東海道本線沿線観光コミュの観音寺城跡

　近江守護を務めた宇多源氏佐々木六角氏の居城。史跡。
　築城年代は明かではないが、『太平記』によると1335年に北畠顕家の進攻を防ぐため、標高443ｍの観音寺山(繖山；ｷﾇｶﾞｻﾔﾏ)を城塞化したとされる。
　本格的に城郭となるのは応仁の乱(1467～77)あたりで、六角高頼は西軍に付き、しばしば観音寺城に籠城している。1556年、六角義賢は石垣を巡らすなど、城の近代化を図った。
　1568年、織田信長が足利義昭を奉じて上洛を図った際、六角義賢(承禎)・義弼父子は、観音寺城に籠もり抵抗したが、箕作山城落城後、城を捨てて甲賀郡の三雲城へ退き、観音寺城は陥落、廃城となった。
　観音寺山全山が城郭化ていたので、100以上もの曲輪が存在し、城の中核部(本の丸・平井丸・落合丸・池田丸)は、石垣で固められていたとされる。　
　今でも本の丸の周囲を固めていた石垣群は良く残っており、特に、本の丸虎口付近と虎口下の井戸跡あたりの石垣が往時の姿を偲ばせる。中核部以外にも、布施淡路丸・伝馬場邸郭・伊庭邸郭などがある。
　西国33ヶ所霊場の観音正寺が建つ場所も、観音寺城の一曲輪跡でもある。
　安土駅から徒歩１時間半。

コメント(5)

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[1] mixiユーザー 03月06日 20:55

日本で一番高い所にある山城だったんですよね～

織田信長に攻められた時、30以上あった出城を信長が攻めている間に軍備の補強をしようとした六角承禎の思惑とは別に、いきなり本城の観音寺城を囲まれて、ほとんど戦う事もなく一兵も残さず逃げたという話ですよ。

ちなみにこの六角承禎の子孫は草津で代官(？だったと思う、もしかしたら庄屋？)をしていたのですがある時、一家惨殺の悲劇が訪れ、その時生き残った幼子を乳母が郷里で育て、その養育の為に餅を作って売った事が、草津名物『うばが餅』の始まりとされています。

[2] mixiユーザー 03月06日 21:17

　信長のピンポイント攻撃によって敗れちゃったという事なんですねえ。
　うばが餅の幼子が六角氏の末裔だったとは知りませんでした。

[3] mixiユーザー 03月06日 22:53

確か、曽孫ですよ。

[4] mixiユーザー 03月06日 23:23

観音寺城の構造は、広い屋敷を持つ郭を多数配していますが、明確な防御施設がなく、規模こそ大きいものの、非常に単純な構造になってるんだそうです。そのため六角氏は、有事に際しては観音寺城で戦うことをせず、一旦退いて勢力の回復を待って、帰城する戦術を常としていたそうです。

要するにどちらかと言うと防御性より居住性を重視した縄張りで、城域は広大でも「難攻不落の要害」とは違ったわけですね。

[5] mixiユーザー 03月07日 04:06

よし様
京極氏の方は江戸時代にも大名として残れたのに、本家の六角氏の凋落ぶりは惨めなものだったんですねえ。

FGファン様
居住性を重視するなら峻険な山城より、平城にすれば良さそうなものですのにねえ。

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