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Think About 2030コミュのVol.6 『「ない」と「いらない」』

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病院のない町、と聞くと「おやおや、お気の毒に」と思ってしまいます。
水道のない村、・・・え?・・・まだそんな地域があるの?という感じですね。
遊園地のない町。レストランのない町。老人施設のない町。小学校のない村・・・。
いずれも、よほど山奥の村か外国の貧しい村を想像しますよね。

ところが、「病院のいらない町」と聞くと、とたんに様相は変わります。
「病院がいらない?・・・町の人は病気にならないの?・・・
そんなウソみたいな町があるの!?」
「水道のない村」と言うと貧しいイメージですが、「水道のいらない村」と聞くと、
俄然、緑や水の豊かな村を想像します。
あちこちから清冽な山水が湧き出ていて、「カルキ臭い水道水なんて飲めたもんじゃないね」
という村人の声まで聞こえてきそうです。

「遊園地のいらない村」。森でのターザンごっこ、木登りに小屋作り、川くだり、
魚とりに蝉とり、田んぼでの泥遊び。昔、農山村は子供たちにとって遊びの天国、
冒険の王国でした。車もいないし、お金もいりません。
「レストランのいらない町」は、町中に新鮮な食材や郷土料理があふれているイメージ。
「老人施設のいらない町」は、お年寄りが皆元気でワイワイ楽しそうに遊んでる町。
「小学校のいらない村」。読み書きは両親から。集落の大人全員が教師で村全部が自然の大教室。
こんな村で子供を育ててみたいと思いませんか?

とにかく「ない」と「いらない」では180度イメージが変わります。
「お金のない人、いらない人」「車のない人、いらない人」「趣味のない人、いらない人」
「妻のない人、いらない人(笑)」・・・。
いずれも「いらない人」の方がはるかに羨ましい存在となります。

戦後の地方行政はおおむね、地元にないものを探してきて建設・導入する
という政策であったと言えます。

道路がない、橋がない、鉄道がない。水道、下水、ダム、企業・・・・。
地方の首長や議員さんたちは霞ヶ関へ出向き、自分の地域がいかに遅れているかを力説して
国の事業を誘致してきました。
いわば、日本中が「ないものねだり」の競争、公共事業の奪い合い。その結果、
おしなべて日本は便利で快適な国になったとも言えます。
しかし、「水道のいらない村」の方が豊かな感じがするのは文明の皮肉でしょうか。

ところで、この「ない」「いらない」ですが、当てはまらないものもあります。
それなくして生きてはいけないもの。「水のいらない町」では生きてはいけません。
「農地のいらない町」は食料危機になったらどうするのでしょう?
「土のいらない町」。コンクリートばかり?少なくとも私はこんな町、嫌です。
「緑のいらない町」。・・・嫌だ、嫌です。

でも、現実的には、日本はどんどん農地を失い、水は汚れ、コンクリートばかりで、
緑の少ない国になっていったのです。

いずれにせよ、この「ない」「ある」「いらない」を並べてみると、文明や文化の成熟度を
表しているような気がします。「水道のない村」「水道のある村」「水道のいらない村」。

これからの地域戦略を考える場合、「○○のいらない町」を目指すというのは
大きな方向性になるかもしれませんね。


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そう思う、そうは思わない、わからない
その理由や自由なご意見・ご感想をお待ちしてます!

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