[MIXI作詞道場]コミュの[お久しぶりの免許皆伝！]

★ワカさん、おめでとうございます。
　通算７回目（06年５回、08年１回）の免許皆伝でございます。
　お久しぶりでしたね。

　思えば、当作詞道場開講以来、初期の盛り上がりを支えてくれた一人がワカさんであり、その一生懸命さと粘り強さがあったからこそ、こちら側も必死にさせてくれたとも言えます。互いに言葉と真剣に向かい合ったからこそ、最後は完成（免許皆伝）に至ったのだと思います。

　さて、そんなワカさんは、時にはこちらの悩みや消耗を案じて励ましのメッセージなども送ってくれる心優しいお方です。また、誰にでもあることと思いますが、人生の大きな変化や苦労などで、長い間ペンを取ることができなくなることもあったでしょう。そんな時は人知れず心配していました。だからこそ、久しぶりに元気な姿を見せてくれたことがとても嬉しいのです。

　これからも時々はお顔を見せて下さいね。
　みなさんもぜひお祝いのメッセージを！
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水面の月
　　　　　　ワカ
　　　　　
　別れてから　今日までを
数えるの　よしましょう
今宵限り　２人きり
冷えた砂浜　月光る

　闇を待って　惹かれ合う足跡
　帰り道浚った　夜光虫
　　　　　　
　　銀色に濡れて　あなたと私
　　足首を飾る　真珠の泡粒

　　何も言わないで　寄り添って
　　漂う切なさ　そっと重ねましょう
　　
　　　見つめる瞳は　水面の月　　

　　　

あの頃に　戻れないなら
嘆くのは　よしましょう
今宵限り　２人きり
寄せ来る波に　舟を出す

　潤む瞳から　戸惑いの欠片
　波間にそっと　隠して

　　　　　あいして　あいされて
　　　　　震える　この胸
　　　　　もうほかに　何もいらない
　　　　　儚い　祈りは
　　　　　やがて　朝に消える
　　　　　
　　　
　　　銀色に濡れて　２人の夜　
　　　水平線から　褪せてゆく静寂

　　　最後のセリフは　聞きたくない
　　　言葉に出せない　想いにくちづけて　
　　
　　　　　暁に融けた　水面の月

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●講評

　昨年にすでに免許皆伝あとわずかのところまできていました。
　ワカさんのひとつの特徴である、抒情性とファンタジーが色濃く滲んでいる作品です。
　読んでもイメージが湧くと同時に、思わず口ずさみたくなる魅力的なフレーズが満載です。メロディーがついたらどんなにウットリするような音楽になるだろう・・・そうも思わせてくれます。
　ただし、これまでの稽古過程（トピック）を一覧していただければお分かりになるかと思いますが、どうしても「カッコイイ言葉を並べたい」と思う意識が強く、全体的に思わせぶりで抽象的な・・・結局自己陶酔的な世界に陥ってしまうのです。その点を何度か指摘しました。
　ただし、最近のワカさんはご自分の詩を楽曲化したことなどもあってか、そういう傾向になった場合の”対策”も考えているようです。

＞何も言わないで　寄り添って
漂う切なさ　そっと重ねましょう

＞あいして　あいされて
震える　この胸
もうほかに　何もいらない

などの、平易な直接的感情表現（なかにし礼さんの言うところの＜心臓と生殖器＞）で、歌い手を解放させるのです。そのバランスは見事です。また、1番と2番の同じ箇所の語感を合わせるなど、歌うための作詞（家）としてのテクニックも備えています。
　だからこそワカさんには苦しんでほしい。いや、カッコイイ言葉を考えることに苦しまないでほしい・・・というべきか。
　　最後にこの言葉を贈ります。
　「自分がいいと思った言葉しか書けはしない。でも本当に自分でいいと思える言葉は自分の無意識から突然やってくる。これから出会うべきひとたちが、心の奥でその言葉を用意して待っていてくれる。それがわたしたちの聴きたい言葉だと。」
（「出会うべき人」とは師範でもいい、作曲家でもいい、歌手でもいい・・歌作りの協同者）。

コメント(5)

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[1] mixiユーザー 02月22日 11:42

すてきな詩ですね。
曲が自然にわいてきます。

[2] mixiユーザー 02月22日 17:53

凝ってる言葉がたくさん入った素敵な詞ですね
すごくおしゃれ

免許皆伝おめでとうございます

[4] mixiユーザー 02月24日 15:53

遅くなりまして、すみません！！！
免許皆伝、ありがとうございました。
パソコンの前に、なかなか座れなくて、お礼が遅くなりました。
７作目とは言え、何度取っても本当に嬉しいものですね。

