ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

関西大学ミステリー研究会コミュのリレー小説??

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
とりあえず、やってみましょう!
ルールは、基本的に一切なし!
文字数制限も連続投稿も、何もかもあり(笑)。
参加も自由です☆
ただ……不条理に核爆弾が投下されたり、突然振り向くと宇宙人が立っていたり、というのは、NGで(^^;;;
勿論、それが幻想的で魅力的な謎の提出であれば、可ですけど!

とりあえず、スタートで☆
前に、高校の時の友達から頂いたお題からスタートさせたい、と思います。


『昨日だって女といたでしょう。いいけど……』

コメント(22)

……こうやって、俺のことを想っていてくれた女は、もうこの世には居ない。連続通り魔殺人鬼に滅多切りにされた彼女は、最期に何を思っていたのだろう?
(痛い苦しい助けて)
それとも、
(許して)
……最期に俺のことを思い出していた、というのは、都合の良い妄想だろうか? 俺だけであろうか、彼女に死に顔が微苦笑しているように感じられたのは。
滅多切りにされたせいで、手首を横切るカミソリ傷もなくなり、誰にもその秘密がバレなかったのは、せめてもの救いであった。
けれども……と俺は思う。滅多切りだとはいえ、うまいことリストカットの跡に沿って、切られるものだろうか? もしかしたら、これは、殺人鬼がわざとやったことではないのか。彼女に手首を切らせた経験のある男が、殺人鬼ではないのか。
連続通り魔殺人鬼がたまたま、彼女を見つけたのか、はたまた、これまでの事件が、彼女を殺すためのフェイクだったのか、それは分からない。だが、彼女を切り裂いている時に見えた手首の傷が、自分に繋がる可能性があると思い、消したのではないか……。
俺は、彼女の過去の男に当たることにした。
この行為が、俺にとって愉快なものでないことは分かっている。そして、端から見たら、何の意味のない行為だということも……。
だけど、やる。
なぜなら、――俺は彼女が大好きだから。
俺は、彼女の家へ向かった。
先程見た病院での情景――。
俺は、地下の暗い通路に導かれ、霊安室の札のかかった部屋に入った。
部屋の中央に設置されたベッドの上で横たわる亡骸……。この白いシーツに覆われた物体がマヤ子だというのか?
「ご確認、宜しくお願いします」
俺を連れてきた役人は、厳かにいう。
「めくりますね」
そして、そう続けていった。
俺の身体が小刻みに震えた。全身の鳥肌も立った。
一瞬、目をつむろうかと思った。けれど、出来なかった。まばたきもせずに、じっと、めくる手を魅入られていた。
茶色い髪が見え、広い額が見えた。閉じたまなこに、切り傷の酷い頬。少しばかり高い鼻に薄い唇、丸みを帯びた顎のライン。遂に、その顔全体が現れた。
「マヤ子さんですか?」
「……ち、違います。この死体はマヤ子ではありません! スマ子です!!」
――俺は振り返った。
怪しい人物は居なかった。だが、単に気付けなかっただけで、警察の、闇内陣吾の尾行が着いているかもしれない。
今考えている懸念――マヤ子の家に入った瞬間に、「住居不法侵入」で捕まるかもしれない、というものだ。
警察は、死体がスマ子ということになっており、今現在マヤ子の住居には立ち入れないでいる。しかし、警察は入りたくて仕方がない。俺の逮捕を名目に家捜しを行うかもしれない。
(タクシーに乗ろう)
と、思った。
タクシーに乗れば、尾行車の有無で確認出来る。
駅からタクシーに乗った。
尾行車はいないようだ。
俺は、無事にマヤ子の家の前に着いた。
タクシーの運転手には待ってもらっていた。
一度精算を終え、30分ぐらいで戻って来るから帰りも乗せて行ってくれ、と。
歩いて帰るのも厭わないが、ただ、尾行の有無だけが心配だった。怪しい奴が来なかったかどうか、帰りに確認するための策でもある。

