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「ニーベルングの指環」コミュのヒットラーさんとワーグナー

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オープン2ちゃんねるで面白いスレが立っていたのでご紹介。

 19世紀から20世紀初頭のヨーロッパドイツの芸術、音楽に対しての考え方(ワーグナー含む)が見えるので、どのような捕らえ方をしていたのか推察の参考になるかと。


一気にお読みになるのでしたら
哲学ニュース
彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4925997.html
に纏まっているのでどうぞ。


元はクビツェクの回顧録から、青年期ヒトラーの研究の資料としては絶対欠かせない代物です。

コメント(10)

1: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)00:24:54 ID:Rxq

オーストリアの田舎 リンツ

(´・ω・`)(僕はアウグスト・クビツェク)

(´・ω・`)(家具職人の息子で父さんの手伝いをしているんだ)

(´-ω- `)(でも本当は子供の頃からやってる音楽の道に進みたいんだよなぁ…)


父「お疲れさん ほれ今月の給料だ」

(´・ω・`)「ありがとう」

父「またオペラを見に行くのか?」

(´・ω・`)「う、うん」

父「そうか…まぁ余った時間で何をするかはお前の自由だ」

劇場

(´・ω・`)(毎日、機械的に作業をする毎日)

(´・ω・`)(でも音楽家になりたいなんて口が裂けても言えない…)

(´・ω・`)(僕の人生、こんなのでいいのかなぁ…)

(´・ω・`)(楽しみと言えば貰ったお金でオペラを見に行く位…)

(´・ω・`)(ま、小遣い程度だから立ち見しかできないんだけどね)


(´・ω・`)(あの柱の下が秘密の特等席なんだよね)

彡※※※

(´・ω・`)(あちゃ、誰かに先を越されてる)

(´・ω・`)(仕方ない、こっちの壁にもたれて見るか)

(´・ω・`)(今日は「真夏の夜の夢」か)

(´^ω^`)(ああ〜いい。いい! どんなに疲れていてもこれでぶっ飛ぶなぁ)

(´・ω・`)(本当に…芸術からは勇気を貰えるよ)

(´・ω・`)(あーでも柱が少し邪魔だなぁ)

(´・ω・`)(そういえば前もあの人に場所取られたような…?)

彡※※※

僕はこのライバルを観察した

彼はひときわ青白く華奢な青年だった

僕と同じように、目を輝かせて舞台に夢中になっていた


(´・ω・`)(いつもキチっとした身なりでどこか控え目)

(´・ω・`)(明らかに僕よりいいとこの家の子みたいだ)

ブー

(´・ω・`)(休憩だ… あーもう半分か ずっとこの時間を楽しんでいたいよ)

(´・ω・`)(んーでも今日の公演は音楽と演出はいいけど……)

彡※※※「歌手が微妙やな」

(´・ω・`) !

それが会話のきっかけだった
(´・ω・`)「そうそう! 歌手が台無しにしてるよね!」

彡※※※「せやせや! 初めはおっ!って思ったんやがなぁ」

これを切っ掛けに僕らは幕間、公演の不満点や評価する所について話すようになった

彼とは恐ろしく意見があい、お互い喜びを覚えた

僕は彼の飲み込みに驚かされた! 理解力の点では間違いなく僕より優れていた

初めに会話した日、1904年の11月。それ以来僕らの付き合いが続いた

そしてある公演の後、僕は彼と一緒に帰った。その時、わかり際に彼は自分の名前を名乗った。

彡(゜)(゜)

「アドルフ・ヒトラー」

学校

その単語が、僕の体験した、彼の最初の怒りの爆発だった

彡(゜)(゜)「ええかクビツェク 学校なんてなぁ、なまくら者を作る場所でしかないんや」

(´・ω・`)「アドルフは先生が嫌いなんだよね」

彡(゜)(゜)「当たり前や! そんな話より、今日の「魔弾の射手」について語ろうや」

(´・ω・`)「まぁまぁ、そうせっかちにならないで」

彼は僕の仕事を煩わしい傷害と思っていた

彡(゜)(゜)「また仕事かいな 」

(´・ω・`)「アドルフは何か仕事をしてないの」

彡()()「……」

(´・ω・`)??

