「『産湯相承事』なる文書は日蓮・日興とは無関係の文書だ。後世の大石寺法主・9世日有の偽作である」
日蓮正宗の歴史的な事跡を研究していくと、日有をはじめとするさまざまな法主が、さまざまな偽造文書を造っていることがわかってくるが、その中のひとつに「産湯相承事」なる文書がある。
この文書は日蓮正宗や創価学会の説明によると、日蓮が自らの出生の秘密や名前に日文字を付けることの意味、日蓮本仏論などについて、日興に語った内容を日興が筆録した文書であるなどと言っている。しかし、こんなことを日蓮が語るはずがない。
この文書は、日蓮の歴史的な史実と合致しないばかりか、内容的にも矛盾だらけの文書なのである。
「産湯相承事」と呼ばれる文書も、日蓮、日興とは全く無関係の後世の偽作、真っ赤なニセ物である。どこをどう調べても本物である証拠は出てこない。
このトピックでは、「産湯相承事」に焦点を当てて、「産湯相承事」の正体を徹底的に丸裸にする。
(注)
このトピックに書かれている内容について、質問その他のコメント(絶賛?でもOK)をしたい方は、こちらへ。
↓
「日蓮&日蓮正宗の教義的・ドグマ的問題点」
http://
日蓮正宗現役信者ないしは『産湯相承事』日蓮真造論者の反論・文句は、「アンチ日蓮正宗vs日蓮正宗」コミュニティの中にある下記のトピックに書き込んでください。
↓
「アンチ日蓮正宗vs日蓮正宗」
http://
日蓮正宗の歴史的な事跡を研究していくと、日有をはじめとするさまざまな法主が、さまざまな偽造文書を造っていることがわかってくるが、その中のひとつに「産湯相承事」なる文書がある。
この文書は日蓮正宗や創価学会の説明によると、日蓮が自らの出生の秘密や名前に日文字を付けることの意味、日蓮本仏論などについて、日興に語った内容を日興が筆録した文書であるなどと言っている。しかし、こんなことを日蓮が語るはずがない。
この文書は、日蓮の歴史的な史実と合致しないばかりか、内容的にも矛盾だらけの文書なのである。
「産湯相承事」と呼ばれる文書も、日蓮、日興とは全く無関係の後世の偽作、真っ赤なニセ物である。どこをどう調べても本物である証拠は出てこない。
このトピックでは、「産湯相承事」に焦点を当てて、「産湯相承事」の正体を徹底的に丸裸にする。
(注)
このトピックに書かれている内容について、質問その他のコメント(絶賛?でもOK)をしたい方は、こちらへ。
↓
「日蓮&日蓮正宗の教義的・ドグマ的問題点」
http://
日蓮正宗現役信者ないしは『産湯相承事』日蓮真造論者の反論・文句は、「アンチ日蓮正宗vs日蓮正宗」コミュニティの中にある下記のトピックに書き込んでください。
↓
「アンチ日蓮正宗vs日蓮正宗」
http://
|
|
|
|
コメント(8)
「産湯相承事」
日興之を記す
御名乗りの事、始めは是生、実名は蓮長と申し奉る。後には日蓮と御名乗り有る御事は、悲母梅菊女〈童女の御名なり〉平の畠山殿の一類にて御座す云云。
法号妙蓮禅尼の御物語り御座す事には、我に不思議の御夢想あり、清澄寺に通夜申したりし時、汝が志真に神妙なり、一閻浮提第一の宝を与へんと思ふなり、東条片海に三国の太夫と云ふ者あり、是を夫と定めよと云云。
其の歳の春三月二十四日の夜なり、正に今も覚え侍るなり。我父母に後れ奉て已後、詮方なく遊女の如くなりし時御身の父に嫁げり。
或夜の霊夢に曰く、叡山の頂に腰をかけて近江の湖水を以て手を洗て、富士の山より日輪の出でたもうを懐き奉ると思て、打ち驚て後月水留る、と夢物語りを申し侍れば、父の太夫我も不思議なる御夢想を蒙むるなり。
虚空蔵菩薩、貌吉き児を御肩に立て給ふ。此の少人は我が為には上行菩提菩薩なり。日の下の人の為には生財摩訶菩薩なり。亦一切有情の為には行く末三世常恒の大導師なり。
是を汝に与へんとのたもうと見て後、御事懐妊の由を聞くと語り相いたりき。さてこそ御事は聖人なれ。
又産生まるべき夜の夢に、富士山の頂に登て十方を見るに明なる事掌の内を見るが如し、三世明白なり。 梵天･帝釈･四大天王等の諸天悉く来下して、本地自受用報身如来の垂迹上行菩薩の御身を凡夫地に謙下し給ふ、御誕生は唯今なり、無熱池の主阿那婆達多竜王八功徳水を応に汲み来るべきなり、当に産湯に浴し奉るべしと諸天に告げ給へり。 仍て竜神王即時に青蓮華を一本荷い来れり。其の蓮より清水を出して御身を浴し進らせ侍りけり。
