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2016年02月13日23:46
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宍人城(宍人館)跡攻城レポ日記
前回の神尾山城攻めから１ヶ月。そろそろ新たな城攻めを行いたいと思い、かねてより攻めたいと思ってました中世城館跡に向かいました。
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※前回攻めた神尾山城跡攻城レポ日記。
その城は、京都府南丹市宍人地区にある宍人城跡。
宍人城跡縄張図。※京都府教育委員会「丹波地域の中世城館」より引用加筆。
http://
各遺構の紹介はこの京都府教育委員会作成の縄張図に沿っていきます。
宍人城は中世北野神社社領であった船井荘の代官、小畠氏の居城であったと言われています。
室町期は丹波守護職細川氏の配下でしたが、戦国期に明智光秀が丹波攻略を行った際に案内役の役目をしたことから明智光秀の配下となり、光秀戦死後も宍人城に残り独立した在地領主として宍人地域を治めていたようです。
江戸時代に入った元和５年、出石から小出吉親が園部に入部した際に小畠氏の屋敷だったこの宍人城に仮住まいをしたと記録があります。当初はこの地に陣屋を築く予定だったそうですが、計画が変更され、現在の園部城の地に陣屋が築かれました。
小畠氏はその後は園部藩の藩士として勤めていたようです。
宍人城は3つの城域に分かれており、宍人城の中心区域である主郭・�供Ν掘Ν検�出丸郭の城域。屋敷跡と思われる�后Ν困両覦茵Ｆ貭タ泙砲呂△蠅泙擦鵑�、背後の山頂に築かれた詰めの城と思われる城で構成されています。一般的に宍人城として知られているのは麓の丘陵にある館跡の砲です。今回の訪城も麓の館跡の方になります。
宍人城跡の沿革は以上となります。ではこれより城攻めレポへと参ります。
宍人城へは宍人公民館から延びる小道から入っていきます。
車を公民館の駐車スペースに置き城攻め開始。
奥へと続く登城道。城跡は比高差15m程度の丘陵ですので数分で城内に入ります。
かつての雰囲気を感じさせる城道。
しばらく進むと広い箇所に出ます。すでに城内に入ったようです。
この箇所の東側にある公民館の背後の丘陵に上ると最初の明確な遺構が見えてきました。
私が縄張図に簡単な図で加筆した出丸郭(仮称 )です。
何故か京都府教育委員会作成の縄張図には記載されていませんが、２段の明確な曲輪遺構が残されています。
出丸郭の下段の曲輪隅にあった巨石群。もしかすると古墳の跡かもしれません。
立地的に古墳があってもおかしくないですし。
出丸郭上段曲輪。中々の広さです。宍人公民館の背後に位置し、宍人地区を見下ろせる場所にあるので、宍人城の前線基地だったのでしょう。もしくは登城者を監視する見附曲輪か。
その出丸郭の南側に大規模な堀切がありました。
出丸郭と主郭・�恭圓鯤�ける堀切で、それぞれの切岸も高く鋭く、出石の有子山城跡にあった大堀切を彷彿とさせます。
大堀切はそのまま麓に向かって落ち、竪堀になっているようです。
再び出丸郭の下の広場に戻り南へ向かうと主郭・�恭圓里△覽嵶佑愡蠅觚弩�が見えてきます。
虎口脇にあった井戸のような水溜のような遺構。
虎口を超えた先には縄張図にある�恭圈�主郭の副郭と思われます。
奥には主郭と�恭圓鮗茲蟯�く大規模な土塁が。
�恭圓伴膤圓隆屬砲篭莢茲鯤�ける横堀があり、虎口に相当すると思われる土橋が明確に残っていました。
主郭と�恭圓鯤�ける横堀。大規模でかなり明瞭に残っています。
主郭内部。
主郭東端の横矢折れ。麓の集落側に当たる東部分は急峻な切岸で防御され横矢も設けられているものの、土塁はありません。集落の外には天然の堀であったであろう本梅川が流れ、高い切岸も作れたのでこれで十分と判断したのかもしれません。
