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磐座(県別)コミュの岩手県

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岩手県に存在する磐座

写真左●続石(大垂水 山神社)=書き込み1
写真右●泣き石(大垂水 山神社)=書き込み2
写真右●不動岩(大垂水)=書き込み3

↓MAP
http://maps.google.co.jp/maps/ms?ie=UTF8&hl=ja&msa=0&msid=113844027188609943916.00045d86df39495c102c3&z=8

コメント(3)

●続石
岩手県遠野市綾織町上綾織

7月16日(水)日記

遠野街道(396号線)路肩で息子の待つ愛車に戻り、
愛宕神社と同じ大垂水の麓にある、続石を見に向かった。
愛宕神社から続石まで、直線距離で800mほどだ。
遠野街道を辿ると、素木の宗忠鳥居風の鳥居が見え、
その脇に駐車場があったので、入った。
神社だったのか。
駐車場に案内地図があるが、見ると、複数の石が点在しているらしい。
鳥居の脇にはその中の続石(つづきいし)に関するステンレス製の説明板が
岩にはめ込まれていた。
「熊が生息しています。音の出るものを携帯して注意してください。」という主旨の立て札もある。
息子も連れて行くので、
鳥居をくぐり、注意書きに従って、
鍵束をチャランチャラン鳴らしながら参道を登るが、
これがかなり険しい山道だった。
息子と登った大山(神奈川県)以来の険しさだ。
気温も高く、途中に設置された最初のベンチで休息する頃には、
汗だくになってしまったが、
息子にタオルを持たせるために持ってこさせたウエストバッグを
バイクに置いてきてしまっていた。
しかたなく、ふたたび鍵を鳴らしながら、参道を登ると、
地面に埋まったり、露出した花崗岩巨石がアチコチに見えだした。
遠野市周辺には北上山地で最大規模の面積615×615kmに渡る
白亜紀深成岩体が露出しており、
そのうち花崗岩体は「遠野花崗岩体」と呼ばれているらしい。
「岩手」の名称由来に、
マグマの圧力で「岩」が「出(いで)」たことが転じたというものもある。

やがて「弁慶の昼寝場所」と呼ばれる、少し開けた場所に出た。
山や大岩にダイダラボッチや弁慶が関係している伝承は各地に存在する。
そこは開けてはいるが、木陰に覆われ、端に樋で清水が引かれ、
水が落ちる場所があった。水量は多い。
ペットボトルを持って来てなかったのが残念だ。
熊さえ住んでなければ、昼寝にはもってこいの、深い睡眠が摂れそうな
静かな場所だった。

