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「ニーベルングの指環」コミュの「ワルキューレ」第1幕、

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第1夜は有名な「ワルキューレ」です。
一番有名なのは「ワルキューレの騎行」でしょうが、
これは3幕始めまで出てきません、悪しからず(笑)

第1幕:
深い森の中の一軒家に疲れ果てた男が転がり込んできます。
気を失ってしまった男を介抱し、
水を飲ませたジークリンデは、
この男に何か懐かしいものを感じます。
ここはフンディングの家でジークリンデはその妻でした。
フンディングが帰ってきて、
見知らぬ男が家にいるのを見咎めます。
話をするうちにお互い敵同士と知りますが、
騎士らしく疲れきった男に一夜の宿を提供し、
明日の朝、勝負をすることにしました。
ジークリンデは夫に眠り薬入りの酒を飲ませます。
男は彼女が名前を訊いても「悲しみ」であると名乗るだけでしたが、
彼女自身も存在そのものが「悲しみ」ですと、
身の上話をするうちにお互いが昔離れ離れになった兄妹であると悟ります。
2人は互いに強い愛情を感じ、
冷たく閉ざされていた家にも春が来たことを歌い上げます。
ジークムントと名乗った男にジークリンデは、
昔、この上に不思議な老人がやってきて、
家の中にあるトネリコの木に剣を刺していった事を話します。
その剣を持つものは無敵であるが、
今まで誰も抜いたものはいないのです。
これこそが父の約束した剣であると悟ったジークムントは、
剣を幹から引き抜き、
この家で辛い目に遭っている妹を連れて逃げることを決心。
兄であり夫となることを誓ってジークリンデと結ばれます。


10歳でこの話を知った我が息子は、
このシーンで考え込んでいました(^^;
んで、説明出来なかった母・・・・。

コメント(3)

さて「ワルキューレ」の第2幕に入ります。
これは長いので分けますね。

第2幕:
険しい岩山でヴォータンが人間界を見下ろしています。
戦いが始まろうとしているからです。
そこへお気に入りの娘ブリュンヒルデが勇ましくやってきます。
ヴォータンはジークムントに勝利を与えること、
フンディングの遺体はワルハラへ運んでこなくても良いことなど
いろいろ指示を与えているところへフリッカがやってきます。
ブリュンヒルデは退散(笑)

フリッカはいつも逃げ回っているこの夫に文句を言いに来たのです。
神聖な結婚の誓いが破られたこと、
それも兄が妹を抱くなんて聞いた事がないと大層怒っています。
なあに春の風が吹いたのさ、
今までなかったからって今あったじゃないかと
軽くはぐらかそうとするヴォータンに
益々怒りを募らせるフリッカは、
この双子がヴォータンの子供だと知っています。
あんな狼みたいな女に子を産ませるとは!となじります。
あの息子の手伝いはやめて下さいというフリッカに、
ヴォータンは彼はあの剣ノートゥングを自分で手にしたのだと言いますが、
あれはあなたが用意したものじゃないですか!と、
何か言えば言うほど追いつめられてしまい、
遂にフリッカの言いなりになってしまいます。

そこへ戻ってきたブリュンヒルデは、
フリッカが去った後、がっくりとうなだれる父親を見て、
わけを聞き出します。
これが「ヴォータンのモノローグ」です。
ヴォータンは今まで指環のいきさつを語り、
この指環を取り戻すために計画した事で、
自縄自縛に陥ってしまった自分の身を嘆きます。
唯一の望みはこの世界の全てが終わりになること(Das Ende)という
父親の深い苦悩を知って驚くブリュンヒルデ。
このブリュンヒルデだけがヴォータンの喜びの元なのです。
エルダに知恵を授けてもらおうと地底へ行ったヴォータンに、
エルダは世界の事を教える代わりに愛が欲しいと言い、
ブリュンヒルデを授かったのでした。
ヴォータンはフリッカからの指示をしぶしぶ伝え、
フンディングを勝たせるように言い残して、
その場を去っていきます。

この2幕では夫婦喧嘩の後はモノローグなので、
ハイライト盤などで収録されることはほとんどありません。
モノローグではかなり高度な表現力が必要とされます。
そうでないと舞台では動きがほぼないので、
ただ退屈な場面になってしまいますからね(^^;
第2幕の続き:
フンディングが眠っている間に
逃げ出したジークムントとジークリンデは、
必死で遠くへ逃げようとします。
遂に力尽きて動けなくなった妹を休ませ介抱するジークムント。
ジークリンデはこれから起こる事をまざまざと目の当たりに幻視します。
ここら辺はやはり半分神さまの子供だからでしょうか?
疲れ果てた彼女は眠ってしまいます。

ジークムントの前に現れたブリュンヒルデは、
彼がヴァルハラへ行く運命にあることを話します。
ジークムントはそこへ行けば、
別れ別れになっている父親に会えることや、
神々の娘達とともに過ごし、
ヴァルハラを守ることなどを知ります。
しかしそこへジークリンデを連れて行けないことを知ると、
ジークムントはキッパリと拒否します。
ブリュンヒルデの姿を見てしまったということは、
死ぬことが決定しているのですが、
ジークリンデへの強い愛情を知って同情したブリュンヒルデは、
初めて父親の言いつけに背き、
ジークムントたちを助けることにします。

