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転職支援 英会話教室コミュの26.A−20 真心を伝える 相手の話に耳を傾けることから始めよう

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 先週の地震・津波で多くの方が犠牲になりました。また、被災され、不便な生活を強いられています。テレビの映像を見ているだけで心が痛みます。悲しみに沈むネイティブの友人にどう声をかければいいのでしょいうか。今日は真心の伝え方をお話しします。

英米人の悲しみの表わし方は日本人と違う

 喜怒哀楽の表わし方は人種や民族によって違います。日本人と英米人の差が最も大きいのは喜びのようなプラスの感情ではなく、悲しみのようなマイナスの感情の表わし方ではないかと思います。
 例えば、「つらい」を表すには
Difficult
Hard
 を用います。部下の首を切る際に、あるアメリカ人はDifficultを連発していました。彼の表情から、  「大事な部下を辞めさせなくてはならないのはつらい。部下が哀れだ」と言いたいのが分かりました。

 ただし、Difficultには「困難だ」という意味もあり、「法律上、解雇は困難だ」と言っているようにも聞こえてしまいます。この単語の持つニュアンスのせいか、つらい気持ちが「つらい」という日本語ほどストレートには伝わってこないのです。

 また、英米人は人前で嗚咽する、ということはまずありません。声を詰まらせるとか、涙をにじませるということはありますが、それもごく短時間であって、「泣き声をたてる」とった派手な泣き方はしません。涙を見せることは品位に欠ける行為だ、という意識が英米人の底流に働いているのだと思います。

 ある有名な米国人テレビキャスターが、2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が起きたとき、遺族の様子を見て、涙で声を詰まらせました。彼は数年後の番組で当時を回顧し、「冷静であるべき、報道機関の人間が涙を見せて申し訳なかった。今後は二度としない」と語っていました。日本人のキャスターがそのような発言をすれば、「情を解さない人だ」と言われるかもしれません。

 だからといって、英米人と日本人との間で、不幸に遭遇した際の悲しみの度合いに違いがあるわけではありません。

自分の気持ちを言葉にするのは難しい

 「実は母が亡くなったんだ」
 夏休みの様子を尋ねた際に、カナダ人のポールはこう切り出しました。ぼくが驚いたのは彼が笑みを浮かべながら言ったことでした。そこまで取り繕わなくてもいいのではないか、とぼくは思いました。

 ぼくはとっさに真面目な顔をして、
I am sorry.  (ご愁傷様です。)
 と言いました。これは決まり文句です。
 皆さんがこうした場面に遭遇した際に、どういう表現を使うかは重要ではありません。お悔やみの気持ちは表情に表われますし、相手もそれを察します。

 ただし、メールで訃報や相手の苦境を知った場合は簡単ではありません。弔意や激励の気持ちを言葉で示さなくてはならないからです。弔意の場合なら、日本にはほぼ定型の弔電があるので、それを送ればいいかもしれません。しかし、こうした習慣のない欧米では自分の言葉で書かなくてはなりません。英文レター集には弔文や激励の例文が出ていますが、これを写すだけでは気持ちは伝わりません。

 ぼくは途方に暮れた経験があります。オーストラリア人のピーターから「ホスピスに入った」というメールをもらった時です。癌を患い、余命がいくばくもないとのことでした。長年の交友を感謝する、という内容でした。彼の文面は毅然としていました。

 今さら、「頑張れよ。まだ望みを捨ててはだめだ」みたいなことを言っても絵空事です。かといって何も言わなければ何も伝わりません。彼の最期に臨んで、ぼくが言うべきことは何か? ぼくは彼のメールを前にして数時間考え込みました。何を伝えるべきなのだろう。

 ぼくが達した答えは「彼のことが好きだという気持ちだ」でした。ファンドマネージャとして優秀だったピーター。ぼくがアラブ首長国に赴任して初めてできた友人で、レストランやショッピングセンターを案内してくれ、アパート探しも手伝ってくれました。そういう友人を得たぼくはどんなに幸せだったことか。ピーターのことは一生忘れない。君と接した多くの人が同じ思いでいるよ。と書き送ったのです。

 返事はありませんでした。書く力が残っていなかったのでしょう。ピーターを見舞った友人によれば、「ノリ(ぼくのこと)からメールがきた」と言って喜んでいたそうです。

相手を認めた時に友達ができる

 苦境にある友人を直接助けることができる場合もありますが、そうではない場合も少なくありません。その場合、自分の気持ちを示すことくらいしかできないのではないでしょうか。自分の気持ちとは何か。それは真心です。

 人が友人付き合いをするのは「気が合うから」が理由でしょう。「気が合う」とはどういうことかを問うてみると、お互いが相手の良いところをどこか認め、相手のことを好きになっています。それを表わすことが「真心を伝える」ということです。