彡(●)(●)「冗談やない!」





12: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)01:28:40 ID:Rxq

彡(゜)(゜)「ええわ!今日はトコトン付き合ったるで」

彡(゜)(゜)「クビツェク、お前の言っとる仕事ってのはな、一言で言えば」

彡(゜)(゜)「パンを得るための仕事や」

(´・ω・`)「えぇ…」

(´・ω・`)(きっと、アドルフは裕福な家の子なんだろうな)

(´・ω・`)(考えられる線としては…親の遺産? 学生?)

(´・ω・`)(うーん…だったら何で僕みたいな家具職人の子と友達に選んだんだろ)

(´・ω・`)「そういえば、僕も学校の成績は良くなかったなぁ」

彡(゜)(゜)「…勉強はちゃんとせなアカンで」

(´゜ω゜`)「えぇ!?」

(´・ω・`)(矛盾してるよアドルフ…君のことが全然解らないよ…)





14: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)01:51:29 ID:Rxq

(´・ω・`)(こんな風に大人しくて少し夢見がちな僕)

(´・ω・`)(こんなんだから相手の立場に感情移入できて順応性がある)

彡(゜)(゜)

(´・ω・`)(対して彼は極めて短気で激しい気性)

(´゜ω゜`)(さっきみたいに唐突に怒り狂うことがしばしば)

(´・ω・`)(こんな正反対な僕らは芸術という共通の趣味で繋がっている)

(´・ω・`)(はっきり言えば、僕が聞き役、受け手で彼が話す役)

(´-ω-`)(そして僕らはお互い、孤独だったんだ…)

(´・ω・`)(彼にとって、僕は只の聞き役、お供に過ぎなかったのかも)

(´・ω・`)(よく解らないけど、ただ一つ言えることは、僕は彼に必要とされていたんだと思う)

ある日

彡(゜)(゜)「クビツェク、迎えにきたで〜」

(´・ω・`)「うーん、ちょっと待って」

彡(゜)(゜)「はよしいや 始まってまうぞ」

(´・ω・`)「ごめんごめん、木屑の掃除が大変でさ」

産業の発展はそこそこ進んでいるものの、未だ田舎町というレッテルは外れない アドルフは人気の少ない道をよく使っていた

彡(゜)(゜)「クビツェク…ワイはいつかこの町から出ていくで」

(´・ω・`)「どこに行くの?」

彡(^)(^)「勿論ウィーンや!」

(´・ω・`)「羨ましいなぁ、僕m」

(●▲●)「ん? アドルフ! アドルフじゃないか!」


23: 名無しさん@おーぷん 2015/08/08(土)02:18:42 ID:Rxq

(´・ω・`)(ん…上品そうな人だな 僕らと同じ16歳位…アドルフの元同級生かな?)

(●▲●)「最近どうだい? 相変わらず痩せてるねぇ!」

彼はアドルフの上着を親しげに触って、語りかけた

(´・ω・`)(アドルフは礼儀ただしく接するんだろうな 劇場での時みたいに)

(´・ω・`)チラッ

彡()()

(´゜ω゜`)!!

僕は何度か経験済みだったので、アドルフ表情が次にどう変化するか予測できた

彡(●)(●)「そんなこと、おまえには関係ないやろ!」

彡(゜)(゜)「行くでクビツェク!」グイッ

(´・ω・`)「えっ、ちょ、いいの…?」

((●▲●))「あわわわわ」

(´-ω-`)(ああ…なんというか…御愁傷様…)


劇場前

彡(゜)(゜)「あいつは未来の木っ端役人や!」

(´・ω・`)「彼になにかされたの…?」

彡(゜)(゜)「ふん!」

彡(゜)(゜)「ワイは、あんなつまらない奴と一緒のクラスやったんや!」

彼が落ち着くのに、暫くかかった
それともう1つの出来事があった 僕のヴァイオリンの先生が亡くなった時の事だ

教会

彡(゜)(゜)「クビツェク、まぁ元気だしや」

(´;ω;`)「アドルフ…君も先生を弔いに来たんだね…」

彡(゜)(゜)「ん… まぁ… せや」

(´;ω;`)?