其の余れる水をば四天下に灑ぐに、其の潤ひを受くる人畜草木国土世間悉く金色の光明を放ち、四方の草木花発らき菓成る。
男女座を並べて有れども煩悩無く。淤泥の中より出れども塵泥に染まず。譬へば蓮華の泥より出でて泥に染まざるが如し。
人･天･竜･畜共に白き蓮を各手に捧げて日に向て「今此三界 皆是我有 其中衆生 悉是吾子 唯我一人能 為救護」と唱へ奉ると見て驚けば、則ち聖人出生し給へり。
「毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 速成就仏身」と苦我啼き給ふ。
我少し寐みし様なりし時、梵帝等の諸天一同音に唱へて言く、善哉善哉善日童子、末法教主釈迦仏と三度唱へて作礼して去し給ふと寤に見聞きしなりと、慥に語り給ひしを聞し食し、さては某は日蓮なりとの給ひしなり。
聖人重ねて曰ふ様は、日蓮が弟子檀那等悲母の物語りと思ふべからず、即ち金言なり。其の故は予が修行は兼ねて母の霊夢にありけり。
日蓮は富士山自然の名号なり。富士は郡名なり、実名をば大日蓮華山と云ふなり、我中道を修行する故に是くの如し。
国をば日本と云ひ、神をば日神と申し、仏の童名をば日種太子と申し、予が童名をば善日、仮名は是生、実名は即ち日蓮なり。
久遠下種の南無妙法蓮華経の守護神は、我国に天下り始めし国は出雲なり。出雲に日の御崎と云ふ所あり。天照太神始めて天下り給ふ故に日の御崎と申すなり。
故に天台云く「但当時大利益を獲るのみに非ず、後五百歳遠く妙道に霑ふ」云云。
日神と月神とを合して文字を訓ずれば十なり。十羅刹と申すは、諸神を一体に束ね合せたる深義なり。 日蓮の日は即日神、昼なり。蓮は即月神、夜なり。月は水を縁とす、蓮は水より生ずる故なり。 又是生とは日の下の人を生むと書けり。日蓮は天上天下の一切衆生の主君なり、父母なり、師匠なり。 今久遠下種の寿量品に云く「今此三界 皆是我有〈主君の義なり〉、其中衆生 悉是吾子〈父母の義なり〉、而今此処 多諸患難〈国土草木〉、唯我一人 能為救護〈師匠の義なり〉」と云へり。三世常恒に日蓮は今此三界の主なり。
日蓮は大恩「以希有事 憐愍教化 利益我等 無量億劫 誰能報者」なるべし。
若し日蓮が現在の弟子並に未来の弟子等の中に、日文字を名乗の上の字に置かずんば、自然の法罰を蒙ると知るべし。
予が一期の功徳は日文字に留め置くと御説法ありし儘、日興謹て之を記し奉る。
聖人の言く、此の相承は日蓮嫡嫡一人の口決唯授一人の秘伝なり、神妙神妙とのたまいて留め畢ぬ。
弘安五年可壬午十月八日 日蓮在御判
編者曰く房州妙本寺日山我師門下写本等に依つて之を写し一校を加へ延書となす、書末年月御名判に二線を引きたる一行は後人の偽托なるが故なり。
日興之を記す
御名乗りの事、始めは是生、実名は蓮長と申し奉る。後には日蓮と御名乗り有る御事は、悲母梅菊女〈童女の御名なり〉平の畠山殿の一類にて御座す云云。
法号妙蓮禅尼の御物語り御座す事には、我に不思議の御夢想あり、清澄寺に通夜申したりし時、汝が志真に神妙なり、一閻浮提第一の宝を与へんと思ふなり、東条片海に三国の太夫と云ふ者あり、是を夫と定めよと云云。
其の歳の春三月二十四日の夜なり、正に今も覚え侍るなり。我父母に後れ奉て已後、詮方なく遊女の如くなりし時御身の父に嫁げり。
或夜の霊夢に曰く、叡山の頂に腰をかけて近江の湖水を以て手を洗て、富士の山より日輪の出でたもうを懐き奉ると思て、打ち驚て後月水留る、と夢物語りを申し侍れば、父の太夫我も不思議なる御夢想を蒙むるなり。
虚空蔵菩薩、貌吉き児を御肩に立て給ふ。此の少人は我が為には上行菩提菩薩なり。日の下の人の為には生財摩訶菩薩なり。亦一切有情の為には行く末三世常恒の大導師なり。
是を汝に与へんとのたもうと見て後、御事懐妊の由を聞くと語り相いたりき。さてこそ御事は聖人なれ。