2011年3月18日(金)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110315/218999/

 真心を伝えることの重要性に気づいたのは、生まれて初めて外国人の友達を持つことができた時でした。トムはぼくの英会話スクールの先生。その日はたまたまレッスン生がぼく1人でした。トムは日本で事業を始めようと思い、取りあえず、英語の教師からスタートしていました。

 いつものように、
How are you? Any news?
 とぼくは言いました。何かニュースがある?という意味です。

 トムは「最近引っ越したんだ」といいました。彼は来日してまだ半年。「あの汚い狭いアパートから出られてほっとしてる」と言ったのです。

 ぼくがそこで言ったのは
You are great.
 でした。ぼくは自分が思いついたことをとっさに口にしたのでした。彼は「なぜ?」という顔をしていました。引っ越ししたことがどうして「すごい」ことなんだろうか。トムはぼくの次の言葉を待っています。

 「だってさ、この半年間、君はその狭い汚いアパートの事を一度も愚痴ったことはなかったよ。それってすごいよ」
 トムはなるほどという顔に変わりました。
 「成功するってそういうことだよね。つらいときにつらいって思っていたら、へこんじゃうよ。そこがトムの良いところだよ」と言ったのです。
この発言が元でぼくらは友人になれました。トムはこの数年後にパートナーを見つけて事業を始めました。ぼくらの交友は今も続いています。

心が通じる鉄則:「好きになったらこっちのもの」

 ぼくは長い間投資家として上場企業の社長と会って話を伺ってきました。その数が10人を超えたあたりから、ある法則があることに気づきました。

 ぼくが「この人はすごい経営者だ」と思った場合は、必ず場が盛り上がるということです。裸一貫から上場を果たされた創業者には特にオーラがあります。リーダーシップ、先見性、馬力などが会った瞬間から感じられます。「今日はこの方に会えてよかった」と思うと、うれしくて笑顔が出て来ます。話が終わって席を立つ頃には、社長は「今日はとても楽しかった。こういう楽しい会話はなかなかありませんよ」と言います。ぼくの純粋に、「この人、すごい。好きだ」という気持ちが伝わったのでしょう。

 米国に住んでいたころ、近所のスーパーにレジ打ちの速いおばさんがいました。
 「速いなあ。そんなに速いの見たことないよ」
 とぼくが感心して言いました。
 「何でも速いのよ。せっかちで早口すぎるって言われるから」
 と照れている様子でしたが、ぼくが「でもこの速さは本当にすごいよ」と言うとうれしそうでした。ぼくはその日が初めてだったのですが、おばさんはその後ぼくを忘れませんでした。

 こちらが好意を持てば、その気持ちは相手に伝わります。社会的に地位の高い人でも市井の人でも、日本人でも外国人でも事情は全く同じです。温かい人間関係を短時間に築くことができます。ぼくはこのことを「好きになったら、こっちのものだ」と表現しています。ただし、心にもないことを言ってはいけません。本当に心からそう思った時に相手も心を開きます。

誰でもできる方法は「聞き手に回る」

 「それって簡単じゃないよ」
 とぼくの友人は言いました。ぼくの言っていることが正しいのは分かる。でも、簡単には真似ができない、というのです。友人は同じ学生寮に住んでいましたから、同じスーパーに通っていました。おばさんのレジを見ていました。確かに速いような気はしたけれど、全く気にかけなかったと言っていました。

 仮に目に留まっていたとしても、「速いなあ」という言葉にまではならなかっただろうというのです。事実、ぼくが初日から「常連」だったのに対して、彼は半年経ってもまだ常連扱いにはなっていませんでした。

 友人にそのように言われて、ぼくは「そう言われてみれば、ぼくも昔だったらできなかった」と気づきました。それができるようになったのは米国人が書いた1冊の本がきっかけでした。

 それは『人を動かす』(創元社 デール カーネギー著、 山口 博訳)です。この本は友人を作ったり人に影響力を行使したりするのに有益なルールを示した不朽のベストセラーです。同書の骨子を一言で要約すると、「人間関係で最も大事なことは人の話に耳を傾けることだ」となります。

 ぼくがこの本の趣旨に心から賛同することになったのは米国での暮らしと関係があります。物騒な米国ではネイティブの友達がどうしても欲しかったからです。また、銅メダル英語だった自分は、あれこれ言おうにも英語力がないので、聞き手に回らざるを得ませんでした。実はその結果、友人を作ることができたのだと思います。つまり、銅メダルが幸いしたわけです。

