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Think About 2030コミュのVol.11 『城塞都市と城下町』

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先週に続いて欧州と日本の話ですが、ドイツにはアウグスブルク、
ハンブルクなど○○ブルクという名前の街がたくさんあります。
ブルクとは「城」を意味するドイツ語。
こういう街には必ずといっていいほど立派な城壁が残っています。
ブルクと付かない、例えばミュンヘンのような大都市にも
巨大な城壁が残っていたりします。
日本で言うと城下町のようなものですが、その形態はまったく異なります。

日本の城下町は、文字どおり城の下の町。
つまり石垣や堀に囲まれたお城があって、
その下、あるいは周辺に出来上がった町を指します。
ところがヨーロッパには単独のお城(王侯貴族の館)もありますが、
多くは街全体がぐるりと城壁に囲まれています。
ブルクとはそういう意味の「城塞」らしく、
転じて「都市」を意味する言葉になったそうです。

日本の城下町は街並み自体が城を防御する構造となっています。
城へ近づくにつれて道は迷路のようになり、
四辻は卍型、直線部分は200m(矢の届く距離)以内に抑えてあるなど、
容易に見通しの効かないようになっています。
したがって、城を攻めるときは、まず城下を焼き払うというのが常套手段でした。
つまり、城攻めとは武士同士の戦いであり、
城下の民衆は常にその犠牲となるか、戦さの災厄を逃れるため逃げ散じてきたわけです。

ところが、ヨーロッパの城は街全体を城塞で囲ってある。
フランスのアビニュンも14世紀に造られた延長4.3kmの城壁、
ドイツのローテンブルクも3.5kmの城壁に囲まれている。
市民の住いはこの城壁の中にあるので、この街を守るのはもちろん市民全員でした。

日本では城主が代わっても民百姓の暮らしや気分は同じだったかと思われます。
首から上がすげ替えられただけ、自分の立場が変わることはまずない。
ところが、ヨーロッパの街は征服されれば、
殺されるか新しい支配者の奴隷になるしかない。

この違いは現代の民主主義や政治・行政のあり方にも
大きな違いを生むと思うのですが、どうでしょうか?
ドイツのある村へいった時、村長も議員も無給であると聞いてちょっと驚きました。

日本では官庁(現代の城?)を「おカミ」と呼んだりします。
つまり、政治とはおカミの仕事。
はたして今のおカミは城下や農地を守ってくれるのでしょうか・・・。

石油が枯渇したり価格が暴騰したりすると、私たちの生活を直撃するのは食料危機です。
今の農業生産は大型農業機械、肥料、ビニールハウス、長距離輸送など
石油なくして成立しません。
そもそも世界の食料の絶対量が少なくなるわけで、これは「おカミ」もどうしようもない。

そうなって最も困るのは大都市の住民ですが、農村も安心していられません。
今でさえ農村は猿や鹿、猪などの害に脅かされています。
食糧難になれば、どっと都会から人が押し寄せ、収穫の近くなった作物は奪われてしまう。
そうなれば農村全体を高い城壁か深い堀でぐるりと取り巻いて、
自分たちの地域を守るしかない。
戦さではないので、集落を守る必要はない。守るべき財産は農地と収穫物です。

近い将来、ヨーロッパにも日本にもなかった「城塞農地」、「環濠農地」
なんてものが登場するかもしれませんね。


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