又産生まるべき夜の夢に、富士山の頂に登て十方を見るに明なる事掌の内を見るが如し、三世明白なり。 梵天･帝釈･四大天王等の諸天悉く来下して、本地自受用報身如来の垂迹上行菩薩の御身を凡夫地に謙下し給ふ、御誕生は唯今なり、無熱池の主阿那婆達多竜王八功徳水を応に汲み来るべきなり、当に産湯に浴し奉るべしと諸天に告げ給へり。 仍て竜神王即時に青蓮華を一本荷い来れり。其の蓮より清水を出して御身を浴し進らせ侍りけり。
其の余れる水をば四天下に灑ぐに、其の潤ひを受くる人畜草木国土世間悉く金色の光明を放ち、四方の草木花発らき菓成る。
男女座を並べて有れども煩悩無く。淤泥の中より出れども塵泥に染まず。譬へば蓮華の泥より出でて泥に染まざるが如し。
人･天･竜･畜共に白き蓮を各手に捧げて日に向て「今此三界 皆是我有 其中衆生 悉是吾子 唯我一人能 為救護」と唱へ奉ると見て驚けば、則ち聖人出生し給へり。
「毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 速成就仏身」と苦我啼き給ふ。
我少し寐みし様なりし時、梵帝等の諸天一同音に唱へて言く、善哉善哉善日童子、末法教主釈迦仏と三度唱へて作礼して去し給ふと寤に見聞きしなりと、慥に語り給ひしを聞し食し、さては某は日蓮なりとの給ひしなり。
聖人重ねて曰ふ様は、日蓮が弟子檀那等悲母の物語りと思ふべからず、即ち金言なり。其の故は予が修行は兼ねて母の霊夢にありけり。
日蓮は富士山自然の名号なり。富士は郡名なり、実名をば大日蓮華山と云ふなり、我中道を修行する故に是くの如し。
国をば日本と云ひ、神をば日神と申し、仏の童名をば日種太子と申し、予が童名をば善日、仮名は是生、実名は即ち日蓮なり。
久遠下種の南無妙法蓮華経の守護神は、我国に天下り始めし国は出雲なり。出雲に日の御崎と云ふ所あり。天照太神始めて天下り給ふ故に日の御崎と申すなり。
故に天台云く「但当時大利益を獲るのみに非ず、後五百歳遠く妙道に霑ふ」云云。
日神と月神とを合して文字を訓ずれば十なり。十羅刹と申すは、諸神を一体に束ね合せたる深義なり。 日蓮の日は即日神、昼なり。蓮は即月神、夜なり。月は水を縁とす、蓮は水より生ずる故なり。 又是生とは日の下の人を生むと書けり。日蓮は天上天下の一切衆生の主君なり、父母なり、師匠なり。 今久遠下種の寿量品に云く「今此三界 皆是我有〈主君の義なり〉、其中衆生 悉是吾子〈父母の義なり〉、而今此処 多諸患難〈国土草木〉、唯我一人 能為救護〈師匠の義なり〉」と云へり。三世常恒に日蓮は今此三界の主なり。
日蓮は大恩「以希有事 憐愍教化 利益我等 無量億劫 誰能報者」なるべし。
若し日蓮が現在の弟子並に未来の弟子等の中に、日文字を名乗の上の字に置かずんば、自然の法罰を蒙ると知るべし。
予が一期の功徳は日文字に留め置くと御説法ありし儘、日興謹て之を記し奉る。
聖人の言く、此の相承は日蓮嫡嫡一人の口決唯授一人の秘伝なり、神妙神妙とのたまいて留め畢ぬ。
弘安五年可壬午十月八日 日蓮在御判
編者曰く房州妙本寺日山我師門下写本等に依つて之を写し一校を加へ延書となす、書末年月御名判に二線を引きたる一行は後人の偽托なるが故なり。
検証1・産湯相承事なる文書は日蓮一門の史実と合致していない
日興の弟子で新六僧の一人であり、大石寺四世法主の日道が日蓮・日興・日目の伝記である「三師御伝土代」を書いているが、まず「三師御伝土代」と「産湯相承事」の間に矛盾があることを指摘せねばならない。。
日道が書いた「三師御伝土代」という文書は、日蓮一門の中で、日蓮の伝記を書いた文書としては、最も古い文献である。その「三師御伝土代」という文書に、「産湯相承事」で日蓮自身が語ったとされる出生の秘密について、日道は一言も書いていないのである。
日蓮の出生の秘密は、日道が日蓮の伝記を執筆するにあたっては、とても重要なことであったはずである。したがって、日蓮が自らの出生のことについて、このように本当に日蓮が日興に語っていたならば、それを「三師御伝土代」に日道が書かないはずがないではないか。
二番目に、「産湯相承事」において、日蓮は自らの出生の秘密について実父・三国の太夫と実母・妙連禅尼の霊夢を見た物語を述べて、そこから日蓮本仏論などを説いていると書かれているが、これは日蓮自身が書いた著書「撰時抄」で説き示した内容と大きく矛盾するものである。
