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Visionary ArtコミュのFilms &Visionary Art

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HR Gigerがエイリアン シリーズで国際的な知名度を得たように、カウンターカルチャー、アンダーグラウンド文化が映画を通して桁違いの広がりをもつケースは珍しくありません。

Visionary Art 関連サイトに寄稿している文化批評家Eric Davisが現在公開中のハリウッド映画「アバター」に関して文章を書いていましたので紹介するとともに、映画とVisionary Artとの関係性についてトピックとして上げておこうと思います。

以下引用
http://lila.info/art/ava-avatar.html


全体的に想像がつくように、James Cameronはパラドキシカルな手法によって、アバターの青い魅惑的な人間達を森と調和した原住民として設定し、対して無慈悲で攻撃的な開拓者達は軍事産業メディア複合体を特徴としたものとしている。その開拓者達はヴァーチャルインターフェイスや生物工学によるキマイラやサイボーグ兵器などを用いている。

パラドクスとは、勿論、まずその後者として描かれた開拓者達の技術に相当するものがキャメロンのヴィジョンを実現する責任を担っていたということだ。ちなみにサンフランシスコのメトレオンIMAXシアターで映画を見る前に3Dメガネを掛けた我々は図らずも軍隊の宣伝に攻め立てられた。
言うまでもなくIMAXテクノフェチによる圧倒的に成功した技術は惑星パンドラへと我々を転送し、それは我々にとってほとんどジャーヘッドのJake がコンピュータで創られたアバターの体の中へ入り込むことと全く対応していた。

しかし、それらは映画の背景にあるアイロニーである。浮遊するRoger Dean風の光景と幻想的な植物生態が登場するこの鮮明なアバターの世界はある別の事実を代弁していた。それは森に基づくサイコアクティブなカウンターカルチャーの汎神論がすっかりメインストリームになっているということなのである。

もちろん、高貴な野蛮人の物語はエコロジカルな調和やシャーマニックな知恵として、またルソーが思い描いたような未開の地として、西洋人の心に何世紀にもわたって取り憑いていたものだ。

そのことは、アバターの基本的ストーリーにいくつかの重要な要素が織り込まれていたということを意味している。
 最も重要なものとは、このハリウッド製PCインディアン達、ナヴィの自然環境に対するほとんどテレパシー的な理解力であり、それは彼らの儀式や伝説、今や彼らを深刻に悩ませている事態とも関与している。有機的なコミュニケーションネットワーク、つまり、不気味かつ微かに蠢く繊維状のポニーテールの触手が彼らの力となっているのである。それはナヴィに動物達をコントロールする術を与え、さらには光学的繊維細胞である「魂の樹」と心を通わせ、彼らの先祖と Eywaという惑星生命体意識と語り合うことを可能にする。Eywaとは我々の地球、Erda(ドイツ語)と呼応している。

アバターは軽度のアヤワスカだとも言える。それはエコロジカルな叡智との結びつきが見られ、それは方々にトリクルダウン(おこぼれ)効果をもたらしつつある。北アメリカシャーマンの伝説と途方も無いアヤワスカが与えるとりとめの無いヴィジョン、もしくは2004年の映画、Renegateという、あの苦い森の生成物が登場する西部劇の酷い世界ほどのものをアバターは強調してない。

アヤワスカはバニステリオプシス・カーピの蔦から作られる。それは最も強い幻覚作用を持つものではないが、それはまた「魂の蔦」とも呼ばれており、それはナヴィの「魂の樹」と呼応している。

 Sigourney Weaverが神経学的理論によって樹々が持つ電気的なネットワークの意味を認めさせようとしたときに、会社の嫌な奴、Parkerが、何か麻薬でも吸っていたのかい、と彼女をからかう。そのやりとりが暗示的に確認させてくれることは、アバターという作品のヴィジョンがいかにエコロジカルでサイコアクティブな意識を担っているかということだ。

結局、ブラジルやペルーにおけるアヤワスカを目的とした旅行市場は繁栄を過ぎて、色々な意味でダメージを受け、アヤワスカの秘密のサークルは北アメリカのシャーマン、あるいはヨーロッパ系アメリカ人達によるやり方によってコーディネートされ西欧圏全体に行き渡ることになった。

スピリットとスリルを探求する人々によって作られた西海岸の大きな領域がある。それはプロフェッショナルでクリエイティブなレベルの人々によるものであり、彼らの間ではアヤワスカはほとんどメインストリームと言われていいものであろう。

そのため、Cameronや彼のアニメーター達自身がアヤワスカを飲んだことがあるかどうかは既に問題ではない。なぜならそれは現在の文化的領域の中ではほとんど水のように供給されているからである。

エコロジーの未来的な夢は、今やヴィジョナリーなメディアテクノロジーと不可分な関係にある。

画期的な3Dアニメーション、あるいは サイバーヒッピーや幻惑的な夢、といったCameronの表現方法は、形式面でも内容面でも、幻覚体験の意味を解きほぐす上で重要なものである。ちなみに私は、たぶん、なんらかのケムリを吸っている人間である。
しかし、アヤワスカとアバターの関係があったとしても、それは従来の「高貴な野蛮人」の神話とは決定的に違うものであると説明できるだろう。

