[mixi]ナーガールジュナ著『中論』を読む - 哲学　Φιλοσοφια

[21] mixiユーザー 07月31日 23:59

>「此に縁(よ)って彼が生起する」

しかしながら、目の前にいる女性を強姦するか、しないかは、自分で決めているのてす。

行動の選択の分岐は、デカルトが言った「我思う、故に我あり」といって、自分の意思の選択によるのです。

それを縁起とかいって、はぐらかすというのは、責任転嫁でしかありません。

[22] mixiユーザー 08月01日 00:04

>>[21]

自分の心が決めたことに縁って自分の行動が生起した、というのもまさに縁起・因果関係の考え方でしょう。

[24] mixiユーザー 08月01日 01:37

>>[22]

行動が生起する以前に、「自分の心が決めたこと」そのものが、縁起·因果関係に依らずして、形成されるか否が、問題となります。

縁起·因果関係によらずに、心が形成されるのであれば、中論を超越した作用で、心が形成されるということになります。

逆に、縁起·因果関係により、心が形成されるのであれば、
性犯罪の被害者に対して、悪いのは加害者ではなく、被害者が夜遅くに外出したのが悪いとか、被害者が履いていたスカートの丈が短がかったのが悪いといっているようなものです。

[25] mixiユーザー 08月01日 09:57

>>[24]

行動を生起させる原因たる心の決断は、そのような決断を生起させる日頃の本人の心の作り方がまた原因となっていますね。
私たちは日頃から自らの道徳観やら他者への思いやりやら、自らの心をよーく整え、養っておくべきですね。

[26] mixiユーザー 08月01日 10:29

>>[25]

>日頃の本人の心の作り方がまた原因となっていますね。

性犯罪というのは、日頃の本人の心の作り方が、行動とは直結しません。

警察官、男性教師、僧職につく者などが、一瞬の「心に魔が差した」といって、罪を犯しているのです。

とある県の教育長などは、「打つ手なし」と言って、責任放棄する始末です。

[27] mixiユーザー 08月01日 11:10

>>[26]

社会的地位や職業は必ずしも、本当のその人の心・人格の成熟度合いを反映していません。
むしろ、社会的に他者から人格者だと肩書だけで信じてもらえることを奇貨として、それにあぐらをかいて本当の厳しい心の修養にまったく手を付けない人も少なくありません。
見映えだけ人格者ならそれでいいという邪見と驕慢に支配され、それが原因となって淫らな煩悩を増大させ、ある日、抑制しきれなくなって行動化するということも生じます。

[29] mixiユーザー 08月01日 11:40

>>[27]

>それにあぐらをかいて本当の厳しい心の修養にまったく手を付けない人も少なくありません。

だったら、児童に修身とか道徳の学科をやらせているように、男性教師にも、「心の修養」の研修を義務化すればよいということになります。

しかし、例の教育長は、「打つ手なし」と匙をなげているのです。

あるいは、性犯罪者の再犯率が高いため、更正カリキュラムを導入しても、見るべき成果を得られてないのです。

そこで欧米では、薬物による去勢が導入されているのです。

道徳的規律が無意味で、生化学的解決法が選択されるということは、仏教哲学にある人間の精神性が排除された上での純粋な縁起·因果関係という西洋の自然科学の範疇ということになります。

[30] mixiユーザー 08月01日 11:58

>>[29]

人間における心という側面をまったく無視するか表面的にしか考えない時、遺伝的におかしい者や変な言動の見受けられる者は前もって生物的に排除しておこうという思考にさえ行き着きかねない危うさも、近代科学は抱えていましたね。

[31] mixiユーザー 08月01日 12:37

>>[30]

>遺伝的におかしい者や変な言動の見受けられる者は前もって生物的に排除しておこうという思考

これは、ナチズムの優生学に見られる西洋の近代科学のみならず、日本の農村でも行われていた「間引き」に源流をなすものです。

仏教信仰が深く根付いた農村であっても、新生児は、健常者でも間引かれたのですから、障害児ならなおさら間引かれたのです。

なぜなら、仏教信仰には、縁起·因果関係に加えて、前世というものも信じられおり、障害を持って生まれてくるということは、前世の悪行の報いによるものだという差別思想があるのです。