それは、日蓮は「撰時抄」の中で、かつて慈覚大師円仁が法華経と大日経のどちらが優れた経典かがわからず、ある夜に日輪を弓で射る夢を見て、大日経が優れていると判断したことを批判して、釈迦牟尼、天台大師智�據�伝教大師最澄らの経釈を引き、
「夢を本にはすべからず」(『平成新編御書全集』p861)
と述べて、あくまでも教義は経典や釈文を根本とすべきであり、夢で見た内容を教義の根本にすべきではないと言っているからだ。
その日蓮が今度は「産湯相承事」では一転して
「日蓮が弟子檀那等、悲母の物語と思ふべからず、即ち金言なり。其の故は予が修行は兼ねて母の霊夢にありけり」(『平成新編御書全集』p1709)
と説いたというのでは、「撰時抄」で説き示した内容と全くの矛盾したことを日蓮が説いたことになる。したがって、日蓮がこんな夢物語を語って教義を説くはずがない。
「撰時抄」という日蓮の遺文は、日蓮の真筆が現在でも格蔵されていて、これが後世の偽作であるということは絶対に有り得ない。
「産湯相承事」の内容が「撰時抄」と全く矛盾しているということは、「産湯相承事」が日蓮とは関係ない後世の偽作文書であることを明快に物語っているものと言える。
日興の弟子で新六僧の一人であり、大石寺四世法主の日道が日蓮・日興・日目の伝記である「三師御伝土代」を書いているが、まず「三師御伝土代」と「産湯相承事」の間に矛盾があることを指摘せねばならない。。
日道が書いた「三師御伝土代」という文書は、日蓮一門の中で、日蓮の伝記を書いた文書としては、最も古い文献である。その「三師御伝土代」という文書に、「産湯相承事」で日蓮自身が語ったとされる出生の秘密について、日道は一言も書いていないのである。
日蓮の出生の秘密は、日道が日蓮の伝記を執筆するにあたっては、とても重要なことであったはずである。したがって、日蓮が自らの出生のことについて、このように本当に日蓮が日興に語っていたならば、それを「三師御伝土代」に日道が書かないはずがないではないか。
二番目に、「産湯相承事」において、日蓮は自らの出生の秘密について実父・三国の太夫と実母・妙連禅尼の霊夢を見た物語を述べて、そこから日蓮本仏論などを説いていると書かれているが、これは日蓮自身が書いた著書「撰時抄」で説き示した内容と大きく矛盾するものである。
それは、日蓮は「撰時抄」の中で、かつて慈覚大師円仁が法華経と大日経のどちらが優れた経典かがわからず、ある夜に日輪を弓で射る夢を見て、大日経が優れていると判断したことを批判して、釈迦牟尼、天台大師智�據�伝教大師最澄らの経釈を引き、
「夢を本にはすべからず」(『平成新編御書全集』p861)
と述べて、あくまでも教義は経典や釈文を根本とすべきであり、夢で見た内容を教義の根本にすべきではないと言っているからだ。
その日蓮が今度は「産湯相承事」では一転して
「日蓮が弟子檀那等、悲母の物語と思ふべからず、即ち金言なり。其の故は予が修行は兼ねて母の霊夢にありけり」(『平成新編御書全集』p1709)
と説いたというのでは、「撰時抄」で説き示した内容と全くの矛盾したことを日蓮が説いたことになる。したがって、日蓮がこんな夢物語を語って教義を説くはずがない。
「撰時抄」という日蓮の遺文は、日蓮の真筆が現在でも格蔵されていて、これが後世の偽作であるということは絶対に有り得ない。
「産湯相承事」の内容が「撰時抄」と全く矛盾しているということは、「産湯相承事」が日蓮とは関係ない後世の偽作文書であることを明快に物語っているものと言える。
検証2・十羅刹女と釈迦牟尼と日蓮が一体であるという奇怪な教義は日蓮の教説ではない
日蓮正宗が発行している「御書全集」ないしは「平成新編御書全集」に収録されている「産湯相承事」という文書を読んでいると、実に奇怪な印象を受ける。
「こんなことを本当に日蓮が説いたのか?」と首をひねりたくなるようなことが随所に書かれているのである。
まず、奇怪な印象を受けるのは、次の文であろう。
「我が釈尊法華経を説き顕はしたまひしより已来、十羅刹女と号したてまつる。十羅刹と天照大神と釈尊と日蓮とは一体異名にして、本地垂迹の利益広大なり」
(『産湯相承事』平成新編御書全集p1709)
これによると、十羅刹女と天照大神と釈迦牟尼仏と日蓮が一体であり、名前だけが異なっているだけだ、というのである。
