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KAWASAI Z キチガイ 達の集いコミュのエンジンチューニングの考察

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一般的なチューニングは、マフラー交換とキャブセッティングです、性能の良いマフラーを取り付けて、キャブレターをレース用のFCRやTMR等に交換し、適正なセッティングをするするだけで、混合気が燃焼室に入る量が増え、同じ排気量でも馬力がアップします、特に大排気量車なら相当速くなります。
現在はウオタニやDYNA等進化した点火システムも選ぶことが出来ます、エンジンとは適正な混合気と点火が有れば調子良く、たとえ旧車でも日常の足として充分に使用できるはずです。
しかしながら、それだけではメーカーが設定した性能+αでしかありません、もっと速く!奴らのバイクより速く!出来れば最新のバイクとも張り合いたい!
という熱い想いが有れば、エンジン本体のチューニングが有ります!
特にZ系や旧車はヨシムラやモリワキ!スーパーバイク等で先人たちの努力により、ある程度のエンジンチューニングが確立し、後のチューナーによるいろいろな試みで、リプレイスのチューニングパーツも豊富にあります、イイ時代ですね!


まず、結論から言うと、一番馬力アップに効くのは排気量アップです、言い方を変えれば自然吸気エンジンとしてはボアアップに勝るチューニングは無いとも言えます、カムシャフトを交換しようが、ビッグバルブに入れ替えようが、費用対効果から言っても絶対的に排気量アップにかないません。

その手法として、通常はワイセコ等のリプレイスの大径ピストンに入れ替えてのボアアップが多いのですが、たとえばZ2からZ1クランクと言うように、ストロークアップしたクランクに入れ替えることによりストロークを長くして排気量を上げる事も出来ます。

エンジンとは基本的に吸入・圧縮・爆発・排気を繰り返します、エンジンチューニングとはこの作業の効率を高めてやる事です。
たくさんの混合気をシリンダーに送る為に効率の良い大径のレーシングキャブレターを採用すれば、その性能を生かす為に口径に見合った吸気ポートと形状に加工します。
POPヨシムラはバルブガイドやバルブステムシャフトさえ吸入抵抗となる!として、バルブガイドの出しろは削り落し、バルブフェースの当り幅や位置にまで気遣い、1mm細いステムシャフトを用いてまで、吸入阻害の要因を排除しようと努力しました、そうしたチューンの積み重ねにより、レースに勝つためのモアパワーを追求した訳です!しかしながら、レースの耐久性と割り切り方を、一般公道走行車にそのまま当てはめられません、そのエンジンの持つ弱点を補剛する考え方や対策は生かしながらパーツの組み合わせを考え、イメージします。

面白いのはたとえ親子関係でもあるヨシムラとモリワキでさえチューナーの考え方が違う事です、POPは少しでも軽くするためにエンジンと言わず色々な部分に孔をあけて軽量化を図りましたが、モリワキ社長は孔が有ると熱がこもって逃げにくいからしないと言う・・・。
あるチューナーは、吸気ポートは粗めにする事でポートに付着した燃料の張り付きを減らすという人も居れば、ポート内部の壁面は流体力学的に壁面接触部以外であり、ポート壁面の混合気の動きは無いので速く流し込む方が良いと鏡面加工するチューナーさんも居ます、また別のチューナーは 一旦全鏡面ポートにしてから、燃料の貼り付きを嫌い、後でポートの内側だけ目粗しする人も居ます(私の事でつ揺れるハート)!

何を取るか、何を優先するのか、それぞれのチューナーによる経験工学と理論があり、チューナーと言われる人の数だけノウハウも有る訳ですから、チューニングにサービスマニュアルは無く、乗り手や使用環境も目的も様々なぶん、エンジンチューニングとはセオリーは有っても絶対的な決まりは無いという事です!