こうした新生児の間引きを廃絶したのは、仏教ではなく、明治維新以降の「西洋」の法秩序が導入されたことによるものです。

[32] mixiユーザー 08月01日 13:26

>>[31]

日本の仏教教団が業や輪廻の考え方が市井に間違った形で伝播するのをそのままにしていたことの報いと、
そこで明確に打ち出さないままでいたあらゆる生き物の尊さを、キリスト教経由のヨーロッパ法思想によって教えられた格好ですね。

[33] mixiユーザー 01月05日 16:36

>>[31]

＞仏教信仰には、縁起·因果関係に加えて、前世というものも信じられおり、障害を持って生まれてくるということは、前世の悪行の報いによるものだという差別思想があるのです。

僕などは、確かに仏教から多くの学びをいただいておりますが、障害を持って生まれた子、そういう人たちはむしろ仏の生まれ変わり、あるいは仏さまその人として受けとめさせていただくことこそが仏教の核心だと思っています。
DOクロさんが言うような考えはむしろ質の悪い頽落した仏教、あるいは仏教が変質して勝手な思いなしが仏教を擬装しているものだと僕は思います。

[34] mixiユーザー 01月05日 16:44

ナーガールジュナ著『根本中論』
　　第17章　行い（業）とその報いについての考察

１　自己をしっかりと制御して、他者のことを大切にし益する慈悲の心は、教えにかなった行いであり、今生でも来世でもその報いをもたらす種子となる。

[35] mixiユーザー 01月05日 16:53

17-2　行い（業）には、心の中の行いと、心の中の行いが表に現れた行いがあること、さらにさまざまな種類に見分けられることが最高の仙人（ブッダ）によって説かれている。

17-3　心の中の行いと区別される表に現れた行いには、身体による行いと言葉による行いとがある。

[36] mixiユーザー 01月06日 09:09

17-4　さらに細かく分析するならば、
　Ⅰ　言葉による行い
　Ⅱ　身体による行い
　Ⅲ　表には現れていない心の中の行いで汚れから未だ離れていないもの
　Ⅳ　表には現れていない心の中の行いで汚れから離れているもの

17-5　
　Ⅴ　好い報いをもたらす善い行い（功徳）
　Ⅵ　嫌な報いをもたらす悪い行い（悪徳）
　Ⅶ　心の中の行い
このように人の行いは分類することができる。

この分類については、原典が伝えられる過程で乱れたのか、あるいはナーガールジュナ自身がおおまかによく取り上げられる分類を言っただけなのか、未整理な印象もありますが、言わんとするところはよくわかりますね。

[37] mixiユーザー 06月16日 17:38

>>[35]

言葉とか行動はその人の、本人も気づいていない心が表れたものかもしれず、逆に言えば、私たちは人の言葉や行動から当人の、当人さえ自覚していない心をつかんだりする。

[38] mixiユーザー 12月01日 14:55

17-6の咀嚼

もしもある行いとその力が、それによる報いの顕在化する時まで存在し続けているんだと考えるなら、それらは無常なものではなく常住なるものだということになってしまう。
では反対に、ある行いとその力はその場限りで滅びてしまうものなのだと考えるなら、すでに滅びて無くなったものがどうして報いを生み出しうるだろうか。

[39] mixiユーザー 12月01日 15:16

17-7の咀嚼
芽が出て成長してゆくその連続体（植物）が、そもそも種子から生まれ、ついには実をならせるのだとしたら、この連続体は種子がそもそも無かったら現れようもないと言える。

17-8の咀嚼
このように種子から連続体が生まれ、この連続体が実をならせる。初めに種子があってこそ実が生じる。
したがって種子とその力は滅びてしまったのでもないし、常住であるというわけでもない。

[40] mixiユーザー 12月01日 22:58

>>[33]

障害を持つって生まれた子は仏の生まれ変わり?

