ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

クラシックマジック研究コミュのメカニカルデック MECHANICAL DECKS

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
一組のカードをあらかじめなんらかしらのトリックを施し準備したもの(見た目には通常のデックと変らない状態である事)であり、様々なマジック現象を起こす事が出来るもの。
トリックデックとも言う。(日本ではむしろこちらの言い方の方がポピュラーだ)
メカニックは機械的という意味だけではなく、いかさまという意味もある。
T.A.ウォーター氏曰くは、プロのパフォーマーであればこれらを使う事はない、との事。もし使う事があったとしてもピッチマンであったりテレビの宣伝用だったりすると述べている。
また、使用するにあたっては通常のデックと併用して用いるべきである、とも書いてある。
スヴェンガリデック、ストリッパーデック、メネテケルデック、デバノデック、などなど。

スヴェンガリデック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=11358001&comm_id=236730
ポップアイデック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=11405882&comm_id=236730
ワンオーワンデック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=11270259&comm_id=236730

コメント(71)

、、、と思ってみれば、確かにレーダーの完成度は目を見張るものがある。思わず自作マニアとしては、5枚、6枚、8枚、10枚と、各種のマルチバンクを作ってはやめ作っては止めしてしまうが、バランスの面からいったら6枚がベストなような気もしてくる。
 T.A.ウォータースは、かのトリオニックで、6枚8枚ではばれそうだ、といって10枚を採用しているが、この手順では、たった一人の観客のカードをパンプするだけだ。物足りなくてホイ手順を考えると、今度はドックヒルフォードがいうように、バンバンバン、であたっちゃって終わり、という部分が気になってくる(いや、このインパクトは別物として扱うべきだろうが)。
 いよいよレーダーの、ネタとしての完成度に舌を巻かざるを得ない。
6ですと、パンピングが楽なんですよね。

ちなみにレーダーデックは厳密には12枚です。
改めでは、センター付近を開く事で結構広く見せる事もできます。
が、せっかくフェイスを見せても、誰も見ちゃいない、
というのが実際に行った際の手応えです。
ザッと見せつつ、もちろん全部バラバラですよと大嘘ついても
平気です。

そんな事よりも、ホント思った以上に
「ちゃんとスートを覚えてくれない」という事の方が困ります。
あっ本当だ12枚だ。「あっ」ばっかり。もちろんこれは、1人目と4人目の観客が同じカードを覚えていた、というような事態を防ぐべく考えられたオスタの計略です。
そうそう、そのフェイスを見せていくところが、ワーキングパフォーマーの要求にぴったり合ったところで、これをトスアウトするなんて、ホントは恐ろしくて絶対したくないところだから、この形になるのは必然だし、言うなればこの両手に持って見せていく部分こそがこの手順で重要なところ、さらにスタンディングで机なしがデフォルト、というところも見事。これは他のもそうだけど。何しろほとんど演者のコントロール化にあって自在だというところがすばらしい。

思った以上にスーツを、というのも、きわめて有効なチップス。こういうところを『おして』おかないと、肝心なところでしくじる。

久々にマジックの話ができて、うれしいな♪、絵文字つき。
>これをトスアウトするなんて、ホントは恐ろしくて絶対したくないところだから、

現実に何が恐ろしいって…。
自分の経験では、トスアウェイデックを落とされた事があります。
客と客のデックのキャッチボールがきっちりキャッチ出来ず、床にばらけてしまいました。
輪ゴムをきつくしていたのにも関わらず、当然落下に敵わないのです。
あわてて拾いました。幸いタネはバレませんでしたが、その拾っている自分があまりにも間抜けで…。
それ以来怖くて演じていません。
やはりレーダー式の方が優れているのではないか、と思っているのもこの点なのです。
クロースアップの名手ロン・ウィルソンでさえ、様々な失敗を現実に繰り返し、現在のトス・アウェイに行き着いたそうです。
ネタ物を観客にゆだねる事は、大変フェアな印象と奇跡を生み出す事が可能になりますが、それに対してのリスクもある、という事です。
トスするバージョンですと、スベンガリを1組用意して
2枚づつ片方のサイドでシッカリのり付けしてしまい
(オープン側がロング・ショート)
そののり付けした部分を幅広の輪ゴムで止めるパターンが
(それこそ、これもターベルコースにあるはずです)
最も安全でしょうね。落としたりゴムが切れてバラけても大丈夫。
ファンも開ける!