後になって訪ねてみると、やはり彼は先生を知らなかった
理由を問いただすと、

彡(゜)(゜)「お前が他の連中と一緒にいて、くっちゃべっていることに我慢ならなかったんや」

(´・ω・`)「そ、そう…」

実際、アドルフと知り合って以来、彼は僕の自由時間をやたら縛りたがっていた

つまるところ、僕達の友情のためには、役人気質をよく思わないでいることが是非とも必要だった


彡(゜)(゜)「役人? あんなもん地位をちらつかせて威張る奴よりも家具職人の方が立派なもんやで 気にすんなや」

(´・ω・`)(役人の子供なのに役人が嫌いなんて…何かあったのかな…)

(´・ω・`)「あのさ、アドルフは将来何になりたいの?」

彡(゜)(゜)「ん?んなもん芸術家に決まっとるやろ おまえと一緒や」

(´・ω・`)「あ……」

(´^ω^`)「うん、そうだよね! 僕も本当は家具職人なんかじゃなくて音楽家になりたいんだ!」

彡(゜)(゜)「今更何を言っとるんやお前は…変な奴やなぁ」


そういうわけで、僕は彼の友達になるために必要な条件を全て満たしていた訳だった

僕は彼の級友とも役人気質とも無縁で、ただひたすら芸術に明け暮れていた

(´・ω・`)(僕は音楽家になる! アドルフも芸術家になる!)

(´^ω^`)

お互いの性格は正反対、でも傾向は同じことで僕らは結びついた

アドルフは、自分の言いたいことをぶつけられる「ある人間」を群衆の中から見つけただけなのかもしれない。

でも、ただ一つ言えることは劇場の出会いからウィーンでの貧乏生活の途中まで、アドルフにとって僕こそがその「ある人間」だったことは確かだ

クビツェクの家

(´・ω・`)「まぁ汚いけどゆっくりしていってよ」

彡(゜)(゜)「お邪魔しますやで〜」

彡(゜)(゜)「って誰もおらんやんけ」

(´・ω・`)「ああ、母さんたちは写真館に行くってさ」

彡(゜)(゜)「ほーん…ワイは写真が嫌いや」

(´・ω・`)「でも学校とかでは撮らされたでしょ」

彡(>)(<)「あれは苦痛やったで〜! なんであんな馬鹿共と雁首揃えた写真残さなならんねん」

彡(゜)(゜)「それにギジナジウムでの肖像画の授業! 組まされた奴が下手くそさといったらそら酷かったで」

彡(●)(●)「あいつに今度あったらあの絵燃やしたる!」

(´・ω・`)「そういえばアドルフは人物画を描かないね」

(´・ω・`)「風景画描いてるとこしか見たことないよ」

彡(゜)(゜)「ワイはいつかウィーンへ行くからな その前にここの風景をなるべく書き留めておくんや」

彡(゜)(゜)「この田舎町は橋やら街道やらはええがなぁ、建築物がアカンな!」

彡(>)(<)「昔ウィーンに行った時に見た劇場の外装といったらそら凄かったで〜!」

(´・ω・`)(始まった)

彡(゜)(゜)「でもここは田舎や!そう豪華絢爛様式兼備な建物は作れん!」

彡(゜)(゜)「そこで田舎特有の自然や!なんといってもドナウ川の眺めやな!」

(´・ω・`)(くるぞ…)

