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映画レビューアーフォーラムコミュの【ネタバレ有り】『犬に名前をつける日』[日本公開:2015年10月31日]

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●Introduction
 『すべては海になる』などの山田あかね監督が、4年にわたる取材を経て撮りためたドキュメント映像にドラマを融合した作品。動物保護センターに送られたり、事故が起きた福島第一原子力発電所の20キロ圏内に取り残されたりと、過酷な境遇に置かれている犬たちと彼らを救おうと奔走する人々の姿を追い掛ける。『紙の月』などの小林聡美、『二流小説家 シリアリスト』などの上川隆也、プロデューサーや監督として活躍する『兼子 Kaneko』などの渋谷昶子が出演。犬たちが何かを訴えるように向けるまなざしが、観る者の胸を揺さぶる。

 愛犬のナツが病気で他界し、深い悲しみに沈んでいたテレビディレクターの久野かなみ(小林聡美)。先輩の映画監督に進言されて、彼女は犬の命を見つめた作品を撮ることに。東日本大震災によって未曽有の事故を起こした福島第一原子力発電所の20キロ圏内をさまよっていたところを保護された犬たちのシェルター、多くの犬が送られる動物保護センターの様子を目の当たりにして言葉を失う。さらに犬の保護に奔走する人々と出会って感銘を受けたかなみは、自分でもできることを始めてみようとある行動に出る。
[日本公開:2015年10月31日]

コメント(2)

 小林聡美主演ということで、『カモメ食堂』や『めがね』のようなゆるゆるな展開を期待して見に行ったのですが、ほとんど出演者が素のままのリアクションで、限りなくドキュメンタリーに近いドラマでした。

 何しろ主演の小林聡美は、実際に犬ネコ保護の現場へ行き、台本なしで取材者を演じているのです。出会うのは実在の人々や動物。カメラに映る小林の姿は、どこまで演技か、素のママのリアクションが判別できません。その姿は、役柄の犬の映画の製作者が取材しているという設定も忘れて、普通の愛犬家になってしまい、犬とじゃれ合っているとしか見えなかったのです。そして犬ネコ保護団体のメンバーから、説明を聞いている姿も真剣そのものでした。
 小林聡美は本当に犬が好きそうでした(^。^)

 いずれにせよ、この作品は、愛犬を病気で亡くしたことがきっかけで、犬の命をテーマにした映画を撮ろうと決意したテレビディレクターの久野かなみが、動物の保護活動の現場という現実の中へ踏み出し、体験を重ねていく物語です。
 主人公が、真っ先に選んだ取材先は、千葉県の動物保護センター。そこは愛犬家ある彼女が一番足を踏み入れたくない場所でした。

 そこで殺処分となる無数の保護犬となった犬やネコの飼い主が見つからない悲劇。さらには、命がビジネスの道具にされる悪徳ブリーダビジネスの仕組み。そして東日本大震災後に生まれた数々の問題。ともすれば、ひるんでしまいそうな厳しい現実も次々映し出されていきます。

 それでも主人公のかすみというよりもはや演技を忘れたかのような小林聡美は、犬たちや、信念を持って保護活動を行う人々と出会いながら、きちんと見て感じ、自分に何ができるか考えます。彼女は何を見つけるのか。追いかけるうち、多くの人がきっと何かを気づくことでしょう。観客である自分も小林聡美と共に考えていることに。かけがえのない友だちと一緒にいる時のように。
 そして、一匹でも多くのワンちゃんが、名前を付けられる日がやってくることを祈らずにいられませんでした。
 人の命も犬やネコの命も等しく尊いものでしょう。であるなら、NPO法人だけでなく各宗教団体も社会貢献活動の一つとして、犬ネコの殺処分ゼロに向けた保護と里親捜し活動に取り組んでもらえたらいいなと思いました。

 一番感動したのは、福島の避難暮らしでペットを飼うことが禁じられて、なくなく犬猫みなしご救援隊に預けた飼い主と、愛するペットが再会するシーンです。
 犬猫みなしご救援隊は保護犬の一時預かりだけでなく、こうした被災ペットの代理飼育も引き受けて月一回の訪問巡回活動を行っていたのでした。
 飼い主と別れた淋しさから狂犬となっていたワンちゃんも、ペットを失って孤独に耐えてきた飼い主も、涙ぐみながら再会を喜ぶシーンに感動しました。

 他にも、日本で唯一ペットが飼える老人ホーム(通常老人ホームではペットは飼えない決まりになっている)で犬ネコとふれあう喜びを爆発させているお年寄りの姿を見るにつけ、孤独なお年寄りにペットの存在がいかに重要なのか思い知らされました。

 とってつけたように、元夫との偶然の再会で、かすみが映画の取材で感じたことを語らせる不自然なシーンもあります。それでも、型にとらわれないやり方で、見る者の目と心をしっかり開かせる力を持つ作品なのは確かでした。映画に何ができるのか。作り手が真剣に向き合った結果でしょう。その結果の芽は既に出始めています。

 上映館のシネスイッチ銀座の話では、試写会の時点で映画関係者やマスコミから作品として、高い評価を受けて11月1日の映画の日に合わせた公開が決まったそうです。
 しかも発売開始と同時に公開日のチケットは瞬間で完売。運良く空席を見つけて、最終回で見ることができました。昼の回では、立ち見がでるほどだったそうです。
 地味なドキュメンタリー映画で、しかも犬猫の殺処分とか繁殖屋のこととか、ペットの暗黒の世界を映し出しているにも関わらず、犬猫に対して、格別な思いがある人が結構いるものだと思いました。

 本作で紹介されているのは、次の団体。常に里親募集しているので、飼ってみたい人はぜひ問い合わせしてください。

☆ちばわんホームページ
 ここのメンバーは千葉県の中でも、うちの隣町の松戸市に住んでいる人が多くて親近感を感じました。主人公のかすみも松戸市の矢切に広い庭付きの一軒家に暮らしている設定になっていました。そのためか、慣れ親しんだ江戸川の風景が何度も登場します。
http://chibawan.net/

☆NPO法人・犬猫みなしご救援隊
 広島本部では、ビル一軒まるまる犬ネコの保護施設となっていました。何しろ保護された犬ネコは、全数引き受けているというから驚きです。その結果広島県では、近年殺処分ゼロになったそうです。素晴らしい!
 福島の被災犬収容施設として出発した那須拠点でも、全国から野良となったら犬ネコが収容されていました。
http://blog.livedoor.jp/inunekoblog/

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