しかし日蓮の遺文のどこを繙いても、十羅刹女というのはもともと鬼神であったのだが、法華経に縁したことによって法華経の行者を守護する守護神となったと説かれている。
又、日蓮は、釈迦牟尼仏と法華経の行者を守護する守護神との関係については
「彼々の仏と神とは其の身異体なれども、其の心同心に法華経の守護神なり」(「諫暁八幡抄」平成新編御書全集p1538)
と説いており、釈迦牟尼仏と守護神は、一体ではなく、体は異なっていると説いている。
それにもかかわらず、そういった法華経の行者の守護神である十羅刹女と釈迦牟尼と日蓮が一体であるということがこの「産湯相承事」に説かれているというのは、どう考えても奇怪である。
こんな奇怪極まりない教義は、「産湯相承事」以外の日蓮の遺文のどこを探しても見当たらないし、他の遺文で、日蓮が説いている内容と大きく矛盾するものである。
したがって、こんな奇怪な教義が説かれている「産湯相承事」を、到底、日蓮の教説と認めるわけにはいかないのである。
日蓮正宗が発行している「御書全集」ないしは「平成新編御書全集」に収録されている「産湯相承事」という文書を読んでいると、実に奇怪な印象を受ける。
「こんなことを本当に日蓮が説いたのか?」と首をひねりたくなるようなことが随所に書かれているのである。
まず、奇怪な印象を受けるのは、次の文であろう。
「我が釈尊法華経を説き顕はしたまひしより已来、十羅刹女と号したてまつる。十羅刹と天照大神と釈尊と日蓮とは一体異名にして、本地垂迹の利益広大なり」
(『産湯相承事』平成新編御書全集p1709)
これによると、十羅刹女と天照大神と釈迦牟尼仏と日蓮が一体であり、名前だけが異なっているだけだ、というのである。
しかし日蓮の遺文のどこを繙いても、十羅刹女というのはもともと鬼神であったのだが、法華経に縁したことによって法華経の行者を守護する守護神となったと説かれている。
又、日蓮は、釈迦牟尼仏と法華経の行者を守護する守護神との関係については
「彼々の仏と神とは其の身異体なれども、其の心同心に法華経の守護神なり」(「諫暁八幡抄」平成新編御書全集p1538)
と説いており、釈迦牟尼仏と守護神は、一体ではなく、体は異なっていると説いている。
それにもかかわらず、そういった法華経の行者の守護神である十羅刹女と釈迦牟尼と日蓮が一体であるということがこの「産湯相承事」に説かれているというのは、どう考えても奇怪である。
こんな奇怪極まりない教義は、「産湯相承事」以外の日蓮の遺文のどこを探しても見当たらないし、他の遺文で、日蓮が説いている内容と大きく矛盾するものである。
したがって、こんな奇怪な教義が説かれている「産湯相承事」を、到底、日蓮の教説と認めるわけにはいかないのである。
検証3・「産湯相承事」の中にある実に奇怪な「久遠下種の寿量品」の経文の引用
「産湯相承事」には、見ていて実に奇怪に見える経文の引用がある。それは次の部分である。
「今久遠下種の寿量品に云く『今此三界皆是我有 主君の義なり 其中衆生悉是吾子 父母の義なり 而今此処多諸患難 国土草木 唯我一人能為救護 師匠の義なり』と云へり。三世常恒の日蓮は今此三界の主なり」(平成新編御書全集p1710)
ここでは、日蓮が主師親の三徳を備えていることを説いているのだが、その引用する経文を「久遠下種の寿量品」などと言っているが、この経文は法華経「寿量品」ではなく、法華経「譬喩品」の経文である。これが、単なる書き誤りとすれば、あまりにもお粗末すぎる誤記である。
ただし日蓮正宗側は、これは「誤記ではない」としており、久遠下種の寿量品は、「文上の寿量品」のことではないとして、得意の「文上・文底論」を展開してくる。
それにしたところで、「久遠下種の寿量品」なるものが、どうして「文上の寿量品」の経文ではなくして、法華経「譬喩品」の経文になるのか。この説明は、全く日蓮正宗側からはない。
又、「久遠下種の寿量品」という記載は、この「産湯相承事」のみにあるものであり、他の日蓮の遺文の中には全く見当たらない。
このように「産湯相承事」の「久遠下種の寿量品」という経文の引用は、まことに奇怪なものである。否、奇怪というより、これなども日蓮の教説とは認めがたいのである。