彡(゜)(゜)「この川は、古きゲルマン伝説の一行がフン族の国に向かう際に使われたんや!」

彡(>)(<)「ブルグントの船団や!あ〜!たまらん!」

彡(゜)(゜)「よっしゃ!これから遠足にいくで!」

(´・ω・`)「ええ!? そんな急に…今日は劇場行かないの?」

彡(゜)(゜)「予定変更や! 背広じゃ動けんから着替えて来るで!」

(´・ω・`)「お弁当作るから待ってて」

彡(゜)(゜)「んなもんいらんいらん パンと牛乳だけで十分や」

リンツの北 ミュールフィアテル

(´@ω@`)「ア、アドルフ、少しキツくない…?」

彡(゜)(@)「そ、そんなんじゃ屈強なゲンマンに、なれ、なれんで…ハッ…

彡(゜)(゜)「お、丘陵が見えたで! あそこからの眺めが最高なんや!」

ポツ…ボツ…

(´゜ω゜`)「あーあ降ってきたよ…」

彡(゜)(゜)「ここまで来たら引き返せん! それに山の天気は変わりやすいんや すぐ晴れるで」

(´・ω・`)(うーん、あんながりっポチな体でよく備えしないで山登りできるよ…)

彡(゜)(<)「ゲホッゲホッ」

(´・ω・`)(それに肺も弱いみたいだし…)

ザァー

(´゜ω゜`)「ああ…本格的に降ってきた…」

川(゜)(゜)「うーん、自慢の前髪がびしょ濡れや」

(´・ω・`)「アドルフは前髪いつも垂らしてるよね せっかくの大きい目が隠れて勿体ないよ」

川(゜)(゜)「せやろか」

彼の顔は、鼻筋が通っていて、すっきりした顔立ちだった

川(゜)(゜)「濡れた髪うっとおし杉ィ! オールバックにしたろ!」

額は広く、突き出ていて、その他鼻、口はわりと平凡 しかし

(´・ω・`)(なんて表現していいか解らないけど、アドルフほど大きい目をした人は見たことないよ)

(●)(●)「お、視界良好やんけ」

(´・ω・`)「オールバックは禿げるよ」

()()「ファ!?、アカンやんけ…ワイの家系は禿げ遺伝子もっとるんや…」

数十分後

(´@ω@`)「ヒイ、ヒイ…」

川(゜)(゜)「ハッ…ハッ……」

(´・ω・`)「あ…」川(゜)(゜)

(´・ω・`)「や、やっと……」

川(゜)(゜)「頂上や!」


雨雲はいつの間にか消え、町の反対側までが一望できた

彡(゜)(゜)「お! リヒテンハーク城が見えるやんけ! スケッチしたろ!」

(´・ω・`)「よくそんなに体力あるね…体は僕より貧弱なのに…」

彡(゜)(゜)「ワイは毎日歩いとるからな ウォーキングはワイのスポーツや」

彡(゜)(゜)「お、見ろやクビツェク。 ゲオルゲン村も見えよる 農民戦争時代の遺物探しに今度行ってみるやで」

(´・ω・`)「えー…今更そんなの残ってないでしょ」

彡(゜)(゜)「一度行けば解るで かつての偉大な闘いの遠い記憶が生き生きと残っとる」

この日改めて解ったことは、彼はこのように異常なまでの真剣さを持っていたことだ たとえそれがどんな分野でも 単なる遊びにでも

クビツェク家前

(´・ω・`)「あーやっと着いた…もうクタクタだよ」

彡(゜)(゜)「じゃあま」

クビツェク母「あらクビツェクどうしたのその格好」

(´・ω・`)「あ、お母さん 写真館から帰ったんだね」

(´・ω・`)「あ、それからこちらは僕の友達d」

彡(゜)(゜)「私はアドルフ・ヒトラーと申します。いつもクビツェクさんとは楽しく過ごさせています」

(´・ω・`)(うーん、劇場モード それともこっちが素なのかな…?)