>久々にマジックの話ができて、うれしいな♪、絵文字つき。
うん。なんか楽しいね(笑)
>レーダーをレパートリーにするためにはフェアに見えるスタンディングでのフォールスシャッフルが必要になるでしょうね。

結局、メンタルだったりギャフだったりでも
(所謂)テクニックがないと、ということになっちゃいますよね。
手渡しできないギャフだったら、観客を適にコントロール出来て
イニシアティブを渡さないだけの「技量」が必要になるし。


>が、せっかくフェイスを見せても、誰も見ちゃいない、
>というのが実際に行った際の手応えです。
>ザッと見せつつ、もちろん全部バラバラですよと大嘘ついても
>平気です。

えぇ、結局システムもサイステビンスで全く問題ないんですよね。
誰も配列なんか気にしちゃいないし、
逆に気にされるようじゃその時点でアウトですからね。


>そんな事よりも、ホント思った以上に
>「ちゃんとスートを覚えてくれない」という事の方が困ります。

1枚のカードを覚える、というのは想像以上に負担ですよね。
ただ思えるだけなら問題ないんでしょうが
実際には、覚えながら同時に演技も見なくてはならないし
そこでまた複雑な指示とかさせられると、軽く拷問です(笑)


>ネタ物を観客にゆだねる事は、大変フェアな印象と奇跡を生み出す事が可能になりますが、それに対してのリスクもある、という事です。

あと、演者のテンポで引っ張れなくなるのも嫌ですよね。
子供達に繋がったリンキングリングを渡したら
そのまま帰ってこなくなって…というのを見たことがあります(苦笑)
まあ、切るにしても、あまり前面に出さずにサラっと
シャッフルで平気かと。
デックが全うな物であると、まず証明せねばならない
というような演目ではない気がします。


>1枚のカードを覚える、というのは想像以上に負担ですよね。

「参加したい方は、どなたでもカードを見て好きな物を覚えて」
という流れで行った所、1人1人の責任が希薄になったせいか、
スートを、メイトのそれと間違って覚えてしまった人続出。

以後、「貴方と貴方と貴方」という事で、参加者をきっちり
確定しつつ、しかもカードのフェイスを見せる時間を十分に
とるべし、と固く決意しました。
>デックが全うな物であると、まず証明せねばならない
>というような演目ではない気がします。

同感です。
普通に考えると、いくら特殊なカードを使ったところで
「心の中だけで覚えた」カード(しかも複数人の)を当てるのは
不可能なことのように思えますよね。
(これがこの演目の狙い目かと)

だから個人的には、レーダーを使うなら
複数名に覚えてもらってパンピングで一人一人当てたいところ。
逆にホイ現象を起こしたければ、スベンガリやトスアウトに軍配かと。
(比較すると、前者は『当てることの不可能性』、後者は「自由選択の余地」を
それぞれアピールすることになるんでしょうか)


>「参加したい方は、どなたでもカードを見て好きな物を覚えて」

これ、やりたくなりますが(笑)下手をすると
構造の部分に直結するような結果に充分なりうるので怖いかも。
(何でこのカード覚えてるやつがこんなにもいるんだ?みたいな)

「心の中のカードが当たる=絶対不可能=サクラ」という
誰もが想定し得る可能性を排除するフェアな観客の選び方を採用して
それを強調すれば、かなり大人数のステージだったとしても
「貴方と貴方と貴方」方式で問題ないですよね。
なんと自分のビデオコレクションにグレート・トムソーニ師の演じるニモ1500がありました。
約5分間にわたり、大勢の観客に見せていました。しかも師のトリネタでした。
素晴らしさを再確認しました。
トムソーニ師は、とてつもないカードテクニックを持っているのにも関わらず、全くフォールスシャフルを使っていませんでした。
しかし、その大きな演じ方と貫禄で誰もそのデックを疑わないのです。それが理想でしょう。
いきなり反応。
超見た〜いです!超よろしく!(笑)
5分って。。。恐るべし。
>ニモ1500

