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イスラムとの共存を考えるコミュのドイツのイスラム

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ドイツに17年住んでいますが、日本にいる時よりも、イスラム文化がはるかに身近になりました。

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学生の頃ドイツに初めて来た時、朝夕に響き渡る教会の鐘の音を聞いて、「ああ自分はヨーロッパにいるのだな」と強く感じた。

キリスト教はドイツの生活の一部だ。この国で暮らしていると、人々の行動様式や発想の根底に、キリスト教の思想が横たわっていることに気づく。

 だが、いまこの国では、イスラム教徒の数が急速に増えている。現在ドイツに住んでいるイスラム教徒の数は300万人である。

その内最も多いのは、トルコ人だ。西ドイツは1960年代、70年代の高度経済成長期に、労働力不足を補うために、トルコから多数の労働移民(Gastarbeiter)を受け入れた。

トルコ人は家族の絆を大事にすることから、労働移民が家族をドイツに呼び寄せやすい環境まで整えて移民を奨励した。この結果、ドイツには170万人のトルコ人が住んでいる。

 このほかにも、レバノン、イラン、パキスタン、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、コソボ、アフガニスタンなどからの移住者たちが、イスラム教徒のコミュニティーを作り上げている。

ベルリンやミュンヘンなどの大都市では、尖塔を持つモスク(イスラム教寺院)を見ることも珍しくなくなった。

 イスラム教徒の出生率は、非イスラム教徒よりも高い。

このため2030年にはドイツのイスラム教徒の人口は現在の2倍以上に増えて、700万人になると予想されている。

人口に占める比率は、現在の4%から8%に急上昇する。

 興味深いのは、キリスト教の価値観に失望してイスラム教に改宗するドイツ人が増えていることだ。

ドイツ・イスラム文書館という団体の調べによると、2005年にイスラム教徒になったドイツ人の数は、4000人。改宗者の数は前の年に比べて、4倍に増えている。

しかも彼らの大半は、イスラム教徒と結婚するための改宗ではなく、信仰上の理由からイスラムの世界に入っている。

 ドイツ人の中にはローマ・カトリック教会などの政策に反対したり、給与から差し引かれる教会税に不満を持ったりして教会から脱退する人が増えている。

また、欧米社会の価値観に幻滅してキリスト教とは異なる精神世界をめざす人も多いのだろう。これからもイスラムに改宗するドイツ人の数は増えるものと思われる。

 将来のドイツで、イスラム教徒の果たす役割が今よりも大きくなることは、間違いない。

対テロ戦争に象徴されるような文明の衝突を和らげるためにも、イスラム教徒と非イスラム教徒が互いについて学び合い、相手の立場を尊重するような態度を取ることが、極めて重要である。

その意味で、ショイブレ内務相がドイツの穏健なイスラム教徒の団体と定期的な対話を行い、相互理解と信頼関係を深めようとしていることは高く評価できる。

4月に入って、これまでばらばらだったイスラム教徒の団体が、政府などと交渉する際に、意見をまとめやすくするために、一種の連合会を結成したことも、喜ばしいことだと思う。

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皆様はどうお考えになりますか。ご意見をお待ちしています。

熊谷 徹

筆者ホームページ 
http://www.tkumagai.de
 

コメント(16)

基本的にイスラム教から他の宗教への改宗は禁止されていると思いました。
熊谷さま
とっても良いおはなしありがとうございます。

4000人増とは、すごいですね。
キリストの価値観への失望以外になにかもっと理由があると思います。
それほどドイツでのキリスト教の思想的な吸引力が衰えているのでしょうか?

移民に対しての制度的な優遇とか社会的の立場の影響することがなにかあるような気がしますが、関係ないんですかね?
あるいは、組織力がつよくなっているとか、、、?

とてもためになりました。
>興味深いのは、キリスト教の価値観に失望してイスラム教に 改宗するドイツ人が増えていることだ。

これは、とても興味深いです。
改宗の理由が、価値観に失望しているということが。

イスラム教のどのような価値観に共感したのか、とても
知りたいと思いました。
その理由を想像すると、
 ?昔のキリスト教の価値観を似ているから
 ?欧米型社会に限界を感じたから
 ?平等かつ平和な思想であるから などなど
ですが、その理由を知れば、
欧米社会に何が起こっているのか分かるような
気がします。

イスラムとキリストの長い戦いの歴史が、
これから変わっていくということなのでしょうか?
>トルコって世俗主義だから、イスラム教といっても熱心な信者はいないイメージだったんですが。

夫はトルコ人ですが、大学の時にイスラームに目覚めてとても熱心です。トルコ社会が世俗的だから、逆に自分から宗教を模索していって、しっかりとした信仰を持っている方が増えているように思います。

そうした方がドイツにいって平和なイスラームというものを伝えはじめたのは20年ぐらいまえでしょうか?詳しくはわかりませんが、その動きも水面下でかなり浸透しているようです。

ここアメリカでも毎年2万人が改宗しています。単なる流行とするのはちょっと早すぎるのでは。。。
コーランにはイスラームに改宗する方法はかかれていても、その逆はないらしいです。だから単に方法がないだけかもしれません。詳しいことはわかりませんが。