クビツェク母「これはご丁寧に」

彡(^)(^)「いや〜、まだまだお若いですなぁ!今日写真館の方もきっとよいお仕事をなされたに違いない!」

クビツェク母「あらお上手!」


「生真面目な男」 それがアドルフと短い時間関わった人間が持つ彼の印象だ。

彡(゜)(゜)「それでは私はこの辺で。 じゃあまた、クビツェク」

(´・ω・`)「うん、また来週」

彼はキチッとした動作で帰路へ発った。

クビツェク母「おまえの友達はなんて目をしているのでしょう!」

母の言葉には、称賛よりも驚嘆がこもっていた。

少年時代のヒトラーの非凡性は、どこに顕著に表れていたか?

それは目に!

彼の低くよく響く声よりも、目に比べればそれは大したことはない。
(´・ω・`)(最近、僕はあることを調べている)

(´・ω・`)(アドルフの家族のこどだ)

(´・ω・`)(アドルフのお父さんは既に他界していた)

(´・ω・`)(前にその事についてかまをかけてみたことがある)

(´・ω・`)「それでさ、僕のお父さんは僕を家具職人にしたいと思っているんだよ どう思う?」

彡(゜)(゜)「父親ってのは子を縛りつけたがるもんや ワイの親父もワイを役人にさせようと必死だったんや」

(´・ω・`)「へえ」


彡(゜)(゜)「全く、こっちはいい迷惑やで」

彡(゜)(゜)「あいつの仕事のせいでワイはオーストリア中を引っ越して回ったんや 一時期バイエルンにいれた時だけはその事に感謝しとるがな」

彡(゜)(゜)「税関だかなんだか知らんがワイやマッマにいつも高圧的にかかってきよる」

彡(゜)(゜)「学校にいた時は成績やらなんやらでよく殴られたもんやで」

彡(゜)(゜)「死んでせいせいしたわ!」

(´・ω・`)「そ、そうなんだ…」

(´・ω・`)「ねぇ、今度アドルフの家に行っていい?」

彡(゜)(゜)「ん? 別に構へんで」


ヒトラー家

(´・ω・`)「お邪魔します」

彡(゜)(゜)「マッマ、こいつはワイの同志、クビツェクや」

(*^◯^*)「アドルフが友達を連れてくるなんて珍しいんだ!」

(´・ω・`)「こ、こんにちは」

(´゜ω゜`)(おお…この目の大きさ…眼光…アドルフとそっくりだ!)

(´・ω・`)(どうやら、アドルフは母親似で生まれてきたみたいだ)

(´・ω・`)(でも、内面は父親似…これはアドルフに言えないけど…)


(´・ω・`)(アドルフのお母さんは聞いていた通りで明るい人だ)

(´・ω・`)(失礼かもしれないけど、家は僕の予想よりアレだな 小綺麗なアパートの4階… 質素な内装)

彡(゜)(゜)「こっちがワイの部屋やで ついてこいや」ギシギシ

(´・ω・`)「あ、この写真って……」

手入れの行き届いたカイゼル髭が少し怒ったような顔つき 印象的ないかにも役人顔

十中八九、写真に映っているのはアドルフの父だろう

彡(゜)(゜)「今日はチビがいないから特別や 一度興奮し始めたら五月蝿くて敵わんからな」

(´・ω・`)「ああ、確か9歳の妹さんだよね」


(´・ω・`)「アドルフの兄弟って妹さんだけ?」

彡(゜)(<)「うーん、いるにはアッネがいるんやが……」

彼にはアンゲラという一応の姉がいた なんでも父アロイス・ヒトラーの前妻の娘らしい つまりは腹違いということになる

彡(>)(<)「そのアッネと結婚したラウバルって奴がエライ腹立つんじゃ」

彡(゜)(゜)「あいつは飲み屋に入り浸って酒、煙草、博打をやるクズや!」

彡(●)(●)「そしてワイを見下す役人や!」

(´・ω・`)「あ〜(君からしたら)役満だね」

彡(●)(●)「更にムカつくことに、あいつはワイを役人にしようとあれこれ口煩く言ってくるんや!」

彡(゜)(゜)「ホンマ腹立つで!」

(´・ω・`)(あー、だからアンゲラさんはヒトラー家に滅多にいないんだ 主にアドルフの怒りが原因で)


