第10章『金剛巴姫VS猿軍団』
立体駐車場の最上階へ続くスロープには、通行止めの柵が置いてあり、傍らには黒いローブを纏った小さな人影らしきものがいくつかあった
柵の手前で白いオープンカーが止まると、その小さな人影らしきもの…桂台中学の屋上で結を襲った、地下組織、Monkey Magicの小猿のような生体兵器たち…が、柵を動かした
オープンカーが通過すると、再び猿たちは柵を戻し、最上階へ続くスロープを、オープンカーの後に着いて上って行った
最上階には、同じような黒いローブを纏った小猿が１０数匹と、ゴリラのような大型の猿が５匹ほどいた
その猿達に囲まれるように、小型トラックが『店内入口』と書かれた看板の手前に、駐車場の枠を無視して斜めに止まっている
そのトラックの運転席では、男が顔にタオルをかけて寝ていた
白いオープンカーが勢いよく最上階へ上がって来て、猿の群れへ突っ込んできた
猿達が避けると、オープンカーはトラックの真横に付いて止まった
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