主郭南端には櫓台があります。
主郭櫓台。なんか細かい石で石積みをしているように見えますが…
櫓台から延びる土塁。
主郭櫓台下には２段の曲輪が。主郭にとりつく腰曲輪ですね。
主郭西側は防御的に弱点になるのか、大規模な横堀が主郭を囲んでいます。また横堀上の主郭側には大規模な土塁が巡り、かなり防御を堅固にしています。
横堀の外側に出ると、まっすぐ伸びる道がありました。
横堀に沿って延びる道は他の城道より広くそのまま家臣団屋敷と思われる�軍圻験圓伴膤垳弩�の前に出ます。さらに道の西側には段状の小曲輪も並んでます。かつての大手道でしょうか。
大手道らしき城道を登った先の左側に�軍圓慮弩�があります。
�軍圓瞭鄲Δ飽銘屬垢觚弩�で小規模ながら土塁で防御された食い違い虎口となっています。
�軍堝鄰次８弩�を過ぎた箇所で低い土塁が巡ります。
�軍堝鄰爾慮弩�前の小曲輪に群生する矢竹。
中世の城跡には竹類が良く生えています。矢竹は矢の材料その他に使えますし、普通の竹も柵や束ねて弾除けにしたり竹槍などの簡易の武器になるのでよく植えられていました。
今も生える竹類は城として機能していたころの名残ですね。
�軍圓寮沼Δ砲眤腟�模な横堀と土塁が巡ります。
見事な横矢折れ。�軍圓鉢験圓涼羇屬飽銘屬靴討い泙后�
横矢から南方面を望む。
土塁と横堀が明瞭に残されています。
この土塁と横堀は�軍圓鉢験圓寮沼Δ繁迷Δ魄呂爐茲Δ暴笋蠅泙垢�、主郭側には巡りません。
城外となる西側と北側を防御するためでしょう。
北側土塁の横矢折れ。
�軍圓鉢験圓蝋�い空間となっていますが、郭間に区域を分ける形で横堀と土塁が１本線のように設けられています。
この�軍圓鉢験圓浪反鍛弔隆枩廚世辰燭茲Δ忙廚┐泙后�
その�軍圓鉢験圓慮�かいに主郭へ至る虎口があります。
前出の大手道らしき城道を登り切った先にあり、横堀と土塁で防御され土橋を持つ食い違い虎口はかつての主郭の正門口だったようにも思えます。
食い違い部分は崩れてやや不明瞭になってますが、本来の進入路は矢印方向だったかと思います。
主郭側から土橋を望む。
しっかりした土橋で城の正門らしい風格を感じます。
土橋から横堀を望む。
地形的に防御面が薄くなる西側はやはり意識して防御を固めており、幅の広い横堀と高い土塁は攻めてきた敵を威圧するかのようです。
主郭を後にし北側の�抗圻些圓隆枩廚惴�かう途中にある遺構。
低い土塁で方形に囲った小規模な区域内に土饅頭型の盛り土があります。
越前墓という名称がつけられていますが、確かに城としての遺構とは思えずどちらかというと墳墓に見えます。宍人城は小畠越前守によって築かれたと言い伝えられていますが、名称から初代城主の墓なのでしょうか。調査されていないので実態は不明ですが。
越前墓を過ぎさらに北へ向かうと�抗圻些圓里△覺枩廚謀�着します。
南端に櫓台を設け、土塁と横堀で囲む方形の居館跡です。
これは南端の櫓台。横矢となっています。
南側土塁に開けられた部分と土橋。搦手口の虎口にも思えましたが、後世の改変の可能性もあります。
居館跡の東側に正門部分に当たる虎口があります。
宍人城の主郭他の虎口は食い違い虎口だったのに対し、こちらは内桝形虎口のようになっています。
�抗圓鉢些圓鯤�ける土塁。�抗圓呂�なり広い敷地で周囲を横堀と土塁で固めていますが、�些圓聾従�ではやや不明瞭となっています。
後世の改変により破壊されたのだと思いますが、�抗圓竜�模と比較して主となる�抗圓防嫗阿垢詆�郭だったのかもしれません。
�抗堝發蝋�い空間が広がっています。
この北側にある�抗圓鉢些圓隆枩廚任垢�、織豊系的な雰囲気を感じる縄張りを持つこと、主郭や�恭圈Ν掘Ν験圓判亟欒圓�隣接してそれらで一つの城域を形成しているのに対し、北の�抗圓鉢些圓肋襪箸靴討旅柔�から外れ独立した形で存在することから、主郭周囲の曲輪群より後に作られたことが分かります。
