い庭

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珍しく雨の降った朝、一人のラスタマンが僕の滞在するキングストンの安宿に現われた。朝食を摂ろうと居間に行くと、縄のような髪のショート・ドレッドの男が褐色の肌に雨の雫を光らせて、ソファーにぐったり座っていた。よほど歩き疲れた様子だ。彼と話をした

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 時々、死を想うことがある。それは僕が愛した犬達の死であったり、友人、知人の死であったり、僕自身の死であったりする。今どき、とても時代遅れだし、クレージイな考えと思うけど、僕は織田信長の、死を目前に唄ったという謡曲の中にある言葉「人生五十年

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「カメレオン・マン」 不思議なタイトルと思うかもしれませんが、実は僕のこと。或る時、突然頭の中で浮かんだ言葉だった。原宿トレンチタウン時代には、いろいろそんな可笑しな言葉を考案しては楽しんでいた。店は原宿と渋谷の間の明治通りの裏道になったけ

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 外の郵便受けを見たら、この葉書が入っていた。それは僕の親友の日本人ラスタファリアンの拘置所からの便りだった。(前略、ヒロさんヨーコさんお元気ですか?久しぶりです。実は正月そうそう逮捕されてしまい、現在、静岡の拘置所にいます。先日、大麻所持

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「大麻と生きる人々」 1983〜95の原宿トレンチタウンの時代に初めてそのような人々と出会う。店を始めてすぐに現れた男、もうどういう奴だったかも忘れてしまったが、覚えているのは、店にくると隅の床に座り込んで、じっと動かない。ただそれだけだが

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「イエスという人」 時々イエスという人物(実在したと思うが)がどういう人だったのか?と考えることがある。イエスという人の手掛かりは新約聖書にあるイエスの業績と12使徒が残した言葉にしかないようだ。とにかくキリスト教と言っても、イエスが生きた

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 「人から人へのラスタの世界」 原宿で店を始めた頃だったから、80年代の前半の話だけど、香港からきたラスタ(彼は黒人でちょっとクールな奴だった。白人のカミサンと一緒に現れたが、彼女の方は、やはり立派なドレッドの美人だったけど、口も利けないほ

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至福のドキュメント映像「人生フルーツ」(東海テレビ)愛知県春日井市で暮らす90歳の夫、津端修一さんと87歳の妻、英子さんの見事と言いたくなる、70種の野菜と50種の果樹との暮らしの日々を描く。そして何故そういう状況が生み出されたのかを克明に

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「人生の達人」 この言葉は或る一般人向け仏教本(確か釈迦のお弟子達の話だった)の著者が小学校時代の教師から教えられた言葉として、僕は出逢った。その教師は子供達に「偉人にならなくてもいいから、人生の達人になりなさい。人生の達人とは世間の片隅で

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映画「白く乾いた季節」 これも偶然入手した南アフリカのアパルトヘイト時代を描いた映画。先に紹介した映画「マンデラとデクラーク」は黒人、白人の代表とも言える二人の物語だったが、この映画はそれとは対照的に政治権力とは無縁な一人の白人市民の非道な

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映画「マンデラとデクラーク」 1980年代のレゲエ・シーンでレゲエ・ミュージシャンやラスタファリアンの心をひきつけ、また心を痛めさせたのは、そう今の狂気の弾圧が続けられる中国支配のチベットのように、南アフリカで行われていた、残酷そのもののア

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「もう一つの神秘体験」 これは今までごく僅かの人にしか教えてないことで、ずっと心の奥に秘めていた事実です。「ラスタファリ世界は神秘の世界」ということを実証するような出来事でもあるので、ここに、(もう時効だからいいかな)と、明らかにしたいと思

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 1991年に僕の小説「ラスタマン・バイブレーション」が出版され、多くのレゲエ・フアンが熱烈に反応してくれた。「俺はラスタ」と自負している知人が読破して、感動のあまり店に電話をかけてきて、半分泣きながら「すごい本です」と言ってくれた。出版し