どういう理由でこのよに言えるですか?

[41] mixiユーザー 12月02日 00:48

>>[40]

障害を持って生まれた子を見る自分の心を振り返り、見つめるなら、私たちは自分がどういう目、どういう心で彼あるいは彼女を見ているかにあらためて気づかされ、
果たしてその見方、その考え方は日頃の自分の気取った考えや気取った自我意識と齟齬はないのか否か、あらためて問い返されることになり、
格段に厳しく自分を成長させる機会を与えられる。

このような指導をして下さる存在はブッダに等しい。
ブッダが姿を変えて、障害を持った子として私の前に姿を見せているのであり、その声なき教えをしっかりと聞き取ることができるか否かは、まさに私自身にかかっている。

[42] mixiユーザー 12月02日 07:37

>>[41]

ありがとうございます。理解しました。非常に素敵だと思います。

私も仏教の観点から考えてみましたので、感想を共有させて頂きます。

衆生の苦しみを自分の苦しみとして感じるのは大乗仏教において非常に重要なところですね。

仏教においてどのような果が得られるか、実は最初に発する心によって決められています。

人生の苦しみを感じない衆生は、いくら修業しても来世ではより良い生活を過ごせるという人天果報しか果たせない(人天乗)。

人生の苦しみを感じ、いち早く輪廻を脱出して自分を救う(出離心を生起した)衆生は、いくら修業しても無我の阿羅漢果しか果たせない(小乗)。

人生の苦しみを感じて出離心を生起した上、自分を救う前に衆生を救わなければならないという念を発した(菩提心を生起した)衆生こそ修業を通じて仏の果位を果たせる可能性がある(大乗)。

こういう意味では、障害の子はまさか自分を大乗の発心へ導いているため、自分にとって仏陀の生まれ変わりのような存在ということですね。

[43] mixiユーザー 12月02日 17:23

>>[42]

Joukan さんの人天乗のご説明の中で、人生で苦しみを感じない衆生がいるとのお話をされていますが、果たしてそうした衆生・生き物・人間がいるでしょうか。
苦しみは大なり小なりあらゆる衆生が味わうものではないかと思いますが。
また苦しみを感じなければ、「修行しよう、そしてこうした苦しみを味わわないようになりたい」という修行のスタートさえないのではないでしょうか。

[44] mixiユーザー 12月02日 18:05

>>[43]

一時な苦しみ勿論誰でもあります。ここの問題は人生自体は苦しみで、もう嫌だ！！！と思うかどうかです。このような人がいれば、死んでもまだ輪廻を経由してこの苦しみの世に戻ってきました。

逆に、現在の生活を幸福だと思って輪廻を脱出したくない人は勿論居るでしょう。

なぜこれらの人も修行するの？

じゃ、この問題を考えましょう。来世も同じような幸福な生活に保証はあるでしょうか？

ありません。寧ろ六道衆生が輪廻の中にいるため、来世が人になる保証すらありません。このため、仏陀は人天乗の法を教えています。修行を通じて来世も幸福な生活を送れますように…

これは輪廻の怖いところです。好きにしても、嫌いにしても逃げられないです。この輪廻に対する信仰や人生に対する苦しみとの思いは古インド社会に広げられていました。そしてこの「死んでも逃げられない苦しみ」は仏教が古インドに誕生日した要因ともなりました。

また、輪廻(即ち、前世、今世、来世という三世説)を信じない人は仏教愛好者(私？笑)になれるが、仏教徒になれません。

[45] mixiユーザー 12月02日 19:44

>>[44]

最後の文章はJoukan さんは三世にわたる輪廻など信じていない、という意味でしょうか。
そうするとその前の文章は、輪廻転生など信じてはいないけれども、仏教を勉強してきたところ、こういうことが教えられているというのはわかった、ということでしょうか。
あるいは、このようなことが仏教で言われているという所まで学習してきたけれども、やっぱり自分は三世にわたる輪廻などどうしてもいまいち信じきれない、
という意味でしょうか。

