三浦半島の旧日本軍の戦車の今

旧日本軍九七式中戦車が海の侵食で埋められていた物が露出、その後、那須の戦争博物館が持っていった･･･と聞いていましたが、どうも事情が少し違うらしい･･･
ガスで切られた状態で発見現場のすぐ近くに転がっているという話を知人から聞いたので、雑草が生えてくる前に確認しようという事になり、１年半ぶりに現場へ行ってきました。

モノは発見現場のすぐ横、掘り出された車体はガスで２つに溶断された状態でした。後ろ1/3程のエンジン部分は最初から切られて無かったのですが、変速機や駆動輪、砲塔などはそのままです。片側の車体サイドが無かったので、那須の博物館はここだけを持ち去ったようです。撤去作業中、車体をガスで切断していたと聞いていたので、それを全部もって帰って博物館で組み立てるものだとばっかり思っていたのですが･･･
これではマニアがパーツを取っていったのと変わりないのでは？という感じでした。
装甲車両に対する、いろんな事情があったとは思いますが破壊された上、部分持ち去りという何とも歯切れの悪い結果になっているようです。

掘り出された車体を見ると、これで戦車？というほど装甲が薄い･･･ネットで見たデータによると横と前が25mm、下部はたったの10mm･･･当時の日本軍は対戦車戦を考えていなかった･･･というのも、この装甲厚を見ても納得できます。（これでも普通の兵隊相手では強力な武器になります）
今の基準では戦車ではなくて、ただの装甲車になりますね。


左…掘り出された車体。およそ戦車に見えない、ただの汚い鉄の塊に見える。右手前がひっくり返った状態の変速機と駆動輪が付いた前の部分、左奥が横倒し状態の砲塔が付いた車体中央部。

右…砲塔の部分。これで何とか戦車と解る感じに。動かないけど、ハッチ類もいくつか残ってました。

2006/2/19撮影


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