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炎に飛び込む蛾の様にコミュの幸せな日々

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チグサの恋の話の続き

その日は焼ける様に暑い日。
私は初めて彼とデートをした。

電車の中私は彼の顔を見ながらこの状況に
胸がドキドキして
あの人に聴こえてしまうんじゃないかと
思うほど舞い上がっていた。
三浦海岸の駅には海に向かう恋人がいっぱいいた。
「私達も恋人に見えるんだろうな〜」
と私が言うと彼は目を細めて楽しそうに彼は笑った。

実は男の人と二人で海に行くのは初めてで
ビキニになるのも初めてだった。
海についてレジャーシートを引くと早速泳ごうと
言われて白い水着になった。
ものすごくはずかしかったけど
彼は「いざ!」とばかりに海に向かって走っていって
私の恥ずかしさはそのおかげで和らいだ。
海は冷たくて波も少し高かったけど
二人して子供のようにはしゃぎまくった。
波にのまれで水を少し飲んだりしながら
だんだん彼の体に触れる時間が増えてきた。
何故だか自分でもおかしくなるくらい
積極的だったかもしれない。
海の中で抱きついている自分にビックリして
それを受け入れてくれる彼とお互い照れ笑いした。

お昼にすることにした
私は朝早く起きて作ったお弁当を開くと
彼は「わーすっげーおいしそう!」
とおにぎりや卵焼きを食べてくれた。

おなかいっぱいになった私達はお昼寝をすることにした。
私は体が全部入るくらいの大きいタオルを
体の上にスッポリかぶって横になると隣で彼は寝ていた。
波の音と風の音と人の足音、笑い声が耳に心地よくって
ウトウトしていた。
しばらくすると彼は私の顔を覗こうと
タオルの下に顔を入れてきた。
顔がすごく近い。

ドキドキした。

私はバサッっと一緒にタオルの中に入れるように
彼とタオルの中でしゃべった。
自分の今までの楽しかった話
なんで役者になりたかったかったか、
そんな事を話してても私は
今の時間が一番楽しくて素敵なことに思えた。
鼻の頭が赤くなってる彼。
砂がついてる髪。
全てが素敵だった。

コメント(1)

「初めての旅行、初めての夜」

私は相当の箱入り娘だったので
外泊はしたことがなかった。
幼い頃おぼろげに覚えていた伊豆の下田で
千人風呂に入った記憶がある。
私は彼と其処の素晴らしい私の記憶の景色を見せたくって
どうしても連れて行きたかった。
親には高校の同級生と泊りがけで遊びに行くと言って
初めてのお泊りに出掛けた。

お互いが好きに違いないはずなのに
私達はまだキスも、手すらもつなげられないまま
過ごしていた。

その旅行の全てが私にとって初めての体験になった。

金田旅館。
100年以上の歴史がある古い老舗旅館。
温泉はその名の通り1000人が入れるほどの大きさで混浴風呂。
建物の柱はどれも飴色に黒く艶がある。

私達は温泉に二人ではいった・・・。
今でも分からない。
一緒にお風呂に入るという事がどういう事なのか。
お風呂の中は真っ暗だし湯気で数十センチ先は見えない。
でも相変わらず私達は大はしゃぎして
私はタオルを巻いたまま彼とふざけていられたのだった。

でもそんな子供みたいな事が出来たのは
面白いことに夕飯の時まで続いた。

ご飯を食べる頃から私は緊張していた。
私は18歳だからお酒が飲めなかったのだけど
彼にお酒を注いでいると、
仲居さんがお布団は8時に敷きに来ますといったのだった。

なんか不思議な気分だった。
彼は私のことが好きなのだろうかと
今更気になってきていた。
食事は船盛りがあるほどものすごく豪勢だったのに
目の前の彼が笑ってる顔しか見えなかった。

食事が下がって、
日頃のダンスの疲れを取るという口実を作って
私は彼の肩を揉んだ。
純粋に彼に触れたかったのだと思う。

もう12時が過ぎていた・・・。
恥ずかしい気持ちをごまかすために
彼に沢山しゃべりかけていた自分だったのに、
ふと言葉が途切れて

私は自分から初めてのキスをした。

彼は「やわらかい唇でビックリした」と笑ってくれた。

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