「産湯相承事」には、見ていて実に奇怪に見える経文の引用がある。それは次の部分である。
「今久遠下種の寿量品に云く『今此三界皆是我有 主君の義なり 其中衆生悉是吾子 父母の義なり 而今此処多諸患難 国土草木 唯我一人能為救護 師匠の義なり』と云へり。三世常恒の日蓮は今此三界の主なり」(平成新編御書全集p1710)
ここでは、日蓮が主師親の三徳を備えていることを説いているのだが、その引用する経文を「久遠下種の寿量品」などと言っているが、この経文は法華経「寿量品」ではなく、法華経「譬喩品」の経文である。これが、単なる書き誤りとすれば、あまりにもお粗末すぎる誤記である。
ただし日蓮正宗側は、これは「誤記ではない」としており、久遠下種の寿量品は、「文上の寿量品」のことではないとして、得意の「文上・文底論」を展開してくる。
それにしたところで、「久遠下種の寿量品」なるものが、どうして「文上の寿量品」の経文ではなくして、法華経「譬喩品」の経文になるのか。この説明は、全く日蓮正宗側からはない。
又、「久遠下種の寿量品」という記載は、この「産湯相承事」のみにあるものであり、他の日蓮の遺文の中には全く見当たらない。
このように「産湯相承事」の「久遠下種の寿量品」という経文の引用は、まことに奇怪なものである。否、奇怪というより、これなども日蓮の教説とは認めがたいのである。
検証4・「産湯相承事」の中に説かれている日蓮本仏論の独特の矛盾
「産湯相承事」の奇怪な文は、これだけではない。
この「産湯相承事」にも、ご多分に洩れず「日蓮本仏論」が説かれているのだが、「日蓮本仏論」という教義が、日蓮が説いた教説ではなく、後世の偽作であることは他で触れているので、ここでは述べない。
ただ、ここに説かれている「日蓮本仏論」が、独特の矛盾を呈しているのである。
「産湯相承事」で「日蓮本仏論」が説かれている箇所とは、以下のところである。
(1)「此の少人…一切有情の為には行く末、三世常恒の大導師なり」(平成新編御書全集p1708)
(2)「本地自受用報身如来の垂迹上行菩薩の御身を…」(平成新編御書全集p1708)
(3)「則ち聖人出生したまへり『毎自作是念、以何令衆生、得入無上道、速成就仏身』と苦我啼き玉ふ」(平成新編御書全集p1709)
(4)「善日童子、末法教主勝釈迦仏…」(平成新編御書全集p1709)
(5)「我が釈尊法華経を説き顕はしたまひしより已来、十羅刹女と号したてまつる。十羅刹と天照大神と釈尊と日蓮とは一体異名にして、本地垂迹の利益広大なり」(平成新編御書全集p1709)
(6)「三世常恒の日蓮は今此三界の主なり(仏と聖人同体の口伝)」(平成新編御書全集p1710)
こうして見てみると、(1)(3)ではあまり明確ではないが、(2)(4)によると、日蓮は釈迦牟尼仏に勝る末法の教主であるということが説かれている。
(2)の文は、「百六箇抄」にも見られる「勝日蓮劣釈迦」論である。
ところが(5)と(6)では、日蓮と釈迦牟尼仏は「一体」「同体」であると言うのである。しかも(4)に至っては、日蓮と釈迦牟尼仏は十羅刹女とまで「一体異名」であると説いている。
つまり「産湯相承事」の中の前と後ろで「日蓮本仏論」の説き方が異なっている。日蓮は釈迦牟尼仏に勝る本仏と言ったり、今度は釈尊と日蓮とは一体異名と言ったり。
内容的には、「日蓮本仏論」でも、釈迦日蓮別仏(勝日蓮劣釈迦)と釈迦日蓮一体では、違っていると言わざるを得ない。まあ、読んでいて、甚だしい矛盾であると言わざるを得ない。
さらに奇妙なのは、(2)に説かれている、日蓮が出生するにあたって産声として「毎自作是念…」という、法華経寿量品の自我偈を唱えたというのである。
これなんかは、日蓮が本仏であるという権威づけを狙って書かれたものと思われるのだが、それにしても、日蓮出生の第一声が、寿量品の自我偈というのは、科学的、物理的に有りえないと言わざるを得ない。
このように、「産湯相承事」に説かれている「日蓮本仏論」は、この文書独特の矛盾がある。
こうしてよくよく見てみれば、「産湯相承事」の中に書かれている内容たるや、全く矛盾だらけであり、おおよそこの文書は、日蓮の教説とは認められないのである。
