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怖い話で眠れなくする!!コミュのいじめてたあいつ 四話目

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いじめてたあいつ    4話目



住所が違うとしたら一体あいつはどこに住んでる?

俺達は恐くなるばかりだ。

宮本君の宮本という名前まで疑わしい。

俺は立川とまた考えたがロクな考えが思いつかない。

何より昨日は寝てないし疲れているから眠かった。

帰りながら散々話し合った結果
会社にある履歴書を見てみようという事になった。

何か発見があるかもしれないし
それ以外に思いつかなかった。

帰ると立川はまた俺の家に泊まると言い出した。
俺は「いいぞ」と一言言うと立川は少し安心した顔を見せた。

帰りコンビニでカップラーメンとオニギリ、ビールを買って帰った。

俺達は食べるとすぐに寝てしまった。

朝になり風呂に入ってから仕事に向かった。

今日は宮本君は来てるだろうかと朝礼の時また探したが見当たらない。

タカピーの方を見ると俺の視線に気付いてタカピーは首を横に振った。
察しがいいなと少し関心。

一応メールでなんで今日も宮本君が来てないか聞いた。

返事には今日も体調不良とあった。

俺はまた昼休みに山本さんにお願いした。

山本さんは「履歴書は見せれない決まりだよ。ダメダメ!」と言って見せてくれなかった。

かなり粘ったがこれ以上は山本さんも本気で怒りそうだったので諦めて謝った。

その日の帰りの車で

立川「……もういいや」

俺「えっ?」

立川「もうキムチの事いいわ。」

俺「なんで?」

立川「もう気味悪りぃしさ。調べる度に恐くなるだろ…」

確かにそうだ。

俺「でもさ…またなんかあったらどうすんだよ…」

立川「わかってっけどさ……またなんかあってからでいいよ…
ここんとこずっと調べたりしてただろ?…もう疲れたわ…」

俺「…確かにずっと神経使ってたからな…一回休憩するか…」

立川「…おぅ…」

次の日は休みだったのでゆっくりしようと言っていつもよりビールを多めに飲んで俺の部屋で2人で寝た。

次の日立川は久々にスロットに行くと言って出かけた。

俺は「勝ったらなんか奢れよっ!」と寝起きの声で言った。

俺はとにかく寝まくりたい気分だったのでゆっくり寝る事にした。

寝たり起きたりを繰り返して最終的に起きたのは昼の3時ぐらいだった。

俺は溜まった洗濯物と洗い物をしてゴミをまとめて出した。

帰ってドアを閉めようとした時、大家さんに声をかけられた。

こないだの火事はやっぱり放火だった事を聞いた。

灯油入りのペットボトルを火炎瓶の要領で投られていたらしい。

犯人は不明らしいが他の場所での放火火事は今のところないとの事。

俺はまた考え込んだが今日一日ぐらいは忘れてゆっくりしたかったので大家さんにお礼を言って部屋でガキ使(ダウンタウンのガキの使いやあらへんで)のDVDを見た。

仕事場の先輩から以前に五本も借りていたのに見る暇がなかったから見ずに置きっぱなしだった。

今日見れるだけ見てやろうと思っていた。

久しぶりに大爆笑を何回もした。
ダウンタウンも山崎邦正も大好きだから。

気がつくと9時半を回っていた。
立川はまだ帰って来ない。

スロットに勝ってるのだろうと思い気に留めずにDVDを見ている間に寝てしまった。

ピピッラララヒヒララー

携帯の着信音で目が覚めた。

目をこすりながら携帯を見ると立川のおばちゃんだった。

電話に出ると

おばちゃん「もしもし…もしもし」

俺は異様な態度に気付いて「どうしたの?なにかあったの?」

おばちゃん「あの子がっ…あの子がっ…イヤー助けてあげてーー」と泣き叫んでる。

俺は「おばちゃん!どうしたの?立川になんかあったの?」

おばちゃん「イヤーっ…イヤーっ…」と泣くばかりで会話に成らない。

すると「もしもし」と女の子の声が聞こえた。

サキちゃんだ!