フンディングたちが犬と共に迫ってきます。
無敵の剣に守られているからと対決したジークムントが、
まさにフンディングを刺そうとしたとき、
突然ヴォータンが現れ、
ノートゥングを真っ二つに折ってしまいます。
茫然とするジークムント。
すかさすフンディングの槍がジークムントを貫き、
ジークムントは倒れます。
ブリュンヒルデは折れた剣を隠し持って、
ジークリンデと共にその場を逃げ出しました。
たった1人の息子を死なせることになってしまったヴォータンは、
悲しみに満ちた悲痛な表情で息子を見下ろしていましたが、
フンディングに、
「フリッカの元へ報告に行くがいい。ヴォータンは約束を守ったと言え!」と
嫌悪感いっぱいに「行け!」とはき捨てるように言うと、
フンディングはその場に倒れ、死にます。

ブリュンヒルデの裏切りを知って怒り心頭に発したヴォータンは、
彼女を追って行くのでした。
さて「ワルキューレ」も最終幕です。

第3幕:
この幕の始めで流れる音楽が、
「ワルキューレの騎行」です。
舞台は岩山の頂、ここでヴォータンの8人の娘達が、
戦場で死んだ英雄たちをヴァルハラへ運ぶときの音楽です。
敵同士だったから死んでからも馬たちまでまだ喧嘩してるわ、
などと笑いあいながら、
戦乙女達は戦士達を運んでいます。
それにしてもブリュンヒルデはどこかしらね?
えらく遅いわねぇなどと話し合っているところへ、
愛馬グラーネを必死で走らせたブリュンヒルデが駆け込んできます。
一緒に乗っているのは女ですから、
ワルキューレたちは驚いて、
一体どうしたことかと尋ねます。
ブリュンヒルデは今までのいきさつを語り、
父親の言いつけに背いてジークリンデを連れて来た事、
かくまって欲しいことを訴えます。
あの父に逆らうなんて!と驚くワルキューレ達、
匿うなんて無理なこと、そんなことしたくないわなどと話し合っていたら、
ジークリンデはこれ以上ご迷惑をかけたくないので、
いっそ死なせてください、どうせ私の夫も死んだのですと訴えます。
しかしブリュンヒルデは、
「あなたのお腹の中にはジークムントの子供が宿っています。
その子は英雄なのです。」と言うと、
ジークリンデは、
「ではこの母親を守ってください!」
と生きることを決意します。
ブリュンヒルデは北のはずれの暗い森へ行きなさい、
そこならあの父親も行かないからと助言します。
ノートゥングの破片を持って、
ジークリンデはその場から逃れます。

そこへ恐ろしい勢いで黒雲が吹いてきて、
怒り狂った大神ヴォータンの登場が告げられます。
自分を裏切った娘を成敗しようというわけです。
始めは姉妹たちの後ろに隠れていたブリュンヒルデも、
父に自分の行為の真実を告げようと出てきます。
父が本当はジークムントを愛していたこと、
フリッカの言い分を通すために、
しぶしぶ彼を殺さねばならなかった父の苦悩を見て、
自分なら助けられると思った事などを話します。
父に代わってとはおこがましい傲慢な娘め!と
ヴォータンはまだ怒っていますが、
最愛の娘の愛情には勝てず、
かといってそのままにしておくわけにもいかず、
命令に背いた罰として神性を奪い、
この岩山の上で眠りにつくこと、
人間の男がやってきて目覚めさせられたら、
その男の妻になって平凡な人生を歩むことと告げます。
これにはさすがにブリュンヒルデや妹達も抗議しますが、
逆らうならお前達も同じ運命にするぞ!と叱責されて、
妹達は岩山から嘆きながら去っていきます。
ブリュンヒルデはではせめて本当の英雄しか近付けないように、
この岩山を魔の炎で包んで欲しいと頼みます。
わがままがすぎるぞと怒っていたヴォータンですが、
最愛の娘の最後の希望を受け入れ、
ローゲを呼び出して周りを炎で包み込みます。
「この炎とヴォータンの槍を恐れるもの、
何人たりとも通る事は敵わず!」
と言い残し、ヴォータンは岩山を去っていきます。


最初から勇ましい音楽で始まって、
「魔の炎」まで息もつかせぬ勢いで聴ける
「ワルキューレ」は、
世界中で最もよく上演されるワーグナーのオペラです。
この「ワルキューレ」だけでも録音が沢山出ていますし、
DVDも種類が増えましたが、
初めて見るなら私はMETのものをお勧めします。
これはワーグナーの書いた通りに演出されており、
かなり異なった解釈、はっきり言ってわけのわからない演出や小道具もなくて
音楽の邪魔にならないからです。
私がここまで書いてきてずっと聴いていたのもMETのCDです。
ビルギット・ニルソンのあと、理想的なブリュンヒルデであった
ヒルデガルト・ベーレンスの声、
暗い響きを持ち悲惨な運命の女性をよく表現できているジェシー・ノーマンの声が聴けますし、
ヴォータンはこの頃一番良い声が出ていたジェイムス・モリスが歌っています。
ゲイリー・レイクスのジークムントが弱い他は、
クリスタ・ルートヴィッヒのフリッカ、
クルト・モルのフンディングも理想的だと思います。

古い録音には良いものが勿論沢山ありますから、
時間とお金に余裕がある方はいろいろ聴いてみてください。
そうするとうちのように棚5段ほどがワーグナーだらけになって、
立派なワーグナー貧乏が出来上がりますよ!(笑)

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