最初の沿革で述べたように、元和５年に小出正親が宍人に仮住まいをしたことが記録に残っています。
吉川弘文館出版の「近畿の名城を歩く 滋賀・京都・奈良編」の宍人城の項目には、元和５年の小出吉親入部の際の仮の居館として築かれたとしています。
確かに縄張プランを見ると戦国期の実戦的な雰囲気を漂わせる主郭とその周囲の曲輪群エリアと比べて、櫓台・横堀・土塁・横矢や桝形虎口といった防御施設を設けているものの全体を見ればおとなしく、どちらかというと近世以降の政庁としての陣屋にも思え、書籍の記述には納得できます。
おそらく仮住まいの屋敷として北側の居館を築き、当初は宍人に陣屋を設ける予定であったため、後々はこの仮の居館を大改修して石垣造の陣屋にしようと計画していたものの、現在の園部城の場所に変更になったため改修はせず、園部陣屋が完成するまでの間その場所に滞在し続けその後放棄されたと思われます。
宍人城跡は中世の実戦的な居館から近世の政庁としての居館を現在も見ることのできる貴重な城跡であります。
中世城館跡は立地が低地にあることで後世の改変を受けやすく多くが破壊されたりしている中でこれほど大規模で遺構の残存状態の良い城館跡は貴重な存在です。
村の人がかつての領主の居城ということであまり破壊をせず大切にしてきたのでしょう。
また、多くの中世城郭が荒れ放題の雑木だらけの草ぼうぼうだったりするのに対し、宍人城跡はある程度手入れされているのか下草もあまりなくまた比高差も15m程度の丘の上なので気軽に到達できる遺構の見学もしやすい城跡です。
しかし、これほどの良好な城跡にもかかわらず、案内板や説明版など一切ありません。
公民館の片隅にでも説明版があってもよさそうなものですが。
本来ならば史跡指定されてもおかしくはない城跡だけに何かしら説明版とかの設置をお願いしたいものですね。
今回の宍人城跡で２０１６年に攻めた城跡は
経ヶ端城跡
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神尾山城跡
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に続いて３つ目となります
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※前回攻めた神尾山城跡攻城レポ日記。
その城は、京都府南丹市宍人地区にある宍人城跡。
宍人城跡縄張図。※京都府教育委員会「丹波地域の中世城館」より引用加筆。
http://
各遺構の紹介はこの京都府教育委員会作成の縄張図に沿っていきます。
宍人城は中世北野神社社領であった船井荘の代官、小畠氏の居城であったと言われています。
室町期は丹波守護職細川氏の配下でしたが、戦国期に明智光秀が丹波攻略を行った際に案内役の役目をしたことから明智光秀の配下となり、光秀戦死後も宍人城に残り独立した在地領主として宍人地域を治めていたようです。
江戸時代に入った元和５年、出石から小出吉親が園部に入部した際に小畠氏の屋敷だったこの宍人城に仮住まいをしたと記録があります。当初はこの地に陣屋を築く予定だったそうですが、計画が変更され、現在の園部城の地に陣屋が築かれました。
小畠氏はその後は園部藩の藩士として勤めていたようです。
宍人城は3つの城域に分かれており、宍人城の中心区域である主郭・�供Ν掘Ν検�出丸郭の城域。屋敷跡と思われる�后Ν困両覦茵Ｆ貭タ泙砲呂△蠅泙擦鵑�、背後の山頂に築かれた詰めの城と思われる城で構成されています。一般的に宍人城として知られているのは麓の丘陵にある館跡の砲です。今回の訪城も麓の館跡の方になります。
宍人城跡の沿革は以上となります。ではこれより城攻めレポへと参ります。
宍人城へは宍人公民館から延びる小道から入っていきます。
車を公民館の駐車スペースに置き城攻め開始。