俺「サキちゃん?立川になんかあったのか?」

サキちゃん「…兄(にい)が…誰かに襲われた…」

俺は頭が真っ白になったがすぐに「立川今どこにいるの?」

サキちゃん「…○○病院の集中治療室…。」

俺「すぐ行くから待ってて」と言って家を飛び出してタクシーを拾って病院に向かった。

病院に着いて集中治療室の前に行くと家族しか中に入れないと言われた。

すぐにサキちゃんが来てくれて事情を看護師さんに話してくれてなんとか中に入れて貰った。

立川は見るも無惨な姿だった。

体中包帯だらけだ。

顔の部分から酸素マスクが見えるが立川の顔はほぼ見えないぐらい包帯やガーゼだらけだった。
痛々しい。

サキちゃんに「どうしたっ?何があった?」と怒鳴る様に聞いた。

サキちゃん「…なんかねパチンコ屋さんの駐車場で倒れてたみたい。」

サキちゃんは泣きながら話した。

閉店の準備をしていた店員が車の裏で倒れてる立川を見つけて救急車を呼んでくれたらしい。

しばらくすると警察が来た。

どうやら強盗目的ではないとの事だ。

立川の財布には手つかずだし車もそのままだし荒らされた形跡もないとの事だった。

ただ単に襲われたそうだ。

立川が行ってたパチンコ屋は昔からあって見た目は古いが中は最新台が並んでいてそこそこ出す所だった。

立川はスロットに行くと必ずそこに行く。

警察が言うにはそこのパチンコ屋の駐車場には防犯カメラが二階にしかなく三階と屋上になかったらしい。

立川は屋上の駐車場で倒れていた。

目撃者はいない。

近くには50cmほどの鉄のパイプの様な物が落ちてたそうだ。

その棒には立川の血がついていたらしい。

それが凶器だった。

警察は他の客とのトラブルが考えられるからパチンコ屋の全ての防犯カメラの映像を調べると言っていたが俺は

(キムチ……)

と直感で感じた。

次の日も休みの俺はずっと病院に残った。

立川は命の危険はないと判断され普通の病室に移されたが意識は戻らない…。

俺は立川の変わり果てた姿を見ながら頭を抱えた。

もうどうしていいかわからない。

犯人を殺してやりたいと思った。

泣き疲れたおばちゃんをサキちゃんが送って行った。

俺は立川の隣でずっと考えていた。

ふと布団をちゃんとかけてやろうと思いそっと一度足元まで引いた時にそれが見えた。

立川の腕に根性焼きの跡があった。
つけられて間もない新しい火傷の跡だ。

火傷の隣のガーゼを少しめくるとその下からも火傷の跡が見えた。


根性焼き……

キムチ…

それしか考えられなくなっていた。

俺にはワザとその火傷を残した様に見えた。

しばらくすると医者が入って来て家族の代理だと伝えると立川の怪我の内容を教えてくれて凄まじさが分かった。

両手両足骨折…

左手の指三本骨折…

右手の指二本骨折…

頭蓋骨にヒビ…

その他にも体の数カ所にヒビ…

俺は「火傷は?」と医者に尋ねた。

医者は

体の至る所に煙草の火傷があったと言った。

まぶたの上にもあったそうだ。

でも両手の腕に集中して数十箇所あると言っていた。

俺はキムチが自分がされた事を立川に仕返ししたんだと思った。

確かに立川はキムチに酷い事をした。
謝って許される事じゃないのは分かっているがあまりにも酷すぎる。

俺は1人覚悟を決めて警察に行ってこれまでの事をあらいざらい話した。

中学生の頃の話から今に至るまで全てだ。

警察はキムチを容疑者に加えて捜査すると言っていた。

あれはただの傷害じゃない殺人未遂だ。

次の日出社した俺は朝礼前に上司に立川の事情を説明すると会議室に通され話をされた。

警察から電話があって立川の事と宮本君の事を聞かれたので履歴書を出そうとしたら宮本君の履歴書が見当たらなかったらしい。

山本さんが俺に宮本君の住所を教えてくれた時に山本さんは履歴書を見ていたはずだったが山本さんはその後ちゃんとしまったのだが見つからないとの事。

そして宮本君に電話すると違う人物が電話に出たらしい。

後日警察が携帯番号の使用者を調べた所違う県の全く関係ない人だった事が分かった。

その日から宮本君は姿を現さなくなった。

まるで幽霊の様に消えてしまったのだ。

警察は犯人特定には証拠不十分として宮本君を容疑者から外した。

相変わらず役立たずな警察だ。


俺の頭の中は疑問だらけだった。

宮本君は一体何者だったのか?