「産湯相承事」の奇怪な文は、これだけではない。
この「産湯相承事」にも、ご多分に洩れず「日蓮本仏論」が説かれているのだが、「日蓮本仏論」という教義が、日蓮が説いた教説ではなく、後世の偽作であることは他で触れているので、ここでは述べない。
ただ、ここに説かれている「日蓮本仏論」が、独特の矛盾を呈しているのである。
「産湯相承事」で「日蓮本仏論」が説かれている箇所とは、以下のところである。
(1)「此の少人…一切有情の為には行く末、三世常恒の大導師なり」(平成新編御書全集p1708)
(2)「本地自受用報身如来の垂迹上行菩薩の御身を…」(平成新編御書全集p1708)
(3)「則ち聖人出生したまへり『毎自作是念、以何令衆生、得入無上道、速成就仏身』と苦我啼き玉ふ」(平成新編御書全集p1709)
(4)「善日童子、末法教主勝釈迦仏…」(平成新編御書全集p1709)
(5)「我が釈尊法華経を説き顕はしたまひしより已来、十羅刹女と号したてまつる。十羅刹と天照大神と釈尊と日蓮とは一体異名にして、本地垂迹の利益広大なり」(平成新編御書全集p1709)
(6)「三世常恒の日蓮は今此三界の主なり(仏と聖人同体の口伝)」(平成新編御書全集p1710)
こうして見てみると、(1)(3)ではあまり明確ではないが、(2)(4)によると、日蓮は釈迦牟尼仏に勝る末法の教主であるということが説かれている。
(2)の文は、「百六箇抄」にも見られる「勝日蓮劣釈迦」論である。
ところが(5)と(6)では、日蓮と釈迦牟尼仏は「一体」「同体」であると言うのである。しかも(4)に至っては、日蓮と釈迦牟尼仏は十羅刹女とまで「一体異名」であると説いている。
つまり「産湯相承事」の中の前と後ろで「日蓮本仏論」の説き方が異なっている。日蓮は釈迦牟尼仏に勝る本仏と言ったり、今度は釈尊と日蓮とは一体異名と言ったり。
内容的には、「日蓮本仏論」でも、釈迦日蓮別仏(勝日蓮劣釈迦)と釈迦日蓮一体では、違っていると言わざるを得ない。まあ、読んでいて、甚だしい矛盾であると言わざるを得ない。
さらに奇妙なのは、(2)に説かれている、日蓮が出生するにあたって産声として「毎自作是念…」という、法華経寿量品の自我偈を唱えたというのである。
これなんかは、日蓮が本仏であるという権威づけを狙って書かれたものと思われるのだが、それにしても、日蓮出生の第一声が、寿量品の自我偈というのは、科学的、物理的に有りえないと言わざるを得ない。
このように、「産湯相承事」に説かれている「日蓮本仏論」は、この文書独特の矛盾がある。
こうしてよくよく見てみれば、「産湯相承事」の中に書かれている内容たるや、全く矛盾だらけであり、おおよそこの文書は、日蓮の教説とは認められないのである。
検証5・「産湯相承事」の偽作者は日蓮正宗大石寺9世法主日有
「産湯相承事」が歴史上はじめて登場するのが、これまた日蓮正宗大石寺9世法主・日有の時代なのである。1458(長禄2)年、筑前阿闍梨日格という僧侶が大石寺に登山した時に、法主・日有の説法を書きとどめた有師談諸聞書(筑前阿闍梨聞書)である。日有が「本門戒壇の大御本尊」なる板本尊を偽作してから約13年後のことだ。その中には、次のように書いてある。
「長禄二年初春の比・筑前阿闍梨日格・登山の時、日有に尋ね申す法門なり秘事なり…一、本尊七箇・十四箇の大事の口決之れ有り。然れば日蓮二字の事・日文字を以て大事と決せり」
(日蓮正宗大石寺59世法主堀日亨編纂『富士宗学要集』2巻p158〜160)
さらに日有の弟子の左京阿闍梨日教が著書の中で、「産湯相承事」の全文を引用している箇所があるので、少なくともこの日有の時代までには、「産湯相承事」は成立していたと考えられる。
又、「産湯相承事」という名前の、日蓮の出生を語ったニセ文書には、日蓮本仏論が説かれている箇所がある。
日蓮正宗大石寺9世法主日有は、大石寺を日蓮一門・日興門流の総本山にするため、未来永劫にわたって大石寺が信者から金銭を収奪するシステムを確立するため、大石寺を本門「事の戒壇」と定義づけるため、「本門戒壇の大御本尊」なる名前の板本尊を偽作した。
