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【犬】毛色☆研究会コミュの入門編〈ラブラドールレトリーバー〉

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毛色遺伝子を勉強したい!と思っても、なんだか沢山あるし、いろんな働きがあるし、遺伝子記号の働きをいろいろ説明されても、ワケが判らない〜!って人は多いと思います。
そんな時には、カラーの少ない犬種から勉強していくと、とても判り易いです。
カラーが少ないとよい、と言っても、1色しかないというのは、逆に判りにくいので、まずは、手ごろな3色しかない、ラブラドールレトリーバーで勉強していきます。

ラブラドールレトリーバーのカラーは、イエロー、黒、チョコの3色。
全身単一のカラーなので、ソリッドカラーと呼ばれます。
この3色が出るのに関わっている毛色遺伝子は、Bシリーズと、Eシリーズです。
Bシリーズ http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=43972354&comm_id=4312220
Eシリーズ http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=44000729&comm_id=4312220

ざざっと読んでいただいて
●Bシリーズは黒とチョコ色を発現
は判っていただいたと思いますが、
●Eシリーズは????
というところでしょうか。
この場合、Eシリーズは、E(変化なし)と e (ユーメラニンの部分をフェオメラニンに切り替える)のみを考えていきます。
(細かいことは後で考えましょう!)

つまり、考える遺伝子は、
Bシリーズ…B(黒)、 b(チョコ)
Eシリーズ…E(変化なし)、 e(切り替え)
の4つです。

毛色の遺伝子記号は【A】から【V】まで13個もありますが、他の働きは無視をして、この4つだけを見ていきます。

まず、黒ラブです。
ラブはイエローの方が基本のように思えますが、毛色のことを考える時は、黒ラブから考えていきます。

黒が出ますから、【B】があるのは決定です。
遺伝の法則からすると、優性は、一つでもその色を発現します。
ですから、【BB】でも【Bb】でも、黒い色を発現します。
なので、黒ラブのBシリーズは【BB】【Bb】に決定です。

では次、Eシリーズです。
Eシリーズの説明を見ると、
Eは変化なし
eはユーメラニンの部分をフェオメラニンに切り替える
とあります。

E(変化なし)は、優性ですから、EEでもEeでも可。
e(ユーメラニンの部分をフェオメラニンに切り替える)は、劣性ですから、eeの時だけ、その効果が現れます。

【EE】、【Ee】は、問題ないですね。
このどちらであっても、他に影響は及ぼしません。
【ee】は、「ユーメラニンの部分をフェオメラニンに切り替える」と、読んでもピンと来ないような感じです。
ユーメラニン、フェオメラニンの説明は、
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=43411868&comm_id=4312220
の、下の方「★毛色遺伝子は何をしているのか」の項を見ていただきまして
つまり、ユーメラニンは、黒〜焦げ茶の毛色を表現し、
フェオメラニンは赤〜黄の毛色を表現します。
つまり、【ee】の時、ユーメラニンの黒をフェオメラニンの赤〜黄に変化させるのですね。

黒ラブさんは、毛色が黒いわけですから、【ee】なわけありません。
つまり、黒ラブさんは、
 BB EE
 BB Ee
 Bb EE
 Bb Ee
の4パターンのうちのどれか、ってことになります。

ここまでくれば、チョコラブさんも判りますね♪
チョコ色を出すためには、Bシリーズが【bb】でなければなりません。
ので、
 bb EE
 bb Ee
の2パターンになります。

で、イエローラブさんですが、上に書いたように、Eシリーズが【ee】の時にはユーメラニンをフェオメラニンに変えてしまいます。
つまり、Bシリーズが黒〜焦げ茶を発現するための遺伝子ですが、その働きを完全に抑えてしまうのです。
ので、
 BB ee
 Bb ee
 bb ee
の3パターンになります。


さて、ちょっとこれを応用して、毛色の組み合わせを考えてみましょう。

両親がイエローラブ同士だった場合、黒ラブは生まれるでしょうか?
答えはノーです。
なぜかというと、イエローラブは、黒ラブであるための条件【E】を一つも持っていないからです。

