「旅のチカラ」を見るコミュニティ。
NHK・BSプレミアム(木)21時。
http://
太鼓ひとつで歌う韓国南西部ナムウオン発祥の恨歌「パンソリ」は、日本でいえば「新内節」か「義太夫」か、八重山の「とうばらーま」か、 という風情だ。http://
日本の芸能との違いといえば、客席から「そうだ!」とか「いいぞ!」とかの「合いの手」「掛け声」が入ることだ。
「日本の掛け声」だったらさしずめ、「まってました!」「たっぷり!」「どうしたどうした!」「だいとうりょう!」など常套句が入るところだろう。
もっともこの日の発表会のお客は歌の師匠の親戚筋ばかり。
日本でも韓国でも、「琵琶」は奈良時代に、「三味線」は秀吉の時代に、一度は伝わっているのですが、日本の伝統芸能では(新内でも浪曲でも)「三味線」が定着し、韓国の伝統芸能では「太鼓(と声の合奏)」が定着しました。民族性の違いです。
太鼓も「鼓」のようなものや「銅鑼(どら)」のようなものや「小太鼓」のようなものやらある中で、「パンソリ」には上品な大太鼓、右手にバチ、左手は指4本で、音色もボン、パパット、ボン、パパット、・・と繊細に合わせていきます。
韓国では、声、せりふ、演技を最高に尊重するあまり、三味線の音などはまるで邪魔になったかのような廃れっぷりです。
もちろん、「パンソリ」発祥の山村の地の時代的な貧しさも起因しています。そこにたとえ太鼓がなかったとしても、打楽器は余った空樽がひとつあれば代用できます。
しかし、この番組の「第一線のプロに、外国で5日間で「何らかの習得を」させ、現地で「何らかの形に」までさせる」という「超ハードな体験旅行」のアイディアはいい。