RYUSEIさんに見せていただいた時も一切シャッフルなしでしたよね。
その時はそんなデックの存在を疑うべくもなく、
このトピックが立てられるまで夢に出るくらい悩み続けました(苦笑)

トリネタにこれを持ってくるトムソーニのセンスが凄い。
Magusさんへ
お見せしますよ。楽しみにしていて下さい。
その映像では袋玉子とニモを演じています。30年ほど昔のPCAMの頃だと思います。ニモでお客さん役を務めているのがオットーウェズリーなのが笑えます。
年齢的にもっとも脂の乗った迫力のあるトムソーニの演技はそれだけでも圧巻なのですが、緻密に計算された手順は今でもなお素晴らしいと思います。
確かに先日トムソーニ師が述べていたように1000人の観客だろうが平気だし、言葉があまり通じない相手でも平気なんだろうなと思いました。

Rouisさんへ
>RYUSEIさんに見せていただいた時も一切シャッフルなしでしたよね。
鋭い!
関係者にカードマジックを見せるときになまじっかのフォールスシャッフルは危険です。
それがために逆にコールドデック、もしくはトリックデックであることを暴露しているような事態になってしまいます。
あるいは、「いやあ、上手なフォールスシャッフルだよね。」と余計なところを褒められる結果になる危険性があるのです。
じつは、一般の人々に見せるときも同じことがあるのかもしれない、と考えたことがあります。

>トリネタにこれを持ってくるトムソーニのセンスが凄い。

そう思います。
おそらくトムソーニ師の場合、袋玉子だろうが、スリーボールだろうが、単独でも、それぞれがトリネタでも成立させる力があるのだろう、と思います。
私は怖くて出来ません。
>じつは、一般の人々に見せるときも同じことがあるのかもしれない、と考えたことがあります。

技術の過信は禁物ですよね。
どれだけ上手かろうが、本当はテクニックだってギャフだって
使わないに越したことはないですし。
かといって、サトルも使いすぎると逆効果。

理想論や極論で言えば、演者にとっての難易度なんて
観客に知られてはいけない裏側のことのはずですが、
実際には演じやすいものの方が、演者の余裕が伝わるせいか
良い反応を得られることが多いですよね。
(要は費用対効果とかバランスみたいな部分なんでしょうか)

何をするにしても、慎重になって損はないですよね。
超感謝!
楽しみすぎて鼻血出そうです。ホントに見たい。
ステージにおけるカードメンタルの参考として、これほど
素晴らしいお手本を示してくれる方は居ないはず。
>自分のビデオコレクションにグレート・トムソーニ師の演じるニモ1500がありました。

僕もみたいです。こんどこちらへ来られるときでもいいので、よろしくお願いいたします。
Magusさんへ
>ステージにおけるカードメンタルの参考として、これほど
素晴らしいお手本を示してくれる方は居ないはず。

実は演出的に違ったのです。
ビックリしたのはメンタルじゃなかったんです。もちろんメンタルの一環ではありますが、むしろギャンブルトリックとして演じていました。
予言の封筒をしっかりと見せ、財布のお金を見せ、わたしの予言がはずれたらこのお金をあげるよ、という演出です。
思いつかなかったのは、その財布を舞台の観客のポケットに入れてもらう事です。
なんと大胆で素晴らしいアイディアでしょう。

コウスケさんへ
何か御礼をしたい、といつも思っておりましたのでちょうど良かったです。かしこまりました。
そういえば、なつかしの花王名人劇場の、トムソーニがサランラップで鳩だしやった番組の中で、司会者相手に日本語で「一万えーん」といっていたことを思い出した。札焼きか、札破りだったかもしれない。おでこに貼り付けたような気もした。ニモかどうかは、完全に覚えていない。
トムソーニが出た回といえば、