奥へと続く登城道。城跡は比高差15m程度の丘陵ですので数分で城内に入ります。
かつての雰囲気を感じさせる城道。
しばらく進むと広い箇所に出ます。すでに城内に入ったようです。
この箇所の東側にある公民館の背後の丘陵に上ると最初の明確な遺構が見えてきました。
私が縄張図に簡単な図で加筆した出丸郭(仮称 )です。
何故か京都府教育委員会作成の縄張図には記載されていませんが、２段の明確な曲輪遺構が残されています。
出丸郭の下段の曲輪隅にあった巨石群。もしかすると古墳の跡かもしれません。
立地的に古墳があってもおかしくないですし。
出丸郭上段曲輪。中々の広さです。宍人公民館の背後に位置し、宍人地区を見下ろせる場所にあるので、宍人城の前線基地だったのでしょう。もしくは登城者を監視する見附曲輪か。
その出丸郭の南側に大規模な堀切がありました。
出丸郭と主郭・�恭圓鯤�ける堀切で、それぞれの切岸も高く鋭く、出石の有子山城跡にあった大堀切を彷彿とさせます。
大堀切はそのまま麓に向かって落ち、竪堀になっているようです。
再び出丸郭の下の広場に戻り南へ向かうと主郭・�恭圓里△覽嵶佑愡蠅觚弩�が見えてきます。
虎口脇にあった井戸のような水溜のような遺構。
虎口を超えた先には縄張図にある�恭圈�主郭の副郭と思われます。
奥には主郭と�恭圓鮗茲蟯�く大規模な土塁が。
�恭圓伴膤圓隆屬砲篭莢茲鯤�ける横堀があり、虎口に相当すると思われる土橋が明確に残っていました。
主郭と�恭圓鯤�ける横堀。大規模でかなり明瞭に残っています。
主郭内部。
主郭東端の横矢折れ。麓の集落側に当たる東部分は急峻な切岸で防御され横矢も設けられているものの、土塁はありません。集落の外には天然の堀であったであろう本梅川が流れ、高い切岸も作れたのでこれで十分と判断したのかもしれません。
主郭南端には櫓台があります。
主郭櫓台。なんか細かい石で石積みをしているように見えますが…
櫓台から延びる土塁。
主郭櫓台下には２段の曲輪が。主郭にとりつく腰曲輪ですね。
主郭西側は防御的に弱点になるのか、大規模な横堀が主郭を囲んでいます。また横堀上の主郭側には大規模な土塁が巡り、かなり防御を堅固にしています。
横堀の外側に出ると、まっすぐ伸びる道がありました。
横堀に沿って延びる道は他の城道より広くそのまま家臣団屋敷と思われる�軍圻験圓伴膤垳弩�の前に出ます。さらに道の西側には段状の小曲輪も並んでます。かつての大手道でしょうか。
大手道らしき城道を登った先の左側に�軍圓慮弩�があります。
�軍圓瞭鄲Δ飽銘屬垢觚弩�で小規模ながら土塁で防御された食い違い虎口となっています。
�軍堝鄰次８弩�を過ぎた箇所で低い土塁が巡ります。
�軍堝鄰爾慮弩�前の小曲輪に群生する矢竹。
中世の城跡には竹類が良く生えています。矢竹は矢の材料その他に使えますし、普通の竹も柵や束ねて弾除けにしたり竹槍などの簡易の武器になるのでよく植えられていました。
今も生える竹類は城として機能していたころの名残ですね。
�軍圓寮沼Δ砲眤腟�模な横堀と土塁が巡ります。
見事な横矢折れ。�軍圓鉢験圓涼羇屬飽銘屬靴討い泙后�
横矢から南方面を望む。
土塁と横堀が明瞭に残されています。
この土塁と横堀は�軍圓鉢験圓寮沼Δ繁迷Δ魄呂爐茲Δ暴笋蠅泙垢�、主郭側には巡りません。
城外となる西側と北側を防御するためでしょう。
北側土塁の横矢折れ。
�軍圓鉢験圓蝋�い空間となっていますが、郭間に区域を分ける形で横堀と土塁が１本線のように設けられています。
この�軍圓鉢験圓浪反鍛弔隆枩廚世辰燭茲Δ忙廚┐泙后�
その�軍圓鉢験圓慮�かいに主郭へ至る虎口があります。
前出の大手道らしき城道を登り切った先にあり、横堀と土塁で防御され土橋を持つ食い違い虎口はかつての主郭の正門口だったようにも思えます。
食い違い部分は崩れてやや不明瞭になってますが、本来の進入路は矢印方向だったかと思います。