[46] mixiユーザー 12月02日 20:01

>>[45]

信仰というのは簡単にできるものではあるません。私は人が死んたら単なる消滅だと思います。三世は信じていません。

ですが、仏教徒に敬意を持っています。なぜなら、彼らは修行をし、他人に強要せず自らの信仰に穏やかに居られます。

これは簡単そうですが、一般な人は意外と難しいです。

[47] mixiユーザー 12月02日 20:24

>>[46]

なぜ一般の人々が難しいことが、仏教徒においてはやわらかに実行できるのか、という所をよく考えるなら、そこにも仏教の大事な要(かなめ)を見出すことができるかもしれませんね。

[48] mixiユーザー 12月02日 21:11

確かに仏教の経典には輪廻のことが記されている。しかし一方で、釈尊は形而上のことには言及されなかった（無記）と伝えられている。仏教の中でも主張が対立している訳です。

先般、「超越と実存」で小林秀雄賞を受賞した曹洞宗の南直哉さんは、（彼のいうところの）仏教は超越的原理とは相いれないと言う。つまり、仏教に輪廻思想は不要であると主張しています。私も彼の意見に賛成です。

[49] mixiユーザー 12月02日 21:30

>>[48]

仏教は人に思想を教える(哲学者みたいに)ではなく、人を救済しようとするです。救済とは輪廻の苦から涅槃寂静へ、即ち此岸から彼岸ヘ。

このため、思想上ぼ要と不要の問題ではありません。超越論的な話はカントの純粋理性批判の領域で議論すれば十分です。仏教に押し付けるべきではありません。

[50] mixiユーザー 12月02日 21:34

>>[48]

もう少し分かりやすく言うと、仏教は理性の問題ではなく、信仰の問題です。

[51] mixiユーザー 12月02日 21:47

>>[49]
まあ、人それぞれだと思います。確かに宗教は哲学ではありませんから、好みというものが反映されてもよいかと思います。
南さんが仏教に最初に求めたのは、人々を救おうと思ったからではなく、「知りたい」からだということです。それで哲学的なアプローチにはなっていると思います。それで、「輪廻思想は必要ではない」という言い方をするわけです。彼も仏弟子ですので「輪廻思想が間違っている」とは決して言いません。

私自身は仏教の哲学的側面しか見ておりませんから、「輪廻思想は無記ということとは矛盾している」くらいのことは言います。

[52] mixiユーザー 12月02日 22:08

>>[51]

少し解明しますね。仏教は輪廻思想を宣伝している訳ではありません。

1. 輪廻を信じている人達はいる
2. その人達は人生の苦しみに耐えられない

1と2の結果は死んでも苦しみから逃げられないという極端な苦痛に陥ります。

仏教はこの人達向けに輪廻から脱出する方法を教えて、彼らを救済しようとします。

仏教は輪廻の存在を宣伝しているより、それを信じている縁のある人に向けです。

輪廻が不要と言い始めるとそもそも話の前提が崩れます。恐らく話が合わなくなります。例えば仏教徒に何で輪廻が存在するの?と聞いても、単に存在すると信じているからとしか回答がないでしょう。無理に説明しても、仏教の教えをベースとしか論理展開をしません。我々非仏教徒でも同じでしょう。

[53] mixiユーザー 12月03日 06:46

>>[52]
私は仏教徒に輪廻を信じている人がそれほど多いとは思いません。

＞仏教は輪廻思想を宣伝している訳ではありません。
輪廻を信じている人がいたとしたら、それは仏教を通じて教えられたのではありませんか？　輪廻を信じて苦しんでいる人がいるのなら、仏教は「そんなものありえません」と言ってあげればいいだけのことではないですか。

[54] mixiユーザー 12月03日 06:50

>>[53]

いいえ。
それは本物の仏教徒と言えません。

[55] mixiユーザー 12月03日 08:29

>>[53]