「爆笑世界おもしろマジック」(1982/10/31 CX)
ゼンジー北京/マギー司郎/酒匂正文/ダーク大和/グレート・トムソーニ

か、

「競演!!世界のグレートマジシャンインラスベガス」
(1985/1/13 CX)
ペン・ドラゴンズ/グレート・トムソーニ/ハリーブラックストーンJr/ジョーコンドン&ウルフギャング/マジックナポレオンズ/マックス・メイビン/フィールディング&ウエストカンパニー/ランス・バートン

のどちらかですね。あとで調べてみて報告しましょう。
S原さんへ
>なつかしの花王名人劇場の、トムソーニがサランラップで鳩だしやった番組の中

なつかしや吉祥寺の前進座劇場での収録ですね。
自分も面白かった、という記憶だけで他のマジックが曖昧なんです。
その時に生で見てオンエアされなかった部分でかろうじて印象に残っているのが、ニールセンのバニシングビアボトルです。
なんか、口をビンのふちに当てボーッボーッと音を立て、その音と共に消える、という感じだったかと思いますが、詳細は忘れてしまいました。
同じく、1万円のマジックに関しては全く記憶にありませんが、そう言われるとそういうネタをやっていたような気もします。

458maさんへ
ご報告楽しみにしています。
ちなみにその時の名人劇場は、世界の怪人大集合、というテーマか、サブタイトルだったと思います。
共演は、サム・アンジェリコ、ブラック嶋田、ナポレオンズだったと思います。
まだ映像は探してないですが、それなら、名人劇場ではなく、
その後番組

花王ファミリースペシャル
「驚異!?怪人マジシャン大集合」
(1990/11/25 CX)
ジャック武田/ブラック嶋田/グレート・トムソーニ/サン・アンジェリコ/ナポレオンズ

ですね。
怪人マジシャン大集合。。。ああ、見てる。これは見てる。
しかし、内容は覚えてない(笑)
今、映像を確認しました。
サランラップからハト出してました。

でも、オンエアでは、トムソーニは、レギュラーアクトだけでした。

以上報告です。
458ma さんへ
そうなんです。オンエアされた映像はいつもの手順です。
その収録の際に私とS原さんは、その生の現場にいたのです。
ご存じのようにテレビの収録は時間がかかります。沢山の演技を行いながらも番組の主旨と違えば、ばっさりとカットされることも良くあることです。
そのカットされた部分が曖昧なのです。
私の記憶ではその番組収録においてニモを演じたとは思えないのです。
私自身がトムソーニ師のニモを見たのはレクチャーだけでした。
その時のレクチャーは100人くらいいたのではないでしょうか。そのような条件でも師は全ての人にそのマジックの現象を伝えることが出来たのです。
私自身も好きなマジックであり良く演じていますが、だからといってステージで演じたことはありません。
クロースアップマジックを大勢の観客に伝えるノウハウが必要になるからです。
トムソーニの内容同定は確かに難しい。割としょっちゅう放送していたから。

クロースアップをステージで、というと今でこそ誰もが尻込みしてしまうが、時代を遡るほどに、それぞれを大小の別なくただマジックの一つ一つとして扱っていたように思え、だから最大の秘訣とは単にやるかやらないかの違いでしかないのかも知れないと、夢想せずにはいられない。
こうまでシンプルなことだと、安心して夜も眠れるというものなのだが。
>だから最大の秘訣とは単にやるかやらないかの違いでしかないのかも知れないと、夢想せずにはいられない。

