[MIXI作詞道場]コミュの[またまた・・あげちゃう！]

★このところ新人さんたちがどんどん成長してきていますね。
　彼等の多くは”超”が付くぐらい真面目だったりします。ですから私の言うことは良く聞いてくれるのですが、でもそれを秘かに裏切るくらいでないと、パワーは感じないのです。決して優等生にならないで下さい。

　本題に入ります。
　まろんさんの【Dear Mom】努力の結果、免許皆伝と致します。Yea〜！
　このところ免許皆伝が続いていて、ちょっと大盤振る舞いの噂もありますが、みな誠実に詩作に向かっているので、その姿勢を評価したいと思います。
　もちろん作曲するのに何ら不都合はない、という基準もクリアしています。
　
　みなさん、メッセージをお願いしますね。

【Dear Mom】

伝えたい言葉を
溢れる想いを
素直に言う事が出来なくて
家を飛び出し
都会に出て来て
何年も帰ってない俺さ

　　　「体元気なの？」
　　　「ご飯は食べてるの？」
　　　　夜届く電話と
　　　　懐かしさいっぱいの小包

　　　　　　　 Dear Mom…
　　　　　　　目をそらしていたのは俺だった
　　　　　　　　貴女から離れてわかったよ
　　　　　　　　Dear Mom…
　　　　　　　一人で大きくなった気がしてた
　　　　　　　貴女に支えられてるとも知らずに

　疲れて帰ると
真っ暗な部屋
後悔なんてしてないけど
それでも少しは
涙が出るんだ
温かな笑顔と美味しい夕食

　　　「無事でよかったよ」
　　　「心配したんだよ」
　　　　勝手ばかりして
　　　　働き過ぎで倒れた俺なのに

　　　　　　　 Dear Mom…
　　　　　　　目をそらしたのは俺だった
　　　　　　　初めて見た貴女の涙
　　　　　　　Dear Mom…
　　　　　　　今素直にありがとう伝えたい
　　　　　　　　ずっと注がれてた大きな愛に　　

＜講評＞　
★最初、「俺」と「貴方（母）」それから「Dear Mom」。こうした人称言葉を使って果たしてどんなキャラクターが描けるか・・・ちょっと疑問でした。でも情景や設定などがシンプルで分かり易くなったので、これならこれらの言葉が乗っても上手くキャラクターが動いてくれそうかな・・・むしろこれが逆に、生真面目でちょっと格好つけてる部分が救ってくれるかなと、考えました。時代は進んでいますしね。その結果、とても個性的な、歌ってみたくなるような魅力を持った作品に変身したと思います。
ただし、さわけんさんもそうですが、一見美しい言葉、奇麗な言葉を「安易に使う」とその分リアリティーが損なわれる（嘘っぽくなる）可能性があることに気を付けて下さい。
この作品の場合、
＞Dear Mom…
　今素直にありがとう伝えたい
　ずっと注がれてた大きな愛に
などです。

素直、ありがとう、大きな愛・・・
2行ともカッコつけすぎる。

ここまではちょっと照れ屋（のようなキャラクター）だった主人公が、いくら最後だからってここまで言う！？という感じなのです。賛美するのはいいんだけど、「大きな愛」とか言っちゃうと、キャラクターの具体的なイメージが吹っ飛んじゃうのね。作者として大上段からものを言うのではなく、もっと主人公の気持ちに寄り添って、それに相応しい言葉を選ぶといいですね。

　ただし歌手が決まっている場合は、必ずしも今述べた原則はあてはまらないこともあります。例えばX JAPANとか、言葉がカッコつけすぎなんて言う人はいません。詩の主人公のキャラ以上に、歌手のキャラというものも大切ですから。決まった歌手の詩を募集しているような場合は、むしろそちらを重視してもいいのです。

　今後も素敵な作品お願いします。