そしてこの「本門戒壇の大御本尊」なる名前の板本尊を正統化するために「三大秘法」「事の戒壇」「日蓮本仏論」「法主の血脈」「手続ぎの師匠」「大石寺法主・日蓮代官説」「蔵に秘蔵」といった新しい教義を次々と発明した。
さらに日興から日目が跡目を相承し、日興の時代に「本門戒壇の大御本尊」なる名前の板本尊が存在したことをデッチ上げるために「日興跡条条事」という文書も偽作した。
「三大秘法」にしろ「血脈相承」にしろ、日蓮正宗大石寺門流の中で、九世法主・日有と左京阿闍梨日教以前においては、こういうことを説く法主・僧侶など一人もおらず、まさに法主日有—左京阿闍梨日教によってはじめて言いはじめられたこと。
そして「産湯相承事」なる文書が歴史上はじめて登場するのが、まさにその日有の時代であること。
これらの事実を照合すれば、「産湯相承事」なる文書もまた日蓮正宗大石寺9世法主日有によって偽造されたことが明白である。
日蓮正宗大石寺を粉飾・荘厳するためには、利用できるものは何でも利用し、偽造できるものは何でも偽造してしまう日蓮正宗のドス黒い謀略体質。こういうインチキ宗教は、徹底的に指弾されていかねばならない。
「産湯相承事」が歴史上はじめて登場するのが、これまた日蓮正宗大石寺9世法主・日有の時代なのである。1458(長禄2)年、筑前阿闍梨日格という僧侶が大石寺に登山した時に、法主・日有の説法を書きとどめた有師談諸聞書(筑前阿闍梨聞書)である。日有が「本門戒壇の大御本尊」なる板本尊を偽作してから約13年後のことだ。その中には、次のように書いてある。
「長禄二年初春の比・筑前阿闍梨日格・登山の時、日有に尋ね申す法門なり秘事なり…一、本尊七箇・十四箇の大事の口決之れ有り。然れば日蓮二字の事・日文字を以て大事と決せり」
(日蓮正宗大石寺59世法主堀日亨編纂『富士宗学要集』2巻p158〜160)
さらに日有の弟子の左京阿闍梨日教が著書の中で、「産湯相承事」の全文を引用している箇所があるので、少なくともこの日有の時代までには、「産湯相承事」は成立していたと考えられる。
又、「産湯相承事」という名前の、日蓮の出生を語ったニセ文書には、日蓮本仏論が説かれている箇所がある。
日蓮正宗大石寺9世法主日有は、大石寺を日蓮一門・日興門流の総本山にするため、未来永劫にわたって大石寺が信者から金銭を収奪するシステムを確立するため、大石寺を本門「事の戒壇」と定義づけるため、「本門戒壇の大御本尊」なる名前の板本尊を偽作した。
そしてこの「本門戒壇の大御本尊」なる名前の板本尊を正統化するために「三大秘法」「事の戒壇」「日蓮本仏論」「法主の血脈」「手続ぎの師匠」「大石寺法主・日蓮代官説」「蔵に秘蔵」といった新しい教義を次々と発明した。
さらに日興から日目が跡目を相承し、日興の時代に「本門戒壇の大御本尊」なる名前の板本尊が存在したことをデッチ上げるために「日興跡条条事」という文書も偽作した。
「三大秘法」にしろ「血脈相承」にしろ、日蓮正宗大石寺門流の中で、九世法主・日有と左京阿闍梨日教以前においては、こういうことを説く法主・僧侶など一人もおらず、まさに法主日有—左京阿闍梨日教によってはじめて言いはじめられたこと。
そして「産湯相承事」なる文書が歴史上はじめて登場するのが、まさにその日有の時代であること。
これらの事実を照合すれば、「産湯相承事」なる文書もまた日蓮正宗大石寺9世法主日有によって偽造されたことが明白である。
日蓮正宗大石寺を粉飾・荘厳するためには、利用できるものは何でも利用し、偽造できるものは何でも偽造してしまう日蓮正宗のドス黒い謀略体質。こういうインチキ宗教は、徹底的に指弾されていかねばならない。
- mixiユーザー
- ログインしてコメントしよう！
|
|
|
|
アンチ日蓮正宗(日蓮正宗系) 更新情報
-
最新のイベント
-
まだ何もありません
-
-
最新のアンケート
アンチ日蓮正宗(日蓮正宗系)のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています
人気コミュニティランキング
- 1位
- 酒好き
- 170577人
- 2位
- mixi バスケ部
- 37805人
- 3位
- へなちょこライダー走行会 大阪
- 763人