それは確かに夢です。
トムソーニ師の演目にかぎらず、こうした試みは危険と隣り合わせです。
もちろんただ単に度胸があり、やるだけで出来る事もあるかも知れませんが、単に真似をするとひどい目に会う事請け合いです。
まず道具自体が小さい。
見えにくい品物や現象を見え易くする工夫は本やレクチャー、ビデオなどでは教えてくれません。
次に観客が何をするか分からない。
カード当てなどを大勢の前で行う場合、あるいは舞台に1人観客をあげる場合、予想もしない行動や言動が生じる場合があります。
また、こうした小さな現象の場合、見ている大勢の観客からしてみるとサクラじゃないか、打ち合わせがあるんじゃないか、と思われる危険性もあります。
こうした事を克服するためには大勢の観客に通じるプレゼンテーションと演じる人間のパワーが重要になってきます。
そして別口でラショーモン、との言葉が出てきて、こちらに飛んでくる。
ホイの3人当てを、レギュラーデックで行おうという案。
もちろん3人に同じカードを抜いてもらうのだが、考えた末ヒンズーシャフルを使ったコントロールと、これを応用したフォース(ストップをかけてもらった直後に右手パックが左手の上にキッスして、左からそこに落としたカードを差し出す)を3連発、というやり方をした。
もちろん、私にも周りの観客にも見せずに貴方だけコッソリ見てください、との指示で。

別とぴチェンジ、でも若干出たが、コッソリ見せたカードを一旦受取り、チェンジして両手に挟んでもらえれば、最後に一気に回収できて明らかに別のカードを選んだ感を出せ、いい手はないか考えたものの、3人相手では難しい。しかもそこまでしておいてone last look もなく回収となると胡散臭い。
また、ヒンズー式は簡単だが、もっといい手がありそう。是非お知恵を拝借したい。

ちなみに、上記で、もちろんステージ、レギュラーデックで、ホイの演出でやったが、案の定まるでマリックライブかと思うくらいのどよめきが起こった。やった!!
同一カードをフォースする意味が良く分かりません。。。

これですと、3種フォースして3種とも当てれば済むわけですが、
メリットは、マジシャンが3種覚えておかずに済むとか
言わないですよね?(笑)
あ、ほんとだ。そんな事、全然考えてなかった!!!
壮絶にアホな事をしてしまった!
しかも本当に、やってしまった!

…これくらい、マルチプルデック周辺は泥沼の魅力を秘めている、といういい訳じゃ駄目?

…した発言は消したことがないが、これはちょっと消してしまいたい。激烈馬鹿。
やっぱりか(笑)考えすぎたんだね。

気になるなら、消しちゃってしまっては?
以後のコメントも消しますので。
荷物の奥から出てきて、何のトリックデックだろう、と散々調べたあげくやっと単なるレギュラーだとわかった、というギャグに笑ったりしていたものが、まさか同様なことをしでかすとは思っても見なかったことで、これもまた貴重なドキュメント、もって他山の石とすべし、転んでもただでは「消さない」!
>そして別口でラショーモン、との言葉が出てきて、こちらに飛んでくる。
ホイの3人当てを、レギュラーデックで行おうという案。

実はすでに存在しています。
それが以前、私がこだわっていた古典中の古典であり名作『エブリボディカード』なのです。
もちろん、演出は違いますが…。
私はむしろホイのマジックはこれをヒントにしたのでは、と思ったくらいです。
1987年のマイケル・ウェーバーのレクチャーノートに師のトスアウトデックが記載されています。
タイトルは"TWO-FACED TOSS-OUT"です。

『効果:術者は正常な52枚のデックを示し、そのデックに輪ゴムを掛けます。そして、デックを観客の中の一人に投げ渡し、覗いて一枚のカードを覚えてもらいます。その客にデックを投げ返してもらい、術者は輪ゴムを外し、カードが全て正常である事を見せます。以上の事を行うと、術者はあるカードをフォースして、それを覚えているというわけなのです。』
Japanese Lecture Notes-1987 マジックランド