アパートの3階。鍵を扉に突き刺し、そして、右側に回す。
ロックの外れる音が静かに響く。
そして、扉を引いた。
……ところが、チェーンが掛かっていた。
(ありえない! ありえるはずがない!!)
予想外の出来事に、俺の心臓ははち切れんばかりに、脈打つ。
(どういうことだ?)
納得の行く解釈を試みようとするが、思い浮かばない。
(何故だ?)
一つだけ考えられることがある。
それは、
(誰かが中にいる?)
全神経を研ぎ澄まし、耳をそばだてる。
だが、物音は全く聞こえない。
その静けさが、不安だけを巨大化させ、大きく俺の心を蝕めて行く。
不安がどんどんかたちどって行きながらも、考えた。何とかして、部屋に入れないだろうか?
俺はタクシーに戻ることにした。タクシーには、もしもの場合の応急措置用の工具がある筈だと。
運転手に聞いてみる。
「ええ、ありますが……」
運転手は、若干怯えた表情だったが、工具箱を取り出してくれた。
その中からベンチを抜き取り、再びマヤ子の部屋の前に着いた。
引き戸を開けて、目の前に飛び込んで来たものに対して、戦慄が走った。
それは、正常な神経では見るに耐えないものだった。
「死死死死死死死死死死死死死」
と、部屋中の壁に部屋中の調度品に赤い文字で、乱れ書かれていた。
中には、
「死にたい」
「殺して」
「さっさと早く」
「殺してやる」
「醜い女に処刑の罰を」
「綺麗な女には永遠の美を」
その字は全て赤色に統一されていた。
一体、マヤ子はどういう心境だったのか!
寒気がした。
もしかしたら、俺の感じた気配というものは、この部屋から発される、暗くおぞましい、憎しみと怨念の塊の気配だったのかもしれない。
腋の下から、大量の汗をかいていることにふと気付いた。そして、手の甲もじんわりと湿っている。
聞いたことがある。人間の汗腺は、身体中にあるが、緊張による汗は、腋と手や足の甲や裏にしかかかないと。
それが今、実感出来た。
スマ子!! ……あぁ、スマ子!!
俺の記憶が感情のうねりを伴って、走馬灯のように駆け巡る。
オレとマヤ子の出会い。スマ子の失踪。マヤ子との愛、そして別れ。その全てが駆け巡る!
↑すんません。

マヤ子!!……あぁ、マヤ子!!