キャ…キャ…

彡(゜)(゜)「チビが帰ってきよった! 裏口から逃げるでクビツェク!」

(´・ω・`)「ちょ、待ってよ」

ヒトラー家の家庭事情は色々複雑みたいだけど、僕はアドルフが母を愛してることだけは理解できた


(´・ω・`)「あーあ、オペラが始まるまでアドルフの家で時間を潰す予定だったのに…」

彡(゜)(゜)「すまんな しゃあないからラント通りでも歩こか」

(´・ω・`)「はぁ、そうしようか……ん?」

僕らの歩く前方から長身でスラリとしたブロンドの娘が母親らしき人物と歩いていた

(´゜ω゜`)「うわぁ…綺麗な人だなぁ…引っ越してきたのかな? きっと良家の出自で仕事の都合でこんな田舎に来たんだろうなぁ」

(´・ω・`)「アドルフはどう思う?」チラッ

彡(・)(・)

(´・ω・`)「え?」

彡( ゜)( ゜)

(´・ω・`)(ど、瞳孔が開いてる…只でさえ大きい目が更に大きくなってる…)



(´・ω・`)「ね、ねぇ、アドルフ彼女はもう行ったよ…早く元に戻ってよ…」

彡(゜)(゜)「クビツェク、ワイは彼女を愛してるしまったようや」

(´・ω・`)「うん、だろうね お陰で今日買ったオペラのチケットが無駄になったよ」

彡(゜)(゜)「調べるで」

(´・ω・`)「え?」

彡(●)(●)「名前!住所!職業!家族構成!全部調べるで!!」

(´・ω・`)(もうこうなったら止まらないな…)


(´■ω■`)(あれから3日僕は彼女について聞き出すことに成功した)

(´■ω■`)「名前はステファニー 住所はウアファール地区3番地34号 母は未亡人 ウィーンで法律を学んでいる」

彡(゜)(゜)「ほう…して…恋人関係はどや…?」

(´゜ω゜`)「それが…青年士官と…」

彡()()プチッ

彡(●)(●)「かあああああ〜!〜!〜!」

彡()()「あんな見栄っ張りの空っぽ人間どもと…糞…糞……ああ〜!!」

彡(゜)(゜)「あ…あ…」

(´゜ω゜`)「ま、まぁ、こんなこともあるって…残念だけど…」

彡(゜)(゜)「いや! ワイは諦めんで!」


彡(゜)(゜)「クビツェク! 今日もラント通りを散歩するで!」

(´・ω・`)「昨日も一昨日も行ったじゃないか…」

彡(゜)(゜)「いいや!今日こそ会えるで!ワイの目力をもってすれば彼女はワイに気づいてくれる筈や!」

(´・ω・`)「僕はそういう意味で君の目を誉めたんじゃないんだけど…あ…」

(´゜ω゜`)(か、彼女だ…! 遂に来た…!)

彡()()「よっしゃ!行くで!」

ステファニー「……」スタスタ


彡(◯)(◯) (大丈夫…! きっと気づいてくれる)

( ・`ω・’)キリッ

ステファニー「…………」ニコッ

彡()()

(´゜ω゜`)