ハイカムシャフトは バルブの開度を大きくし、オーバーラップ(効率良く混合気をシリンダーに送る為に吸排気バルブが同時に開いているタイミング)も広げます、これにより混合気が燃焼室に入る量を増やしてパワーを上げる訳です。

また、カムノーズがヘッドとぶつからない様にシリンダーヘッドにハイカムを仮組みして、タペットホルダーやヘッドカバー内面の接触箇所をリューター等で整形する必要が有ります(ドロップインカムと言われるST-1クラスのカムでも接触するモノが有るので必ず確認をする事)。
タペットクリアランスもヘッドの仮組み時にしっかりとタペット遊間長の確認をする事、バルブシートとの馴染みも有り、大き目の方が安心ではありますがその遊間分だけ、カムタイミングが遅くなるので、私は0.1〜0.15(ヨシムラ規定値は0.2mm)で取ります。

※カムの仮組は必ずINとEXそれぞれに行う事!理由は簡単!両方のカムを同時に組んだ場合に片方のみを回すと反対側の開いて止まっているバルブ同士がぶつかり曲がってしまうからです! 昔私も曲げた事が有ります!偉そうに言っててもみんないろんな失敗してるのです(笑)。

また、バルブサージング起こさないためにバルブスプリングの強化はどの程度必要なのか?それを見極める必要が有ります。

昔は、とにかく強化でガチガチに組んでいましたが、アイドリングや低回転時はエンジンにとって固いバルブスプリングはかなりのストレスになります。
現在は、レースやドラッグに使うのでもない限り、強化バルブスプリングはエンジン設定や使用するカムシャフトに応じて選択します。

同じ仕様のチューニングエンジンでも性能差が出るのは、点火時期の設定やクランク・シリンダーの状態も有りますが、そのほとんどはシリンダーヘッドに有ります!
圧縮比やバルブタイミング、測ってみると解りますがガスケット厚にもかなり左右されます。

バルブの当り面に注目すれば、シートカットや摺り合わせも重要な項目です、バルブシートやバルブのあたり面に虫食いが有ったりするとその傷から圧縮が漏れてしまう事になります!
ヘッドによっては既にシートカットの追い込みしろの無いものや、やみくもにビッグバルブ化して、その分奥に追い込まれる事による圧縮比の低下も有ります。

エンジンチューニングにおいて重要なのは、シリンダーの密閉性を確保する!という事です!どれだけ良い部品を使っても圧縮漏れしていたのでは速いエンジンにならず、チューニングの意味が無いという事でつね!。

近年、良く見られるプラグホールからバルブシートにかけてのクラックは、シリンダーヘッドのアルミ母材自体の経年劣化によるひび割れが考えられます。

バルブシートと母材アルミは熱膨張率の違いから、繰り返す熱影響で割れが進行し、酷いものはバルブシートリングの周囲に隙間が出来て圧縮漏れやリング自体の脱落が有ります!

こうなると大金出していくら溶接で埋めようが、シートリングを打ち換えようが良いヘッドに戻りません、新品ヘッドが入手困難であるので仕方ありませんが、長く乗る為には、良いヘッドを確保しておくことが重要になってきます。





次にバルブタイミングの説明です。

※カムシャフトを組み込んでタイミング調整をします
(予めカムスプロケットの取り付け位置にある孔を長穴加工するか、社外品のカムスプロケットに加工する必要が有ります)

カムとカムスプロケットをセットしてクランクを手で回し、ピストンとヒットしない事、バルブクリアランスがしっかり確保されている事、カムがシリンダーヘッドに干渉しない事、純正指定位置にカムシャフトがしっかりと組まれている事を確認します。

※エンジンによっては画像の様にエンジンスライダーがヘッドカバーの内側に有る場合、カムチェーンが本来の位置に来ないので正確なバルブタイミングが取れませんので、カムチェーンが適正位置に来るように半割りのヘッドカバーが必要な場合が有ります!

