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芸術の日本 美術・評論を中心にコミュの密教の仏像

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空海生誕1250年の今年は、空海・密教関係の展覧会が多いですね。密教は、インドでヒンドゥー教に対抗するため、ヒンドゥー教の儀礼、呪術的要素、アルタ(実利)・カーマ(性愛)を取り入れ、バラモン・ヒンドゥーの神々を、明王、天部として仏像に加えました。ヒンドゥーの神々がどのように仏像になったかを見ます。ヒンドゥー教の三大神はブラフマー(宇宙の創造)、ヴィシュヌ(維持)、シヴァ(破壊)で、それぞれの神妃も信仰の対象になっている。密教ではブラフマーは梵天、ヴィシュヌは那羅延天、シヴァは大自在天となっています。ブラフマーの妻サラスヴァティは弁財天、ヴィシュヌの妻は吉祥天で夫より馴染みがあります。ヒンドゥーの神々は仏像でどのように表されいるかを見ると仏教とヒンドゥー教の勢力争いが分かります。
五大明王(如来の化身で反仏教を忿怒の表情で従わせる)の降三世明王は、大日如来に従わないシヴァと妻のパールヴァティを両足で踏みつけています。
梵天、那羅延天、大自在天(摩醯首羅王)は、千手観音に従う二十八部衆として観音を守護する神々になっています。
バラモン・ヒンドゥーの神々は仏像では踏みつけられ、如来、菩薩のボディーガードに成り下がっていますね。
これに対して、ヒンドゥーも負けていません。ヒンドゥー教は大乗仏教を取り込み、仏教をヒンドゥー教の一派と位置づけます。釈迦は、ヴィシュヌ十変身の九番目姿で、仏教という異教を魔族に教えることでヴェーダ(聖典)から遠ざけ、魔族を惑わせるという否定的な役割で登場させるという、「いけず」な対応です。 

写真は、左から降三世明王立像 東寺 平安時代839(承和6)年
中央 那羅延天像・摩醯首羅王(大自在天) 三十三間堂 鎌倉時代 右 妙音弁財天雑密 神奈川・江島神社 鎌倉〜室町時代・吉祥天像(模造) オリジナル京都・浄瑠璃寺 鎌倉時代

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