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2015年09月20日00:16

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経済談義題13回:楽観派と悲観派の定義

経済談義シリーズ第13回です。日本経済超悲観派の僕がその論拠を解説していきます。


日本経済の見通しについて、悲観派といってきましたが悲観派ってなんだということをそういえばこれまで書いていませんでした。経済評論の記事でもそのあたりの解説をあまり見たことがありませんので、ここで僕なりの考えを述べておこうと思います。
なおこの内容は、マイミクのエンマンさんの記事への僕のコメントの内容を基にしたものです。


これからの日本経済の見通しについて、ふたつの設問をおきます。

(1) 今のタイミングで増税をして経済は崩壊
 (1-1) する
 (1-2) しない

(2) 将来のタイミングを待てば経済は好転
 (2-1) する
 (2-2) しない

(2-1)を主張するのが楽観派、(2-2)を主張するのが悲観派です。
楽観派はさらに、(1-1)(2-1)を主張する急進派と(1-2)(2-1)を唱える穏健派に分かれます。
浜田宏一名誉教授は雑誌に「このままではアベノミクスは崩壊する」という記事を寄稿して(1-1)を主張しています。急進的楽観派です。高橋洋一氏も急進的楽観派です。

そして悲観派にも二つの組み合わせがあります。
(1-2) と (2-2) の組み合わせは高橋進氏などの即時財政再建派、
(1-1) と (2-2) の組み合わせが僕を含む超悲観派ということになります。評論家でいうと、藤巻健史氏がここに分類されます。池田信夫氏も最近は超悲観論に傾いているようです。


楽観派の皆さんはアクセルを踏み続ければいずれ高度成長がやってきて税収は大幅に増えると信じて疑わないのですが、悲観派はこれを疑って信じません。ケインズ的成長戦略はこれからの日本ではもはや通用しないと考えています。
この点が楽観派と悲観派で見解がまったく異なるところです。


ところで、アベノミクスは浜田教授の教えを理論的なバックボーンとしているのでもちろん楽観派の考え方なのですが、安倍総理とこれをサポートする日銀の黒田総裁の間に、立ち位置の違いがあるように僕には思われます。
安倍さんは楽観派ですが、今後増税を予定していますから上の分類に従えばなかでも穏健的楽観派に分類されるでしょう。

一方の黒田さんはというと、安倍さんの財政運営に黒田さんが注文をつけたりリスクを警告したり(そして議事録から発言が削除されたり)といったことが時折報道されます。そこから推察すると、おそらくは即時財政再建派ではないか。
参考記事:
http://webronza.asahi.com/business/articles/2015032700003.html

この二人の見解の相違は今後いっそう大きくなっていくのではないか、そうするとアベノミクスの顛末に影響が出てくるのではないかと(僕自身は悲観派ではあるものの)心配しています。



連載バックナンバー:
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1942875057&owner_id=277042



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