彡(゜)(゜)「やったやで…!気づいてくれた…! やっぱり前からワイのこと気にかけとったんや…!」

(´・ω・`)「う〜ん、只目が合ったから愛想よくしただけだと思うんだけど…」

彡(゜)(゜)「いいや、ワイには解るで 直感でわかる…! 向こうもそう思っとる筈や!」

彡(゜)(゜)「クビツェク!ワイは次にどうすべきや!?」

(´・ω・`)「う〜ん、まぁ普通ならご両親と会ったりするんじゃない?」

彡()()「そ、それはちょっと早いやろ やっぱもう暫くの間愛を育むで!」

(´・ω・`)「もう好きにしなよ…」

それから彼は彼なりの愛を表現するべく努力した

時には愛の詩を書き、僕の前で朗読したりした
また時には将来設計について真剣に悩んでいたりもした

(´・ω・`)「僕の調べた情報によるとね、彼女はダンスが好きらしいよ」

彡(゜)(゜)「ダ、ダンス…!?」
(´・ω・`)「これを機にやってみたら? 上流階級の人間にとってダンスは必修科目だよ」

彡(゜)(゜)「いやっ、ダンスなんて無意味で無価値で…とにかく駄目や!」

彡(゜)(゜)「想像してみいや!仮に音楽切った上でなされるダンスパーティーを! あいつらが気が狂ってるってわかるで!」

(´・ω・`)「そんなこといっても仕方ないよアドルフ 彼女はダンスが好きなんだから」

彡(●)(●)「駄目や駄目や!断じて駄目や!彼女は周囲に付き合わされて無理やりやらされてるだけなんや!」

彡(゜)(゜)「許さへんで士官どもめ…!ワイがステファニーと結婚したらこんな思いさせんですむようにしたる!」

それから彼はダンスのことばかり考えるようになった 家でもずっとそうらしい

(*^◯^*#)「アドルフが毎晩ピアノでワルツを弾いてて五月蝿いんだ!なんとかしてほしいんだ!」

(´・ω・`)「暫くほっときましょう」

:

二週間後

彡(゜)(゜)「クビツェク、ワイは決めたで」

(´・ω・`)「やっと諦める気になったんだね」

彡(゜)(゜)「んな訳ないやろ ワイは…ワイは…」

彡(●)(●)「彼女と駆け落ちするで…!」

(´゜ω゜`)「誘拐!?」

彼は極めて詳細に誘拐計画を練っていた 僕の役割も決まっていた
僕が母と話して気を引いている隙に彼が娘を強奪するというのだ

(´・ω・`)「その後、君たち二人さどこで暮らすんだい?」

彡()()「う……」

僕の質問で彼の頭を冷やすことはできた


状況は悪くなっていった

たまたま彼女の機嫌が悪い時に彼女に視線を送った結果、彼女は明らかに煙たそうにそっぽを向いた

彡()()「ファ!?」

この行為はアドルフを絶望の淵へと追いやった

彡(゜)(゜)「もう耐えられへん! 終わりにするで!」

彡(゜)(゜)「橋からドナウ川に飛び込んだる 勿論、ステファニーも一緒に死ななアカン」

(´゜ω゜`)「アドルフ…」

彡(●)(●)

ここ三週間、彼の頭にはその計画しかなかったようで、僕は恐る恐るそれを見守るしかできなかった


1906年6月

その日は花馬車行列という催しが行われ、僕とアドルフも教会の前でそれを見ていた

(´・ω・`)「前に君が言ってた通り、自然も芸術の一つに違いないね 花と連隊の音楽がよくマッチしてる」

彡(●)(●)「せやな…」

(´・ω・`)「あっ、花の投げ入れが始まったよ! 君の妹さん位の娘もいるね」

彡(●)(●)「せやな…」

(´゜ω゜`)「あっ……見てアドルフ! ステファニーだよ! ステファニーが花馬車から降りてきたよ」

彡(゜)(●)「ファ!? ほ、ホンマや!!」

その時のステファニーは赤いヒナゲシ、白いマーガレットに囲まれて最高に魅力的だった

そのうち馬車が僕達の目の前にやって来た その時、ステファニーの明るい眼差しがアドルフに注がれた。

彡(゜)(゜)「」

彼女はお祭り気分にふさわしく無邪気に微笑みかけ、花束から花を一本抜いてアドルフに投げた

(´・ω・`)チラッ

(´゜ω゜`)!!!

その時ほど、幸せそうなアドルフの顔を僕は見たことがない


祭り後

彡(;)(;)「やっぱり……やっぱりそうだったんや! 彼女はワイに気があるんや」

(´;ω;`)「うん…うん…気があるかどうかはともかく良かったねアドルフ…」

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