 「外国人と付き合うと日本のことを聞かれるから、話せるようにしておいた方がいい」という方がいます。でも、ぼくは茶道とか歌舞伎、相撲について聞かれた経験はありません。インターネットを調べれば出てくるような事柄で付き合いが深まることはないでしょう。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110315/218999/?P=2

人の話は真剣に聞くのがポイント

 米国で働くことになって、最初にできた友人は秘書のスーザンでした。ぼくが今も大事にしている本にマサチューセッツの四季を写した写真集があります。これはぼくが米国を離れる時、彼女が別れ際にくれたものです。彼女は「あなたは特別だから」と言いました。

 この話をアメリカ人にすると皆が驚きます。秘書が上司に贈り物をするとは考えられないからです。アメリカでは社長秘書でも社長をファーストネームで呼びます。だから平等な社会なのかというと、全く違います。

 上司と秘書が食事にいくことは、クリスマスとか誕生日以外では考えられません。日本では昼食に出遅れた上司がアシスタントに「一緒に行こうか」と誘うことがあります。米国ではそんな時、秘書が「昼食を買ってきましょうか」と言うことはあっても、一緒に行くことはどちらも想定していません。

 スーザンの趣味は、夫と一緒にロッククライミング(岩登り)に出かけることでした。彼女は会社の他の誰にも趣味の話はしていませんでした。「そんなこと、誰も興味を持ってくれないわ」と言っていました。でも、ぼくは山登りではなく、岩登りというものをそれまで知らなかったので、興味津々でした。ビルで言えば10階とか20階の高さの岩を登るのです。暗い時間帯は登れないので、夜明けとともに登り始め、日没までに戻って来られるようにしなくてはいけません。

 元来、運動神経の鈍いぼくはスポーツ全般が苦手ですが、話は面白かったのです。スーザンは、ぼくが岩登りそのものに興味があるのだと受け取り、「そんなに興味があるんだったら、一緒に行こうよ」と何度も誘ってきました。

 「そもそも、プロ級の人と一緒に行けるわけがないじゃないか」とぼくが言うと、「平気、平気」と言うのです。同じ場所に行っても上級者はまん中の険しい所を登り、初心者は脇の簡単なところを登るから一緒にできる、というのです。

 信頼関係が深まれば仕事がはかどります。ぼくらのチームワークの良さは上司の目にも留まるほどになりました。

 聞く時は生半可な気持ちでなく、真剣に聞いてください。それだけで、相手はお互いが同じ趣味の持ち主だと思うようになります。ぼくの場合、犬好きの人からは犬派だと思われ、猫好きの人からは猫派だと思われます。あるパーティーで知り合ったアメリカ人はサイクリングが趣味でした。「たくさんあるから、(自転車を)1台あげるよ」という彼の申し出を断るのに苦労した思い出があります。

 ここまで会話が弾んだら、その過程でお互いに好意を持つまでになっています。レジのおばさんの時のように、わざわざ「すごい」と言わなくても、真心が通じているのです。

日本人の謙虚さは友達作りに向いている

 日本人はネイティブの友達が作りやすいのではないか、とぼくは思っています。それは日本人の気持ちの底辺に流れる謙譲の心と関係があります。日本人はへりくだります。

 例えば、日本人はよく
I can not speak English.
 と言います。これは「自分には英語を話そうにも話すだけの能力がない」という意味に聞こえます。日本人ノーベル受賞者が授賞式のスピーチでこう切り出したとき、会場から笑い声が起きました。この背景にはそうした事情があります。

 これに対して欧米では、自分を実物大より大きく見せようとする文化があります。ぼくは「日本の株式についての本を書きたいから手伝ってほしい」とあるアメリカ人から言われたことがありました。何回かやりとりをしていくうちに分かったのは、その人は日本市場についての知識がほぼゼロだということでした。それでも本を書こうとしているのです。実はこれは珍しいことではありません。

 人と付き合いが深まれば、当初は卑下しようが、風呂敷を広げようが、だんだんと等身大の自分を出さざるを得なくなってきます。「俺が、俺が」と主張することのない日本人の姿勢に、英米人は「謙虚だ。決して自分を飾り立てることがない」と美徳を見出しているようです。誰だって虚飾のない人の方が信頼を寄せやすいはずです。

 こちらが相手を認めれば相手は心を開きます。でも、それは簡単にはできないと感じる方はまず相手の話に耳を傾けてください。その際、自分を大きく見せる必要はありません。言葉もたいして重要ではありません。ぼくはこうして外国人の友人を得てきました。同時に日本人の友人もできやすくなってきたと思います。

*  *  *

今日のポイント
・ 相手を認め、相手のことが好きだという気持ちを伝えれば、相手は心を開く。まずは相手の話に耳を傾けよう。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110315/218999/?P=3

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