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赤っ恥光画倶楽部コミュの被写界深度って、何?

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 カメラでの撮影において、大きな軸になるであろうと思われる要素として、

 被写体の配置構図

 望遠、広角での遠近法、パースペクティヴ(Perspective)

 被写界深度


 この3つが大きな柱になろうかと思います。


 構図については先に述べましたので、今回は被写界深度についてお話しましょう。


 被写界深度とは、撮影する際にフォーカスが合う(ように見える)範囲、奥行の事を言います。

 カメラのフォーカスは、それが合っている範囲、奥行というのは厳密にいえば紙1枚分の厚さ程度なのですが、そこから外れたからといって急激にピンボケしてしまう訳ではありません。

 フォーカスが合っている面から手前、もしくは奥に外れて行く毎に徐々にフォーカスが合わなくなっていきます。


 その被写界深度の深さをある程度意図的に操作できる・・・となれば、撮影の範囲や概念が広がるのではないでしょうか。

 その手法を以下に。


 
 被写界深度の深さを決める要素として、「絞り」が一番に挙げられます。

 絞りとは、前に書いておいたと思いますが、カメラのフィルム(デジカメならCCD、CMOSセンサー)に届く光の量を調節するゲート。

 このゲートの開度を変更してやれば被写界深度の深さが変わるのです。


 参考までにやっつけ仕事で撮影してきた画像を掲載。
 なんでもない松の写真です。

  1枚目 絞り値F2.8 シャッター速度1/125 ISO50

  2枚目 絞り値F8.0 シャッター速度1/20 ISO50

 撮影モードはいずれもAモード(絞り優先AE)です。
(当方のデジカメでの絞り設定範囲はF2.8〜8.0。 一眼レフデジカメやフィルム一眼レフでは絞りはF22まであると思いますがこれは感光素子の物理的な大きさに起因するものだと思うのですが詳しい解説は別の機会にて。)

 真ん中の松ではなく、その背景に注目下さい。

 2枚目の画像の方が、1枚目に比べて全体的、背景にフォーカスが合っているのがお解りいただけるでしょうか?

 結論を言えば、絞りを開けば(F値を小さく)被写界深度が狭められ、被写体の前後にある物体にフォーカスが合わなくなりボケます。
(被写界深度が浅くなる)

 逆に、絞り値を大きくし、絞りを閉じて撮影すれば被写体の前後にもフォーカスが合いやすくなります。
(被写界深度が深くなる)


 これらには使い分けが考えられ、例えば花、人物をターゲットにしたポートレート撮影を行う場合、他の余分な背景をボケさせて被写体を浮き立たせようと思う場合、絞りを開放し被写界深度を浅くするという手法がよく用いられます。

 逆に、記念撮影、集合写真などで被写体と背景どちらにもフォーカスを合わせたい場合には絞りを閉じて、被写界深度を深く取るという手法を用います。



 ここで注意したい事をいくつか。

 逆の絞りを閉じて被写界深度を広く取ろうとした時、絞りを閉じるという事は、光の量が少なくなるという事なのでシャッタースピードが遅くなります。

 これにより手ブレが発生しやすくなります。

 環境光が豊富であればいいのですが、そうでない室内撮影等の場合は要注意。
 
 三脚を用意し、必要であればISO感度を上げて撮影しましょう。
(フィルムカメラなら、感度の高いフィルムを用いる。)

 
 逆に絞りを開けて撮影する場合、開けすぎによるフォーカスアウトに注意。

 花を斜め横から撮影するような場合、花の中央だけにフォーカスが合って、手前と奥の花びらにフォーカスが合っていないという場合は絞りの開けすぎです。




 いずれにしても、デジタルカメラなら絞り設定を変えた数枚を撮影するなどの方法を用い、その中から選抜していくのが一番良いでしょうが、フィルムカメラだと現像代の事もあってそんなにバシバシという訳にはいかないでしょう。

 フィルム一眼レフをお使いの方は、撮影ごとの絞り、シャッター速度の記録をとっておく事をお薦めします。




 ちなみに、被写界深度の深さの変化はカメラに入ってくる光量に左右されるため、絞りの開度に起因すると考え、シャッター速度に起因すると思うのは間違いですので気を付けましょう。

 それを踏まえ、プロ連中は常用モードとしてAモード(絞り優先AE)を使用しています。




 この被写界深度の深さは絞りだけではなく、望遠、広角レンズでも違いが発生します。


 結論を言ってしまえば望遠レンズだと被写界深度は浅くなります。

 逆に、広角レンズだと被写界深度は深くなります。
 

 たまに公園や植物園などで、「なんでそんなに近いものを撮影するのにそんなキャノン砲みたいなレンズ使ってるんだ?このオッサン(激笑)」なんて言う場面と遭遇したことがある人もいるかもしれません。

 しかしこれにはしっかり理由があって、望遠レンズを使って被写界深度を狭めるという手法を用いているのです。

 ハードで被写界深度を狭め、絞り設定は補助、微調整として使えるのでポートレート撮影の際には望遠レンズがよく用いられます。

 ・・・あとは見栄でしょうな(笑)


 望遠、広角に関してはパースペクティヴの問題もあるので、一概に望遠ばかりが良いとも言えないのですが、手法として念頭に置いておくのは良いと思います。



 では今回のまとめ。


 被写界深度は絞り設定とレンズのミリ数で左右される。


 絞りを開ければ(F値を小さく)被写界深度は浅くなる。

 絞りを閉じれば(F値を大きく)被写界深度は深くなる。

 望遠レンズを使えば被写界深度は浅くなる。

 広角レンズを使えば被写界深度は深くなる。




 最後に注意。

 最近のコンパクトデジカメは、絞り優先AE、シャッター速度優先AEの設定ができない、Pモードやオートモードだけの物が多く生産されているようです。
(補助機能としてシーン撮影モードが搭載されている)

 あたしゃそんなもん知らん!シャッター押したら写る!それだけでええがな!・・・っていう人ならば別に止めはしませんが、そうではなく絞り、シャッター速度設定に自由度が欲しいと思う方はカメラを購入する際には注意してくださいね。

 一眼レフデジカメ、ミラーレス一眼は今のところ絞り、シャッター優先AEが無い!なんていう機種は聞いた事が無いですが。


 構図、被写界深度、この二つのお話を終えまして、次は広角、望遠におけるパースペクティヴの概念を話そうか、それともシャッター速度の変更による動体撮影の考え方を話そうか、色々考えてますがまた次回。

 今日はここまで。

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