昨年は、ワカにとっていろんな事があり、落ち込む事が多かった年ですが、師範には度々優しい言葉をかけて頂き、それはとても励みになりました。
今年はもっと落ち着いて稽古に励める様な年になればいいなあと、思います。

新しい作に取り組む時、行き詰まった時、その度に読み返す自分の過去トピには、大体同じ様な事を指摘されています。
『格好付けた言葉』の詰め込み過ぎ。。。
さすがに、言われ続けてるので、それは分かっているのです。
それなら何故直せない？！

実は、、、正直に白状します。
どれが、どうして、『格好付けた言葉』なのか、ワカ自身分からないのです。。。
格好付けようと思って書いてるつもりは、ないのです、本当に。。。
自覚がないので、どれがソレなのか分からない。
指摘されても、どうしてソレなのか分からない。
格好イイ言葉を探すのに、苦労してるつもりはないんです。
むしろ、コレがソウだと指摘されてからの、シンプルな言葉を探すのにいつも苦労しています。

でも、なんだか今回、ワカは知らない間に、技を修得していたようですね！

＞あいして　あいされて
　震える　この胸
　もうほかに　何もいらない

この部分は、あえて歌詞を意識して作詞をしていなかった頃、誰に見せる訳でもなく、歌詞としての制約に縛られる事もなく書いていた頃の、自由なスタイル、大胆な、素直な気持ちの表現スタイルを思い出して、（かなり恥ずかしかったのですが、思いきって）書いてみた部分で、そこが師範に評価されたのは、とても嬉しく思います。
この部分が、『格好付けた』部分との調和を上手く取っていたとは、言われるまでは気付きませんでしたが、なんとなくですが、そのバランス感覚が、今回ちょっとだけ分かった様な気がしました。
ただ、『歌い手を解放させる平易な直接的感情表現』、まだまだ苦手です。。。
その部分は、必然的にサビに当たる訳で、なのでそれが大きな不安要素であり、そしてそれを克服するのが今後の課題です！
「お！いいサビが思い付いたぞ！」と、書き出せるスタイルには、とても憧れます！

事実、そうできていない現状は否めませんが、、、ホントは足繁く道場に通いたい気持ちでいっぱいなんですよ！
そんなあ、「時々は～」だなんて、つれないわあ～、師範のいけずぅ～(○´ε｀○)（笑）

遅くなりましたが、今年も御指導どうぞよろしくお願いします。

＞まきさん
　＞曲が自然に湧いてくる。
　「歌詞」を書いてきた者として、その言葉はこの上ない褒め言葉だと感じます。
　ありがとうございます。

＞ほっとちょこさん
　ワカの場合、その凝った言葉ってのが、曲者のようで。。。
　なんでもバランスって、大事ですね。
　ありがとうございます。

＞迦良さん
　１番も２番も、前半は「静か過ぎて切ないシーン」をイメージしてもらえたら、、、と思って書きました。
　そこに、お互いを思う優しい雰囲気が溢れていたと感じてもらえたなら、コレは思わぬ相乗効果！
　やはり、聴き手（読み手）あっての歌詞なのですね。
　ありがとうございます。

[5] mixiユーザー 02月24日 17:25

＞ワカさん

　一回講評した後はあまり補足しないのですが、ワカさんとは最近コミュニケーション不足なので、ちょっと付け加えますね。

＞どれが、どうして、『格好付けた言葉』なのか、ワカ自身分からないのです。

　稽古記録を読み返せば分かるかと思いますが、特に顕著なのは「体言（名詞）止め」の部分です。

＞足首を飾る　真珠の泡粒
＞潤む瞳から　戸惑いの欠片
＞水平線から　褪せてゆく静寂

等々。

しかしながら、今回久しぶりに読んでみたら意外に少くなったな・・・と思ったのです。
一旦気になるとすごく気になるので、ちょっと時間を置いて印象が変わりました。
このくらいなら問題ないな、と。
耽美派系の歌手、例えば中島美嘉さんとかならそのキャラクターも含めて歌いこなせるかもしれない、と感じたのです。
逆に作曲者を刺激するかもしれない。
何ごとも程良いバランスの範囲なら冒険はあっても構わない。むしろ、そうした創作への勇気も必要だと私も学びました。

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