の間違いでした(>_<)
マヤ子との出会い。それは、約10年も前に遡る。
町でちょっと年のいった不良少年をやっていた。あてもなく、街をさまよい、時間を潰していた。
癒やしてくれるのは、村上春樹の本だった。
特にお気に入りは、『1973年のピンボール』。鼠が何かを求めて、街を去った話だ。
俺はこの話を読んで、思い出した人物がいる。それは、俳諧を俳句へ――遊戯を芸術へと昇華させた松尾芭蕉だ。
松尾芭蕉は、老齢にして俳句の旅へ向かった。その出発の際には、江戸に残る弟子たちと涙の別れをしたという。
この感情は、日本人の独特なものであろう。外国人ならば、「泣いて別れを惜しむのならば、旅に出掛けなければ良い」となるだろう。
けれども、松尾芭蕉は行った。老齢で道中に客死する可能性も高かった。それでも行った。心の中にある何かにつき動かされるように。
「1973年のピンボール」の「鼠」もまた、何かに突き動かされるように、「僕」の前から消えていった。
そんな時だった。マヤ子とスマ子という双子の娘に出会ったのは。
俺は、その当時親族を亡くし、莫大な遺産が転がり込んできた。全てを現金に替え、ひっそりと暮らしていた。
孤独のオーラが最高潮になるといつも一人でバーに入った。そして、独りで胃が痛くなるまで、酒をあおっていた。
店を出て、嘔吐感に苛まれ、路地裏に入った。そして、そこでぶちまけていると、
『大丈夫?』
と背中をさすり、声を掛けてきた女がいた。
振り返ると、セミロングの若い女が心配そうな顔しており、そしてその背後に全く同じ顔の女が不機嫌そうにむっつりと、立っていた。
『家は何処? 送るわ』
背中をさすっていた女――スマ子が気遣ってくれた。対する、背後に立っている女――マヤ子は、信じられない、という表情をした。
だが、結局、双子は俺を自宅アパートまで送ってくれ、そして、そこに住み込むことになった。スマ子が居なくなる日まで――。
3人は、出会った日から、淫らな生活に淫していた。
俺のアパートに入った時、テーブルの上に置いていた『1973年のピンボール』に、スマ子が気付いた。
そして、
『やれやれ』
と呟いた。
マヤ子はスマ子が何に反応し、そして、何がやれやれなのか分からなかったようだ。
俺自身、スマ子の脳裏でどういう思考が働いたのか分からなかった。
ただ、ベッドに横たわった俺の逸物をさ……(略)……そして、酒の抜けきらない俺に風呂を勧め、3人で入……(略)……なかなか、服を脱ぎたらないマヤ子だったが……(略)……乳白色の素肌はとても肌理が細かく、そして、弾力があった。セラミドが十分に備わった肌、これが女の若さというものなのだろうか。2人を見比べる。片一方はさも楽しげな笑顔、もう片一方は何かを企んでいるかのような微笑。それ以外は、あと一点を除いて、違いがなかった。
マヤ子の両腕にはリストカットの痕が残っていた。
……略……。
退廃的な雰囲気に囲まれた中目覚めた時、俺は気だるい疲れと、物悲しい気持ちを感じた。
恐らく、この双子は俺の目の前からすぐに消えるだろう。そして、『1973年のピンボール』でもそうだったように、この同じ姿ではもう、あいみまえることはないだろう……。そのようなことを考えた。
身体を起こすと、服を着て、外に出た。そして、肌寒い外気にさらされながらも、玄関の扉にもたれかかり、外国煙草をくゆらせた。突然、背中を押され、俺はつんのめった。
『あらあら、ごめんなさい』
玄関の扉から顔を出したのは、スマ子だった。
『今、マヤ子が朝ご飯を食べたいっていって、冷蔵庫の中身と台所を勝手に使っているけれど、許してね』
それだけいうと、扉をしめ、姿を消した。
俺は、吸いかけの煙草の火を消し、新しい煙草をまたくゆらせた。
俺は束の間の若い女たちとの同居生活を満喫しよう、と考えた。
そうやってぼんやりと、ゆっくり煙草を味わっている内に、出来たわよ、との声が室内から聞こえた。
部屋に入ると、食事の匂いがした。雑炊とコーンスープだ。
冷蔵庫にはろくな食材なんか残っていなかった筈なのに、見た目には食欲をそそるような鮮やかさがあった。
食べれれば良いという自分の料理にはない、おなごの料理に少しときめいた。
3人は、無言のまんま、食べ物を胃に運んでいたが、スマ子が気まずい雰囲気だと思ったのか、話し掛けた。
『あなたは、いつ出掛けるの? 仕事は何時から?』
俺は無職であること、金は贅沢さえしなければ生きて行けるくらいの金を相続したことなどを話した。
そして、
『君たちは……』
いつまでいるんだい?と、いう言葉を遮るように、
『だったら、昨日のお礼に私たちがこの部屋を掃除して差し上げるわ。だから、ぶらぶらと出掛けてきなさい』とスマ子はいった。
その言葉に促されるように、家を出た。
繁華街の大阪。
俺はあてもなく、歩き回った。そもそも、何を買おう。とりあえず、本屋に入った。
だが30分で飽きて、外へ出る。
――何をしようか?
頭に閃いたのは、2人に土産を買うことだった。
家に帰っても、もう部屋
にはいないかもしれない。それでも、時間つぶしにはなるだろう。俺は従順そうで和を重んじるスマ子に犬のバッジを、気ままでわがままなマヤ子に猫のバッジを買った。
どこにでも売っている様な、安物のバッジだ。きっと、双子はふてくされるだろう、と思う。
俺は、昼飯には遅い時間に、帰路についた。
一応、双子に帰って来るように、いわれていた時間だ。
玄関の前についた時。ひっそりとしていた。
気配がなかった。
ノブを捻ると、ロックが掛かっており、キーであけた。
室内は綺麗に片付き、カレーの匂いがした。そして、双子はすやすやと布団の上で寝息をたてていた。
(安らぎ)
という言葉が脳内を支配した。
家庭とはこんなものなのかもしれい。女性が男性が、結婚したがるのも分かる気がした……。
俺はソファーにもたれこんだ。そして、目を瞑り、今の空間を満喫した。
ふと、両目から、涙が溢れ出るのが分かった。今という束の間だからこそ、安息出来る経験出来るこの空間。俺はこの空間が勿体無かった。
――人殺しの遺伝子を受け継ぐ自分には、永久の安らぎなぞ、手に入れらいことは分かっていたからこそ、涙が流れた。
そしてその内に、俺も眠りに落ちていた。

ログインすると、残り9件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

関西大学ミステリー研究会 更新情報

関西大学ミステリー研究会のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。