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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの『21世紀の戦争と平和』。意外な所で書評。

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【孫崎享のつぶやき】

『21世紀の戦争と平和』。意外な所で書評。カトリック社会問題研究所『福音と社会287』「主婦にも理解しやすい“暴走日本”止め方のヒント“「テロとの戦いがテロを誘発」「集団的自衛権こそが平和を壊す」「日本の軍事力は(ミサイル攻撃等に)実は無力」

2016-09-12 07:232



 国際法を無視した中国の西方海域侵奪、ミサイルと核実験を重ねる北朝鮮の瀬戸際政策と隣邦の動きにキナ臭さを増すなか、安倍政権の強気な対応がめだつ。それでいいか、と自問する国民世論のなかにも、戦後70年間の営為を忘れて、幕末改憲派の主張を受け入れそうな流れが露わになっている。そんな国民の気を引き戻し、世界情勢の冷静な分析と深層考察がいかに重要かに気付かせてくれるのが本書である。



 国際情報戦の真っただ中に長年身を置き、一触即発の修羅場を体験してきた筆者が、本書中に披露する秘話やデータはその一つ一つが貴重だが、それらを基にして得られた結論が安倍政権の目指す方向とは真逆であることは。読者にとって意外そのものだ。

 著者によれば、「テロとの戦いがテロを誘発」し、「集団的自衛権こそが平和を壊す」のであり、「日本の軍事力が実は無力」なのだという。では日本国民はどの道を選択すべきなのか。

 「ウエストファリア条約の理念」と「東アジア共同体」に立ち返り、その実践によって平和国家日本への信頼をつなぎとめよう、という一点に尽きる。アウグスチヌスの正戦論が俎上に上り、歴史上繰り返されてきた宗教戦争が断罪されるくだりは私たちにとって耳が痛いが、その反省なくして、真の平和を求め得ないこともまた事実だろう。


 著者は本書を、若い世代向けに書いたという。その意図の表れか、筆致はどこまでも平易で、“権力弾劾本”にありg知名、感情的なフレーズがまったくない。加えて、冗長な思い入れや一方的主張の押し付けがないので、読者は抵抗なく読み進めることが出来る。



 政治のまっさらな若者だけでなく、家事・育児とご近所づきあいに忙しい主婦でも章を分けて読めば10日間で読破できるだろう。実際、家事にかまけて社会運動や世の中の動向に疎くなっていた中年女の私でさえ、たくさんの示唆を得ることができ、感謝している。

コメント(1)

まったく、よく書けている「読後感」「書評」ですね。同感です。

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