主郭側から土橋を望む。
しっかりした土橋で城の正門らしい風格を感じます。
土橋から横堀を望む。
地形的に防御面が薄くなる西側はやはり意識して防御を固めており、幅の広い横堀と高い土塁は攻めてきた敵を威圧するかのようです。
主郭を後にし北側の�抗圻些圓隆枩廚惴�かう途中にある遺構。
低い土塁で方形に囲った小規模な区域内に土饅頭型の盛り土があります。
越前墓という名称がつけられていますが、確かに城としての遺構とは思えずどちらかというと墳墓に見えます。宍人城は小畠越前守によって築かれたと言い伝えられていますが、名称から初代城主の墓なのでしょうか。調査されていないので実態は不明ですが。
越前墓を過ぎさらに北へ向かうと�抗圻些圓里△覺枩廚謀�着します。
南端に櫓台を設け、土塁と横堀で囲む方形の居館跡です。
これは南端の櫓台。横矢となっています。
南側土塁に開けられた部分と土橋。搦手口の虎口にも思えましたが、後世の改変の可能性もあります。
居館跡の東側に正門部分に当たる虎口があります。
宍人城の主郭他の虎口は食い違い虎口だったのに対し、こちらは内桝形虎口のようになっています。
�抗圓鉢些圓鯤�ける土塁。�抗圓呂�なり広い敷地で周囲を横堀と土塁で固めていますが、�些圓聾従�ではやや不明瞭となっています。
後世の改変により破壊されたのだと思いますが、�抗圓竜�模と比較して主となる�抗圓防嫗阿垢詆�郭だったのかもしれません。
�抗堝發蝋�い空間が広がっています。
この北側にある�抗圓鉢些圓隆枩廚任垢�、織豊系的な雰囲気を感じる縄張りを持つこと、主郭や�恭圈Ν掘Ν験圓判亟欒圓�隣接してそれらで一つの城域を形成しているのに対し、北の�抗圓鉢些圓肋襪箸靴討旅柔�から外れ独立した形で存在することから、主郭周囲の曲輪群より後に作られたことが分かります。
最初の沿革で述べたように、元和５年に小出正親が宍人に仮住まいをしたことが記録に残っています。
吉川弘文館出版の「近畿の名城を歩く 滋賀・京都・奈良編」の宍人城の項目には、元和５年の小出吉親入部の際の仮の居館として築かれたとしています。
確かに縄張プランを見ると戦国期の実戦的な雰囲気を漂わせる主郭とその周囲の曲輪群エリアと比べて、櫓台・横堀・土塁・横矢や桝形虎口といった防御施設を設けているものの全体を見ればおとなしく、どちらかというと近世以降の政庁としての陣屋にも思え、書籍の記述には納得できます。
おそらく仮住まいの屋敷として北側の居館を築き、当初は宍人に陣屋を設ける予定であったため、後々はこの仮の居館を大改修して石垣造の陣屋にしようと計画していたものの、現在の園部城の場所に変更になったため改修はせず、園部陣屋が完成するまでの間その場所に滞在し続けその後放棄されたと思われます。
宍人城跡は中世の実戦的な居館から近世の政庁としての居館を現在も見ることのできる貴重な城跡であります。
中世城館跡は立地が低地にあることで後世の改変を受けやすく多くが破壊されたりしている中でこれほど大規模で遺構の残存状態の良い城館跡は貴重な存在です。
村の人がかつての領主の居城ということであまり破壊をせず大切にしてきたのでしょう。
また、多くの中世城郭が荒れ放題の雑木だらけの草ぼうぼうだったりするのに対し、宍人城跡はある程度手入れされているのか下草もあまりなくまた比高差も15m程度の丘の上なので気軽に到達できる遺構の見学もしやすい城跡です。
しかし、これほどの良好な城跡にもかかわらず、案内板や説明版など一切ありません。
公民館の片隅にでも説明版があってもよさそうなものですが。
本来ならば史跡指定されてもおかしくはない城跡だけに何かしら説明版とかの設置をお願いしたいものですね。
今回の宍人城跡で２０１６年に攻めた城跡は
経ヶ端城跡
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