やっぱりキムチだったのか?

もしかすると全て全く知らない奴の仕業で立川に全ての被害が重なったのか?

もしそうだとすると呪われてると思えるぐらいの最悪の災難続きだ。

班長の車に着いたキズを俺なりに解釈すると班長の車も黒のワゴンタイプだったのではじめはどっちが立川の車かわからず二台ともにキズをつけたんではないかと思っている。

真実は分からないが。

立川に犯人の顔を聞けば捜査も進むのだろうけど事件から半年たった今でも立川の意識は戻らない。

全てキムチの仕業だとしたら立川がキムチにしたイジメの代償はあまりに大きい物だ。

人の恨みには底がない時があるのを知った。
(犯人がキムチだとしたら)

俺はたまに立川の様子を見に行っているが変化はない。

根性焼きの跡があの頃のキムチを見てる様だった。

たまにおばちゃんと会うのだがかなりやつれていて見るのが辛い。

大事な息子が怪我させられて意識がいつもどるか分からないとなるとそりゃ辛いと思う。

友達の俺でさえこんなに辛いのだから親はもっともっと辛いだろう。

会社のはからいで立川は長期休暇扱いになった。意識が戻り怪我が治れば復帰できる様に。

俺は気分転換に車を買った。

新古車だけど黒い四駆車だ。

ダブルローンだけど廃車の車のローンはもうすぐ終わるし俺は何か変化というか自分の気持ちを紛らわせたかったから。

でも……




昨日車を見たら…





ドアの所に見覚えのあるキズがあった……




…………キムチ?



コメント(32)

終わり方がちょっとモヤッとしてるかな…
キムチとはっきり対決して欲しかったと思うけど、全体的に楽しかったですわーい(嬉しい顔)
面白かったですが、皆さんの疑問やリクエストに応えて頂けると大変嬉しいです(>_<)



例・キムチ目線で
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

僕は木村。
今は宮本という名で生きている。もちろん偽名。
全てはアイツ…立川に復讐するためなんだ。

会社で人目を盗んで車に傷を付けてやった。
最初は班長の車と見分けがつかなかったが、今思えば犯人像をカモフラージュするには調度良かっただろう。
……………

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
タカピーがキムチだと思い込んで読んでいましたあせあせ

宮本くんを使って部屋見に行かせたりしてたのだと思ってました〜
恨みを持った人間は幽霊より怖い!

でもキムチの復讐の気持ちも分からなくもない…あせあせ(飛び散る汗)

尻すぼみ感は否めませんが
面白い作品でしたぴかぴか(新しい)
ありがとうございましたぴかぴか(新しい)
キムチが犯人なら立川は自業自得じゃね?
正直終わり方は思っていた通りでしたがそこまでの過程、文章にどんどん引き込まれました。
早く次が読みたいと強く思いました。

サイコ的な話や人間の怖さを描いた映画などが一番好きです…自分もかってそんな中に居たんで…
面白かったです!

あまりこういうの読まないのですが。。。

これはついはまりました!

また 書いてくださいね!
自分もイジメられた経験があるけど、奴等に復讐してやるほどの犯罪は起こせない。

だから、正直、立川にたいして『ざまあみろ』というすっきりした感がありました。
いじめられたやつってキモいやつばっか(笑)
だからいじめられんだよ
いやあ楽しめました!ロメオさんまた投稿してください!
面白すぎスゴイ引き込まれました!!
すごく面白かったです!!

逆にAnother Storyテイストでキムチ=宮本目線でのお話があれば(#^.^#)

自分が昨今、拝見してきた作品中では久々に一気読み「させられた感」の残る名作品でした。

面白かったです♪

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