ウェーバー師は独創的なアイディアの持ち主です。そのタネを知るとおお〜そうか!と驚きます。
でもタネを知らないでもしこの現象を見たら、単にスベンガリデックかな、と思ってしまいそうで演じるのがためらわれます。
まず、客から見た現象お話しましょう。
1.演者はデックをテーブルの上におき、一番目の客に
  カットしてもらい、そのボトムカードを覚えてもらいます。
  そのまま持っておいてもらいます。
2.二人目の客には残ったパケットをカットしてもらい、その
  ボトムカードをまったく見ずに客のポケットに入れます。
3.最後に残ったパックを三番目の人に持ってもらいます。
4.三番目の客からパケットを演者の手に平においてもらいます。
  演者はパケットを見ずにその重さだけで枚数を当てます。
5.二番目の客のポケットの中のカードを当てます。
6.最初の客に持っているパケットをよくシャッフルしてから
 インデックスが全部見えるように広げ、フェースを演者に
 一秒間だけ見せ直ちに隠します。演者はその間に全部の
  カードを覚えます。演者はカードの名前を次々と言って
 いきます。言われた角はテーブルの上にフェースアップで
 おいていきます。最後に一枚だけカードが残ります。
 「一枚だけ残っていますね」「それが貴方の選んだ・・・」です。

 この現象だけを読むとまさしく軌跡の連続です。

 今までメモライズド・デックのマジックはこの現象の中のひとつ
 を使ったマジックが多いのですが、このマジックのようにメモラ
 イズド デックの3つの特色を集約してマジックにしたのははじめて
 見ました。
 「HERE I GO AGAIN」BILL MALONEのDVDです。
  このマジック名前は「HAND-OFF MEMORY TEST」です。
 演者が一切、手を触れずに当てるという現象からの名前です。
 このマックではアーロンソン スッタクを使っていますが、もちろん
 ほかのスタックでも同じです。
 今までわたしが見たメモライズド・デックを使ったマジックの中で
 は最も感心しました。
 ちなみに私はタマリッツのスタックを使っています。

 
>4.三番目の客からパケットを演者の手に平においてもらいます。
  演者はパケットを見ずにその重さだけで枚数を当てます。

ここが特に不思議ですね。一瞬メモライズドデック+マークドデック
かな?と思いましたが・・・。

よく似た現象、原理を使ったものに、
CEREMONY OF THE IMMORTALS
という売りネタがありますね。
デックをカットさせ、ボトムカードを覚えさせると行為を
3回繰り返し、その3枚のカードを当てるというものです。
売りネタなので、メモライズドデックは使いませんが、
その代わりにメモ帳が必要になります。
上記の売りネタでは3枚のカードを当てる。これなら普通のカード当てになってしまいます。このマジックでは客から見るとそれぞれ3人に対してまったく別の現象を見せたことになるのが優れたところでしょう。
一人は重さを感じる。一人はカード当て、一人は記憶術という現象となります。
メモライズド・デックだけです。マークド・デックではありません。
人の奇術ですからここで種明かしをするわけにはいけませんが、ひとつ堂々と一枚のカードを見るのですが、その動作に気づく人は一人もいません。昨日、神戸奇術研究会で超ベテランばかり相手にやりましたが誰一人その動作に気づいた人はいません。心理的なエヤーポケットに入るのでしょう。アンネマンを感じさせます。
なるほど、同じことをしているが、観客から見れば違う現象に
見えるということですね。

>心理的なエヤーポケットに入るのでしょう。アンネマンを感じさせます。

確かにそうですね。堂々と見ているが観客には見えてはいないという
ところでしょうか。

このDVDは、メンタル系が多いのでしょうか?
>堂々と見ているが観客には見えてはいないという
ところでしょうか。

その通りだと思います。いわばチェスタートンの「ブラウン神父の童心」
の「Invible Man」の中の牛乳配達のような存在になるのでしょう。
あまりにも日常生活に溶け込んで見えなくなるのでしょう。セリフと行動が
完全に一致したとき、人はセリフは聞こえるがそのときの行動はまったく気になりません。

メンタル系はほとんどありません。なにしろマローンはマーローの弟子ですから
>セリフと行動が完全に一致したとき、人はセリフは聞こえるが
そのときの行動はまったく気になりません。

アネマン師の「ミステリー・オブ・ザ・ブラックボード」にも
同じような場面が出てきますね。
これぞ、心理的な技術!ですね。

>メンタル系はほとんどありません。なにしろマローンはマーローの
弟子ですから

わかりました。情報ありがとうございます。

ログインすると、残り32件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

クラシックマジック研究 更新情報

クラシックマジック研究のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。