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=43664073&comm_id=4312220
↑で説明しているように、両親から必ず1つずつ遺伝子を貰います。

【BB ee】【Bb ee】【bb ee】のどこにもEがありませんね?
ですから、Eシリーズは必ず【ee】となり、イエローラブからはイエローラブしか生まれない、ということになります。
劣性の遺伝子しか持たない場合、必ず劣性の遺伝子の性質が表面に出る、ということですね。

では、同じ劣性を持つチョコラブはどうでしょうか。
チョコラブは、【bb EE】【bb Ee】の2パターンです。

仮に、【bb EE】×【bb EE】だったとします。
生まれる子供は、すべて【bb EE】となりますね。つまりこの場合はすべてチョコラブです。

では、【bb EE】×【bb Ee】ではどうか。
生まれる子供は、【bb EE】と【bb Ee】の2パターン。これもどちらもチョコラブです。

組み合わせのパターンはもう一つ【bb Ee】×【bb Ee】があります。
この場合、生まれる子供は、【bb EE】【bb Ee】【bb ee】の3パターンとなります。
最初の2つは、チョコラブですが、最後の一つ【bb ee】は、Eシリーズが【ee】なので、イエローラブです。

つまり、チョコラブ×チョコラブでは、チョコラブとイエローラブが生まれる、ということになります。
この場合、イエローラブは生まれますが、黒ラブは生まれません。
それは、Bシリーズに優性のBが無いからです。

最後に黒ラブ×黒ラブですが、
【BB EE】【BB Ee】【Bb EE】【Bb Ee】と4パターンあり、組み合わせも6パターンもあって、いちいち見ていくのも面倒なので、一番たくさんのカラーが出る組み合わせの【Bb Ee】×【Bb Ee】を説明します。
この場合、考えられるパターンは、
【BB EE】【Bb EE】【BB Ee】【Bb Ee】【bb EE】【bb Ee】【BB ee】【Bb ee】【bb ee】の9パターンです。
これは、ラブの毛色の組み合わせのパターンと同数です。
つまり、【Bb Ee】×【Bb Ee】なら、全パターンが出てくる可能性がある、ということです。

このように、毛色遺伝にはちゃんと法則があります。
しかし、法則からすると、黒ラブ×黒ラブからイエローラブも生まれますが、
必ず生まれるわけではありません。
一つは、その黒ラブさんが【B* Ee】×【B* Ee】かどうか判らないこと(「*」は、この部分に何が入っても成立する場合に使用します。この場合、【B】でも【b】でも可という意味)。
もう一つは、たとえ【B* Ee】×【B* Ee】であっても、必ず【B* ee】の配列になるとは限らないからです。

3回繁殖しても、イエローラブが一度も生まれてこなかったとしても、4回目の交配では、イエローが出てくることもあります。
つまり、イエローが出てきて始めて、その黒ラブは【Ee】だったと判るわけです。
また、血統書上、先祖犬がすべて黒ラブばかりの黒ラブ同士を交配しても、次の代にイエローラブを産む可能性はあります。
それは、劣性の毛色遺伝子が二つ重なることで現れるからで、ずっと優性の遺伝子の影に隠れているからですね。
両親の毛色とぜんぜん違う色が現れても、突然変異とか、先祖返りとかそんなのではなくて、ただ単に、表面に現れなかっただけ、ということですね。

ちなみに、優性遺伝は表面に出るので判り易いですが、劣性の毛色遺伝子同士の交配をした時に、同じシリーズの優性の毛色が出ることは絶対にありません。
イエロー×イエローラブからはチョコラブ、黒ラブは生まれませんし、
チョコラブ×チョコラブからは黒ラブは生まれません。
もし、血統書で黒ラブの両親がイエローだとしたら、それは血統書が間違っている、ということです。

※【bb ee】は、ダッドリー(タイプ)と呼ばれるそうです。
きわめて色素の薄い、紫外線などの影響を受けやすい個体です。
皮膚が弱いことも多いので、【bb ee】の子犬が産まれなうように気をつけた交配をしたいものです。

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