昨日の夜
いつもの
河のほとりの遊歩道を
とぼとぼ散歩していると
タワーマンションの
灯りに照らされ
キラキラ ゆらゆら
光り揺れるみなもの
遠くのほうに
赤く光る
丸い玉のようなものが
水面から
出たり 入ったり
出たり 入ったり
する光景が 見えた
あれは何だろう?
何かの目印?
とても気になりだし
引き寄せられるように
どんどん どんどんと
その光る赤い玉に
近づいて行った
そして 目にしたもの...
一本の釣竿
持ち主は...
少し離れた場所に
2人の男性が座って
話しをしている
そうか!
あれは
光る赤い釣りウキだったんだ!
この辺りでは
たまに
釣り糸を垂らす人を
見かける
スーツ姿の人も
見たことがある
ぼくも子供の頃は
釣りが大好きな
時期があった
でもその頃は
夜に釣りに出かけるなんて
いけないことだった
大人は許されるのに...
ふと
そんなことを思い出した
歳を重ねるにつれ
いろんな制約や拘束が
ひとつづつ ひとつづつ
外されていく
注意してくれる人も
次第にいなくなっていく
解放されることに
憧れていたあの頃...
柵の中で育てられた動物が
野に解き放たれるときの感覚
彼らはそこまで
感じ入らないのかも
しれないけれど
ぼくは...
おとなになりたかった?
こどもの頃がよかった?
赤く光り揺れる玉を見ながら
ふと
心の中を
見つめた
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