全円分度器(タイミングホイール)をクランク軸に取り付けて、ダイヤルゲージを用いてピストンの圧縮上死点の中心を取ります、ここが基準点になるので正確に何度も確認してください。
TDC(Top Dead Center:圧縮上死点)0°に針金をセットします、ぼくの場合は先が尖って固い大きな安全ピンを伸ばして曲げて使っています。

カムシャフトの固定ボルトのうち固定は1本のみとし、任意のリフト位置(1mm)で吸気、排気バルブの開き始めと、閉じ終わりのクランク角度(ピストン位置)をカムの接触範囲外で、ダイヤルゲージ゙をタペット端に直角にセット、測定して記入していきます。(正回転のみ、逆転はNG!)
(カムがタペットを押し始めて1mm押したところの分度器のクランク角と、タペットが戻り始めて先の−1mmリフトに戻った時のクランク角)
このクランク角の足算を÷2してやればカムシャフトの作用角中心(L,C カムのロブセンター)が出ます!これをIN-EXそれぞれに行えば良い訳です。

固定のボルトを緩めてバルブタイミングの設定値に合わせてずらし、もう一度ボルトを固定しロブセンターを再計測。
カムシャフトのロブセンターを設定値にしたら固定ボルト全てを脱脂洗浄し、ネジロック材にて固定する。


因みに、今回組んだこのエンジンは104.5-105、参考としてZ1ノーマルのバルブタイミングは110-110となります。



※カムチェーンにも初期伸びがあるので、バルタイはカムチェーン交換等のO/H直後にいくらキッチリ合わせても、初期伸び分は狂います厚さの薄い社外ヘッドガスケット採用や、面研などを施していれば尚更で、面研0.1mmで1度ずれる!という事になります。

カムがバルブを押し始めて、閉じ終えるまでのタイミングですが、元日産ワークスチームメカニックの藤沢公男氏はNAの最適なバルブタイミングについて。
『95-95 95-100 100-100 100-105 105-105 105-110 110-110 110-115 115-115の合計9種類の組み合わせの中から選択すれば、90%以上の確率で最適なバルブタイミングを見つけることが出来る』とあります。


ノーマルエンジンも無関係では無く、カムチェーンが伸びれば伸びるほどこのタイミングが狂い、バルブの動きがクランクに対して遅れていきます。

排気側が遅れるほどエンジンは高回転指向になりますが、吸気側が排気側以上に遅れると、ただの非効率なダメエンジンになります。
厳密に言うと吸気の方が排気よりも更に遅れる事から、カムチェーンが伸びだすとだんだんダルなエンジンになる訳です。

一般的には排気側より給気側はバルタイ数値は大きくはしない(排気側に対して同じか、3〜8°進め松)。

・低回転域〜中回転域を多用する場合はオーバーラップを狭く設定する。
・高回転域を多用する場合(レースなど)はオーバーラップを広く設定する。
つまり、低回転域を優先すれば高回転域が犠牲となり、逆に高回転域を優先すれば低回転域が犠牲になる、といったバルブタイミングの特徴がありまつ電球
  

基本3度くらいまでなら測定誤差もありそれほど影響しないが、5度違うとエンジンの調子やキャブセッティング及びパワーに影響してきます。
途中角度も合わせれば無限に近い組み合わせになりますが、バルブとピストンのバルブリセスの余裕度等も考慮しながら、チューナーによるスキルやノウハウが問われる部分でもあります。

バルブタイミングは計測値が全てなので、使いやすく安定した機材が必要です!一見難しそうに見えても理解すれば理屈は簡単です!


勇気を持ってエンジンチューニングを楽しんでください〜〜〜!受けΨ(`∀´)Ψケケケ〜揺れるハート

コメント(25)

私、細かい事が解らないので適当にソコソコやってますが…
とにかく面白くて楽しい。

悩んだら、いろいろとご相談に乗って下さい。
昼休み中に読み終わりませんでしたww
お初にお目に掛かった時は関西弁のデッカイおっちゃんやな〜って思ってただけですけど、実はスーパーすんげーおっちゃんだったんすね!
>>[11] いつか一度タカハタガレージって名前のハコヘルにオジャマさせて下さい!長良川の鮎土産持参で見学料免除で(笑)
>>[13] 是非初老で更年期のGさんもお供に(笑)

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