ナヴィの神話や純粋な霊性、といった素晴らしさ以上に、映画がそのヴィジョンで表現していたものとは、植物の心との直接的で身体的なコミュニケーションであった。それはEywa(aka Aya)は体験しうるものであって、信仰する必要は無いということを意味している。Weaverが魂の樹と束の間に融合した後、結局、彼女は自らの死を避けることが出来なかったが、チェーンスモーカーの左脳的ドクターであるWeaverは、至福の中でEywaの実在を確認する。 アヤワスカの魂の蔦のように、それは先進文明の中へと自らの道を見つけ渡り歩いていく。魂の樹はある種の生物学的な霊的媒体となり、それはヴィジョナリーなコミュニケーション母体でもあり、意識ネットワークを通じてアップリンクしていく先にあるものとは、死者達の魂や、宇宙における生命圏そのものなのであろう。

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参考動画




Renagate(ブルーベリー)2004



「アバター」がパクったと噂されている画家Roger Deanの世界


コメント(10)

僕は「ダーク・クリスタル」をみて映画というものの可能性にひきつけられたのですが、実際、仕事に関わってみると、特にハリウッド映画の精神性の低いことに気がつきます。 やはり銃、戦争、破壊、再生の国なのですね、生み出すものは無く奪ってきたもので再生を繰り返すのです。 ハリウッド映画が今あるのはヨーロッパ辺りのアーティストが流れて来て持続されているかのようで、そろそろ枯渇してきたイメージの源泉をアフリカやインドに求めようとしています。(アジアはアメリカのマーケットには適していないかも)
映画はもともと文学や詩とは違い科学技術の副産物としてあるので、テクノロジーは受け入れて当然、SF映画も当然のごとく派生するのですね。 だから映画の主体はソフトではなくハードである映写機の存在だったのかなとも思います。 今、映写機やフイルムである必要が無くなった時代に映画と言われるものが(または形式が)数十年も残るのでしょうか?  テレビは40年で折り返しに来ていますが。
The Dark Crystal (1982) movie trailer


ゴンゴアラNTさんへ

良く知りませんでしたが「ダーク・クリスタル」を貼付けてみました。確かにハリウッド映画は、素人目にもずさんな作り方が目立つようになったかもしれません。

私自身はもう長い間、映画もテレビドラマもアニメも見なくなってしまいました。そしてたまにYoutubeで昔の作品を見つけると、もう新しいものを作る必要はなく、過去の遺産をリピートしていればいいのではないか、という感慨になります。昔、毎週当たり前のように見ていた番組を今見るとその品質の深さに驚かされます。やはり時代の空気なんでしょうか。

この枯渇感といいましょうか、技術だけ進歩しているだけで、内容が薄くなっているのは世界的風潮なのでしょうか。

このコミュを通じて見つけた映画関係のアーティストで、Chet Zar http://www.chetzar.com/about-bio-chet-zar.htmlという人がいますが、長年映画会社で政治的、芸術的妥協をしているうちに映画を辞めて、本来の油絵のほうに戻った画家のようですね。エイリアンのGiger自身も、華々しい映画界の裏にある金がらみの妥協に不満を吐露しています。本来ならばもっともっと素晴らしい作品になったはずなのに政治的、経済的に台無しにされていくということですね。

 技術の進歩が楽観的未来をもたらすとしたら、このインターネットのように、政治力も経済力もない個人がコンピュータソフトを使って作品作りができるようになるということかもしれません。

 歴史の皮肉といいましょうか。よし!油絵に戻ろう。みたいな個人の衝動のほうがこの時代、新鮮かもしれないですね。

 

 
しかし、「アバター」のパクリ度は酷いものがありますね。ロジャー ディーンはYESのレコードジャケットデザインで 有名ですが、 「アバター」はひょっとしたら、YESのI see you までパクっている可能性までありますね。私達もパクられないように気をつけましょう。

ヴィジョナリーアートの総合サイト、Fantastic Visionsにて映画 ‘The Mill and the Cross’の記事が上がっていました。ブリューゲルの絵画世界を再構成したもののようです。



http://fantasticvisions.net/videos/2012/04/02/mill-cross/


The film moves at a slow and steadied pace, much as the time and process required to paint an Old Masters work, such as Bruegel‘s. Footage of actors and real world scenes are seemlessly layered with sections of Bruegel‘s actual painting. Critics have called the film itself a work of art. Just as much as Bruegel paid attention to the fine details of everyday medieval life, so too did the film makers. However the film is not a strict historical reproduction, and certain artistic liberties are taken in line with Bruegel‘s painting. The main thing being the mill that is precariously perched upon the spire of rock in the middle of the painting.

At times Bruegel and his art collector friend Nicholas Jonghelinck stand in the middle of the scenes of the painting discussing the real world events of the Spanish occupation of Flanders which are then woven into the paintinig. The boundries between the story, the painting and history become fluid and are blended like paint pigments in this contemplative cinematic work.

The travails and joys of the earthly life below, are watched from upon high by the miller who represents God. The great gears and cogs of his mill representing the wheels of time that mercilessly grinds into the dust of flour. The theme of flour and bread appear frequently in the film as a central part of people’s lives.

The film was a Polish-Swedish co-production based on Michael Francis Gibson’s book The Mill and the Cross. The film focuses on a dozen of the 500 characters depicted in Bruegel‘s painting and revolves around the Crucifixion and is set against religious persecution in Flanders in 1564. Bruegel is played by Rutger Hauer and his friend and art collector Nicholas Jonghelinck by Michael York, and Charlotte Rampling the Virgin Mary.

More information can be found on the film website “The Mill and the Cross“.

リドリー スコット 監督の映画「プロメテウス」で、ひさしぶりのギーガーデザインが世界に公開されました。その余波に関して何かありましたら報告おねがいします。

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