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石原莞爾平和思想研究会コミュの敵は日本人だと言う石原莞爾

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敵は中国人ではない。むしろ日本人である。自己の野心と功名とに駆りたてられて武器を取って立った東条と梅津こそ、日本の敵である。平和をかき乱した点からみると、世界の敵でもある。彼らを捉えて統殺すべきである。

奴らは石油が欲しいので南方を取ろうとしている。これは実に怪しからんことだ。石油が欲しかったら、科学者や発明家に依頼して、あらゆる研究を講じてもらって、石油に代わるものを国内で生産する方法を取るべきだ。

なにがない、かにがない、だから他国の領土に手を付ける。これでは泥棒ではないか。石油がなくて戦争ができないなら支那事変は即時辞めるがよろしい。今までの奴らのやることはすべてこれだ。北支に手を付けたやつらは、北支は豊庫だと思っていたらしい。

北支なんど、月経の干からびたおばあさんと同様だ。何があるものか。それで今度は南支だ、それどこだ、とやたらに手を付ける。そして、国民に向かっては、今次事変は聖戦だといっている。これを多民族は何と思うか。聖戦とは泥棒なりとしか思えまい。

泥棒が聖戦であってたまるか。天子様は泥棒ではない。泥棒を聖戦などというなら、日本は世界に先んじて亡びるがよろしい。また、しきりに「皇道宣布」と声を大にして叫んでいる。今までの行為を反省するがよろしい。

これでは皇道とは侵略主義と誤解されるのではないか。皇道宣布の宣伝は「皇道の実践」に先行すべきではない。支那事変が始まって以来の日本がやっていることは大家の亡びる時とそっくりである。

大家の亡びる時は、あれに手を出し、これに手を付け、またそれに失敗すればまたあれに手を付けるといったように、自身も信念もなく、やたらに手を付けてついに倒れてしまう。奴らは今度南方に手を付けようとしている。

第一、日本海軍は日本本土防衛の作戦計画はあるか、南方、北方防衛の作戦計画はない。それを南方だ、北方だ、支那海だといって諸方面の防衛に当たれば、本土はがら空きだ。私の言うことを聞かぬと、日本は船がなくなるぞ、そして日本の都市は黒焦げになるぞ、それでよいのか、必ず負けるぞ、それでよいのか。と石原莞爾が語る。

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