誤解を避けるため、もう少し補足すると、輪廻を信じるのは仏教徒になる第一の難関です。それは仏教の門に入る条件です。仏学の経典はそれを前提にしている。何故輪廻があるのか説明しません。説明する必要がないから。

それをスキップして、直接仏学の経典を解釈する人たちは仏教愛好家だったり、哲学者だったりかもしれないが、決して仏教徒ではありません。なぜなら、仏教によって救われるものがありません。

[56] mixiユーザー 12月03日 10:30

龍樹（ナーガールジュナ）著『中論』
第16章　繋縛と解脱の考察

１　もしもさまざまな作られたものが輪廻するというのなら、それらは常住・永遠のものだということになってしまうから結局は輪廻などしないことになろう。
また、さまざまな作られたものは無常である（諸行無常）と言うなら、無常なら輪廻などするはずがない。
こうしたことはさまざまな作られたものの一つに数えられる衆生（生き物）についてももちろん同様に言うことができる。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

龍樹はごく当たり前のように仏教教団内で唱えられる教えを何の主体的考察もなく受け入れている人々の態度に冷水を浴びせる。
「これがブッダの教えだ」なんて言われたことをそのまま何の検討もなしに口真似することに本当に心の成長はあるのか。
龍樹は、ブッダの教えだと当たり前に口をはさむことなく受け入れられてきた諸命題に、まずは徹底的な検討を加える。

[57] mixiユーザー 12月03日 11:05

16-2　もしもプトガラと言われるような個人存在こそが輪廻するのだと言うなら、五蘊とか十二処とか十八界などと分類されるこの世界の構成要素のいったいどこに五道をわたる個人存在なるものが見出されようか。見出すことのできない何者が輪廻すると言うのか。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

この16-2は、仏教のさまざまな学派の中でもプトガラなる個人存在を認めていた学派の影響力に考慮して、まさにそんな個人存在（プトガラ）なるものが世界を分析して、いったいどこに見出せるのかと反論したものでしょう。このような反論の仕方は今でも仏教の主流派の反論の仕方ですね。
個人存在を当たり前の存在者と見る見方は現代人には最も当たり前の考え方だから、現代人からすると仏教のこのような反論の仕方はとても奇異なものに映りますね。
しかしこれこそ仏教の最も特徴的な考え方のひとつでもありますね。龍樹はこの点では極めて正統的な考え方にのっとっている。

[58] mixiユーザー 12月03日 15:36

16-3　執着する身心を捨てて、また次の執着する身心へと輪廻転生してゆく当の者は、人間だ神だ畜生だ地獄の住人だ餓鬼だといった身体をそれ自体において持っていない者だということにならないだろうか。
だとしたら、身体を持っていない者あるいは執着する身心をそれ自体としては持っていないといういかなる者が輪廻するというのか。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

仏教の正統的な教説をよくよく吟味してみると何ともおかしな所に行き着いてしまうということを龍樹は何の権威におもねることなく、ただただ正直な批判精神、理性的考察に従って追求してゆく。
こういう精神活動を看板や権威におもねって封じ込めたままなら、教説は形骸化し、魂はやがて緩慢な死を迎えることになる。
仏教の再興のためには教団内部から徹底的な教説の見直し、理性による見直しを決行するしかない。

[59] mixiユーザー 12月03日 17:21

16-4　さまざまな作られたものが涅槃に入るなどということは決してない。
したがって、さまざまな作られたものの一つである人間もまた、涅槃に入るということなど起こるわけがない。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

われわれはよく当たり前のように「涅槃に到ろう、涅槃に入ろう」などという言説を用い、またそういうことを考えてもいるが、この定型句自体を龍樹は検討にかける。
当たり前のように、わかったつもりで口にし、わかったつもりで頭で構想していることが、果たして本当にそうなのだろうかと。
そこに言葉自体の間違い、文章自体の間違い、寄りかかっている考え自体の間違いはないのだろうかと。

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