右手上方に角石に下面を平にカットしたように見える笠石を乗せた、
ドルメンのような奇岩が立ち上がっており(写真左)、それが続石だった。
右手から続石の前に上がるとそれが巨大なゲートであることがわかった。
笠石の寸法は7m×5m×2mほどで、
笠石を乗せたふたつの岩の間は人がすり抜けられるほどに開いており(写真中)、
隙間の真正面に素木の山神社社殿が見える。
いわば笠石は鳥居か、割り拝殿のような役割を担っている。
ドルメンであれば墳墓ということになるが、
この地域に、ほかに同じ形式のものが無いことから、
墳墓ではなく、もともとは、祭祀のための装置であった可能性が高そうだ。
笠石は一見、ふたつの石に股がって乗せてあるように見えるが、
それは見せかけだけで、
実は左側の石(A)の上にだけ乗っており、バランスが取ってある。
こうしたものでバランスを取るには支点が少ない方が要素がシンプルで、
バランスを取るのは容易だ。
右側の石(B)は下面も一部が斜めにカットしてあり、
笠石とA石でT型の配石が出来上がった後から笠石の下に差し込み、
傾けて、石頂が笠石の下面に接触するようにB石の下に楔石を差し込んで、
B石と笠石が接するように調節したものであることがわかる。
調節するためにB石のカット部分に楔の役割をする小さな岩が差し込んである。
実際にはB石の下は地面であるために下がって、
笠石との間にわずかに隙間ができており、現在はその隙間に土が詰めてある。
A石はよく見ると、2つの大岩が組み合わせてあり、2つの大岩の隙間には
別の楔形の石が加工して詰めてある。
笠石を乗せるのに、A石がふたつの岩を組み合わせたことで生じる
中央の窪みがあった方が笠石のバランスを取りやすいからと思われる。
出来上がりは単純なように見えるが、
実は組むためにさまざまなテクニックが駆使されている。
笠石の下に入って見上げてみても、危うさはまったく感じない。
石のゲートを通り抜けて神殿側から眺めると、
笠石は反対側から眺めたようには扁平ではなく、神殿側側面は平にカットしてあった。
笠石の上面には苔が生し、その部分に雑草や痩せた灌木が生えている。
おもしろいのは、この続石、
見る角度によって、まるで別の配石のように表情を変えることだ(写真右)。
最大の謎は「続石」という名称だが、続石に続いているものは見当たらないから、
漢字にとらわれると、謎は深まる。
神奈川県の「都筑(ツヅキ)」は「豆々岐(ツツキ)」でもあるが、
「豆」は大豆枝状谷の地形を意味する場合があり、
「豆々岐」は大豆枝状谷の分岐点を意味するようだ。
「続」は「豆々岐」などからの転訛とみるなら、
旧山口という、ここの地名と合致しているように思える。
「続石」とは「豆々岐にある石」のことかもしれない。
●泣き石
岩手県遠野市綾織町上綾織

7月16日(水)日記

上記(書き込み1)の続石(つづきいし)の正面には山神社がある。
『遠野物語 91話』に、この山神と遭遇し、戯れに刃物を抜いた里人が
祟られて三日ほどで死んだエピソードがあるらしいが、
その中で山神は「赭(あか)き顔の男女だった」と説明されている。
これは山王(猿)のことだろう。
となると、山神社の祭神はオオヤマツミということになる。

縦4mほどの巨石、泣き石は山神社の左手奥、上部に立っており、
石の正面裾には小祠が祀られている。
泣き石の周囲には縦格子のように杉の木が生えていて、
その前に立つと、ほとんどインディー・ジョーンズの気分だ(写真中)。
泣き石の下にある広場にも「弁慶の昼寝場所」という名称が付いているが、
泣き石にも弁慶伝承があって、その逸話の中で、
泣き石は自分のことを「位の高い石」と呼んでいる。
すこし下の位置に祀られている続石(オオヤマツミ)より「位の高い」神とは
オオヤマツミの父であるイザナギも候補になるが、石の名称からすると、

泣き石=ナギ石(那岐石)

である可能性はじゅうぶんある。
泣き石の裏面がどうなっているのか、後ろに回ってみたが、
大きな特徴は見られなかった(写真右)。
泣き石の特徴は、その大きさと、縦長の状態で立っていることだが、
やはり、人為的に立てられたものだろうな。
●不動岩
岩手県遠野市綾織町上綾織

7月16日(水)日記

泣き石から順路表示にしたがって、続石に下り、さらに下ると、
3ヶ所の中では最大の岩、不動岩があった。
不動岩はほかの2石、泣き石、続き石と違い、
半分以上が地面に埋まっているように見え、
表面のほとんどが苔に覆われている。
ここは3方を石山川を水源とする砂子沢川、山谷川とその支流に囲まれており(MAP右)、
不動岩前の地面は湿っている。
弁慶の昼寝場所に流れる清水の水量を見ると、湧き水が近所にある可能性がある。
ここの山「大垂水」の山名がそれを示唆している。
この地域で「不動明王」は瀬織津比売を意味し、
どちらも滝や水流と関係がある。
となると、大垂水上部から、
イザナギ、オオヤマツミ、セオリツヒメが並んでいることになる。
おそらく3代の親子を示しているものと思われる。

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