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(昨日のことですが)たった今、イギリスのラス・ガッド(ブライアン)からメッセージがあり、大汗かきながら英語で交信したよ!彼は、僕が良いバイブレーションを発信し続けていると褒めてくれた。彼にとっても、原宿トレンチタウンが活動していた時代が、人

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震災七日目にして思う事 9月12日(水) ジャー・ヒロ 一見平静に思える札幌市内の我が家近辺。しかしネット情報では、僕が感じたように、次の災害に備えて必需品を、多くの人々が買い漁っているようだ。まあそれはともかく、この一週間を回顧すると、や

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震災五日目、9月11日(火)、予想以上に深刻な被害に慄然とする 胆振(いぶり)地方(震源地)の大手酪農家のテレビ取材が昨日あった。廃棄した牛乳の分だけで、300万から350万円の損失だという。大量に水を欲する乳牛、そしてまだ続く断水状態の対

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震災四日目の街を散歩した 9月9日(月) 我が家のある札幌、西区は信号もつき、ガソリン・スタンドも営業しており、昨日は友人が車の列に並び、一時間待ちだったと言っていたが、今日はいつも利用する安売りセルフは待つ車もなく、若干ガソリンを入れる車

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今回は或る若い友、I君について話そうと思う。彼は「ラスタ」とは言えないだろうが、いろいろの意味において、とてもかっこいい人生を歩んでいたし、人間として誠実な、忘れ難い人だったから。彼と出逢ったのは、原宿トレンチタウンを閉めた1995年から3

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震災二日目の街を探索する 9月8日(土) 晴天の青空の下、自転車で街の様子を探った。近所の小交差点の信号がついているのに、新鮮な驚きを感じた。大袈裟に言うと、文明が復帰したような・・・。昨日は閉まっていたイオン系のスーパーが、今日はやってい

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  犬と暮らして30年いや35年。僕の人生の中心にはいつも犬がいた。ジン、ジョー、ポチ、ラッキイ、エリー、この5頭の犬そして猫のみゃー子と生きてきた。5頭のうち4頭がこの世を去る。ジンは道端に捨てられていた毒をしみこませた肉片を食べ、苦悶し

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北海道地震体験記 ジャー・ヒロ 2018年9月7日(金)昨日の早朝、2時頃か、深い睡眠から激しい振動で、突然たたき起こされた。(地震だ!)と瞬間理解し、そして同時に死の恐怖も浮かぶ。周りの物に圧し潰されるような予感もした。しかしここ札幌では

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僕の人生に芯のようなものがあるとすれば、それは自由と正義。愛も平和も反差別も反戦争も同じように大事なことと思うが、個人的に言えば、どうしても妥協できないことが自由であり、正義である、と思う。特に自由は僕の中で空気が人に必要なように、必要なも

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 今回は番外編として或る超越的人生を生きる人を紹介したい。その人の名は南正人。まずは彼の著作「風のように自由に旅するヒッピー人生」(ロック歌手・南正人 自叙伝:JICC)より、僕の一番好きなエピソードを紹介。(マリファナ・サンタクロース作戦)(

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 昔、そう70年代後半、とても好きだった演劇集団があった。その名を曲馬館という。いつも血の革命を鼓舞するような強烈な芝居の極左演劇が僕の心を串刺しにした。初めて見た渋谷の道玄坂からビルの間を抜けた空き地での公演では、最後にテントの周囲の幕が

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 先ほどのテレビで、まるで地球の終末が近いと感じさせるような、世界中に蔓延する失業、貧困、犯罪増加、環境破壊、旱魃、豪雨、巨大自然災害の歴史的背景を説明していた。人類の歴史の当初から「金を増やす」ということを金科玉条として全てが動いていたこ

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 1983年に原宿で店を開いた、その前の年に諏訪瀬島に行った。それより昔に日本のヒッピーの聖地として百人以上のヒッピー達が共同生活をしていた島だ。僕と彼女が行った頃には、その面影はなく、元ヒッピーの島民達がいるというだけの島だった。それでも

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