それと偶像崇拝を禁じているのは、イスラームという宗教にとってはとても合理的だと思うのですが、偶像を崇拝するのは、その人の価値観次第で、意味を成すかなさないかは違うんじゃないかって思います。若輩ものがこんな意見いって差し出がましくてすいません…

それとドイツで改宗者が増えてるのは興味深いですね。千年以上生活の根幹として根付いているキリスト教を捨てることはかなり勇気のいることだと思うのですが。

長々すいません(笑)
ワッハーブ派から見ればブラックストーンはビドアのようです。

タワーフしてブラックストーンにやっと辿り着いて熱心に触れている人の周りではワッハービーたちの「ハラームハラーム!」の声が飛び交うそうな。

最悪いつか撤去されかねないかも。
>えみり姫さん
正しいコメントをありがとうございます。

偶像崇拝とワッハーブ派の話しが出ましたので、初めてコメントさせていただきます。

ワッハーブ派はヒジャーズ地方に侵略して、歴史的な統治者であったハーシム家からメッカ・マディーナを含むヒジャーズ地方を奪った後、ワッハーブ派の教義に従って、彼らの主張する「偶像」を破壊し、聖地を「浄化する」ことを政策的、かつ、継続的に行っています。

現在のメッカやマディーナには、もはや歴史的建造物は殆ど残っておりません。
旧市街は全て破壊され、ホテルとショッピングモールに作り変えられました。

ワッハーブ派によって破壊された貴重なイスラム教の歴史的建造物には枚挙に暇がありません。

分かりやすい例で言えば、メッカには、預言者ムハンマドの生家とされる家がありましたが、これも完全に破壊されました。また、サハーバ(預言者から直接教えを受けた初期のムスリム)や預言者の妻らの墓も完全に破壊され、何も残っておりません。

また、メッカ・マディーナは世界中からムスリムが巡礼に訪れる土地だったので、ありとあらゆるイスラム教の宗派の宗教施設があったのですが、これも「イスラム教を汚す異端の教え」であるとして全て破壊されました。

今現在この組織的・政策的な聖地の歴史の消去とワッハーブ化により、現在残っている歴史的な建造物は、マディーナの預言者の墓と、メッカのカアバ神殿のみ、といって差し支えありません。

しかも、ワッハーブ派は、この預言者の墓すら「偶像」であるとみなしており、マディーナの占領に際しては、預言者の墓ですら破壊しようと試みました。

これは、ヒジャーズの人たちの伝承ですが、「預言者の墓を破壊しようと試みたワッハーブ派の信徒が、ハンマーを上げた瞬間に、神の怒りに触れ、腕が動かせなくなり、ハンマーを打ち下ろすことができなかった、何度も破壊を試みるワッハーブ派がいたが、同様であった」とされています。

恐らく現実は、預言者の墓まで破壊したとなると、あまりにも他の宗派のムスリムたちからの批判を招き、聖地の長期的な占領にマイナスになるという政治的は判断をした王族が、ワッハーブ派の行動をけん制したと理解すべきでしょう。

証拠に、今でも、預言者の墓を破壊することを計画していた過激派のワッハーブ派がサウジ政府により摘発され、阻止されるという事件が継続的に発生しています。

このワッハーブ派による歴史的文化財の破壊という思想は、タリバーン政権により継承され、バーミヤンの仏像の破壊につながりました。なお、タリバーン政権を承認していた国は、サウジとアラブ首長国連邦だけです。タリバーンはワッハーブ派をアフガニスタンに輸出・移植した運動で、サウジとパキスタンの援助を受けていたことは歴史的事実です。

タリバーン政権がバーミヤンの仏像を破壊した際には世界中の政府がこれを非難しましたが、サウジは沈黙を守り、これを黙認しております。

タリバーンによる仏像破壊は、愚かにも彼ら自身が映像を取って公開したので、記録に残り、世界中の非難を巻き起こしましたが、ワッハーブ派のサウジによる聖地破壊は、多くが30年代に行われ、一切の記録も残っておらず、世界の注目を集めることはなく、忘却されています。しかし、これは、バーミアンの仏像破壊と同様、もしくはそれ以上の人類共通の文化遺産の破壊として認識され、批判されるべき行いであったと思います。
 はじめまして。アメリカのキリスト教系大学院に通っている者です。
 以前から、この手の話を講義などで聞いていました。現在、キリスト教、イスラム教とも、世界的にその人口が増えていますが、その地域比が面白いです。
 キリスト教人口は、ここ数十年は、特にアジア・アフリカで増えており、欧米では減少の一歩を辿っています。一方、イスラム教は、移民と単純な出生率の増加、既存の価値観への失望などで、世界中どこでも全般的に増えているようです。
 熊谷様にお伺いしたいですが、ドイツにおいて、ごく普通のイスラム教徒の方々は、キリスト教を背景とする普通のドイツ人に対して、どんな感情を抱いているのでしょうか?また、その逆はどうなのでしょうか?
 例えば、ここアメリカでも、イスラム教徒の数は急速に増えています。普通のアメリカ人からすると、キリスト教徒でなくても、イスラム教の台頭を脅威と感じる人は、かなり沢山います。その反面、キリスト教徒とイスラム教徒とで、全く話が合わないかというと、むしろユニタリアリズムや、無神論者と比べると、僕の印象では、はるかにイスラム教徒との方が、話が弾むことが多い、という印象があります。(僕が日本人だから、かもしれませんが・・・)
 

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