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極短編・携帯小説を書くコミュのエリック警部の事件簿

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ある秘宝展から時価3億円のお宝が盗まれた。
聡明なエリック警部の捜査により、犯行は巧みに外部犯に見せ掛けた内部の者の、しかも単独犯だというところまで絞り込まれた。
開場数時間前の早朝、見回りの警備員に扮した犯人は、清掃作業員や他の警備員の目のある中、堂々とガラスケースを破り、秘宝を奪って逃走したのだ。エリック警部によると、その逃走経路から建物の見取りや警備体制などの内部事情を知る者である可能性が高いというのだ。
容疑者は、アリバイと逃走時に見た身体能力や背格好から3人に絞り込まれた。
コールマン(33)警備員。学生時代からサッカーをやっていてプロ選手にまでなったが傷害事件を起こし引退。秘宝が盗まれた当日は非番で昼まで独り暮らしの自宅で寝ていた。
ベンジャミン(21)清掃作業員、アマチュア格闘家。事件発生時は遅番でまだ寝ていたが、家族の証言では起きて来るまでは“自室にいたはず”としかわからない(実際に寝ている姿を確認していない)。
マーシー(28)警備員。当日は勤務中だったが、事件の起きた時間帯に誰にも目撃されていない。本人は腹痛でトイレに込もっていたと証言。アスリートではないが、走るのは得意。

またそれぞれ別の理由で、金銭面ではかなり苦労していて動機もある。
犯人は太縁眼鏡に髭面でシワも深く鷲鼻。三人とも裸眼で髭もきちんと剃っていて、鷲鼻でもないが、エリック警部は変装だと断言。
そしてエリック警部は、この時既に三人の誰が犯人かを見抜いていた。
「犯人は、間違いなくこの男だ」
エリック警部は、秘宝展の責任者にその名を告げ、独自に裏付けを取ると調査に出ていった。

後日、変装道具の入手ルートや、転売を請け負った地下組織との繋がりなどから、真犯人が判明。
その名を聞いた秘宝展の責任者は、エリック警部の推理が当たっていたので驚いた。

ちなみに、エリック警部の行った独自の裏付け捜査は、聞き込みだった。
ある住宅街の一軒家。その裏手に面したある家を訪ねたところ、そこの老夫人がこう答えた。
「ああ、その日の朝ならよく覚えているわ。いつものように、庭に集まる小鳥に餌をあげていたら、ホールドさんところのベンジャミンが、部屋の窓から出てきたのよ。挨拶しようと思ったけど、急いでいっちゃったわ。今思うと、ちょっと様子がおかしかったわねぇ。」

エリック警部は、確信の裏付けが取れて満足そうに笑みを浮かべた。


【エリック警部の推理は[001]→】

コメント(2)

【ベンジャミン警部の推理】

犯人は警備員に“完璧に変装”しているので、元々警備員である他の二人よりも、清掃員であるベンジャミンの方が可能性があると推理。

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